【主な出来事】
- ?月
- 「ガンダムA」発売。永野氏と美樹本晴彦氏との対談が掲載?
- 6月26日
- 『いのまたむつみ画集MIA』(Gakken)発売。オビは永野氏が担当。なお電ファミニコゲーマーのサイトで、いのまたむつみ一周忌座談会として永野氏、川村万梨阿さん、橋本正枝さんによる座談会の記事が配信された
- 5月1日
- TOHOシネマズ日比谷(東京/356名+プレミアボックスシート27名)にて19時よりドリパス主催で「花の詩女 ゴティックメード9.1ch特別編」復活上映
- 4月29日
- TOHOシネマズすすきの(北海道/228名+プレミアシート7名+ワイドコンフォート26名)、TOHOシネマズ仙台(宮城/251名+ワイドコンフォートシート24名+プレミアシート11名)、TOHOシネマズららぽーと富士見(埼玉/331名+ワイドコンフォート13名)、TOHOシネマズららぽーと船橋(千葉/403名)、TOHOシネマズ新宿(東京/450名+プレミアボックスシート18名+プレミアラグジュアリーシート18名+フロントリクライニングシート15名)、TOHOシネマズ赤池(愛知/312名+プレミアボックスシート9名)、TOHOシネマズららぽーと門真(大阪/217名+プレミアシート13名)、TOHOシネマズくずはモール(大阪/374名)、TOHOシネマズおおいた(大分/352名)にて18時30分よりドリパス主催で「花の詩女
ゴティックメード9.1ch特別編」復活上映
- 4月26日
- LOFT9 Shibuya(東京/120名)にて井上伸一郎氏『メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史』刊行記念トークショー開催。第1部(12:00開場/12:30開演)のゲストに永野氏と川村万梨阿さんが登壇
- 4月20日
- 佐賀新聞朝刊で「DESIGNS永野護デザイン展」の記事が掲載
- 4月12日
- 秋葉原UDXシアター(東京/170名)にてドリパス主催で15時45分より「ファイブスター物語」復活上映
- 4月5日
- 高知アニクリ祭が高知県で開催(4/6まで)。高知県立県民体育館で出展された「月刊ニュータイプ40周年ブース」では永野氏が描いたエストvsバクスチュアルの色紙が飾られた
- 4月5日
- 福岡三越9階三越ギャラリーにて「DESIGNS 永野護デザイン展」開催(5月4日まで)。なおこの日の朝、永野氏が開場を訪れてメッセージボードにデコース&バクスチュアルのイラストを描く
- 4月4日
- 福岡三越9階三越ギャラリーにて「DESIGNS 永野護デザイン展」内覧会に永野氏が参加
- 3月26日
- 「ファイナルファンタジーXI」の特設サイト”WE ARE VANA’DIEL”で永野氏のスペシャルインタビュー(後編)が公開
- 3月19日
- 「ファイナルファンタジーXI」の特設サイト”WE ARE VANA’DIEL”で永野氏のスペシャルインタビュー(前編)が公開
- 3月18日
- 井上伸一郎氏の『メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史』発売(星海社新書)。オビは永野氏がコメント
- 3月10日
- F.S.S.単行本18巻発売。グッズ同梱の限定セットNewtype Anime Market SPパック(October Beast「Z.A.P.空間高速移動ユニット
ルナ・アインハルト&GTMゲートシオン マーク2 スピード・ブリンガー ロングTシャツ」(白黒2色・全3サイズ、GTMゲートシオン マーク2
スピード・ブリンガー アクリルフィギュア、ツバンツヒ缶バッジ、ポストカード3枚組)も同時発売。なお18巻発売にちなみ、阪急大阪梅田駅うめばな中央コンコース紀伊国屋書店入口前に発売記念ポスター、東京メトロ大手町駅MCV大手町全エリア(千代田線エリア・半蔵門線エリア・丸ノ内線エリア・東西線エリア)柱46本/153面に発売記念サイネージが掲出された(3/10~3/16)
- 3月2日
- 「日本の巨大ロボット群像」展(愛知/金山南ビル美術館棟(旧名古屋ボストン美術館/2/15-3/24)のイベントとして、ミッドランドスクエア シネマ2(シンフォニー豊田ビル2F)で『重戦機エルガイム』第7話が山口洋三(オフィスゴンチャロフ)氏による解説付きで上映
- 2月26日
- 「重戦機エルガイム ドリーマーズ BD-BOX」、「重戦機エルガイム 40th オフィシャルブック ドリーマーズアゲン」、「重戦機エルガイム 複製原画【日本サンライズカレンダー1985年度版:永野護画】」発売
- 2月2日
- グランフロント大阪北館4階ナレッジシアターにて「永野護トークイベント」開催(第1回12時~/第2回15時~)。参加特典として「2ポケットパスケース」がプレゼントされる
- 2月1日
- グランフロント大阪北館4階ナレッジシアターにて「DESIGNS永野護デザイン展」内覧会に永野氏参加。メッセージボードにネリス&クラトーマを描く
- 1月28日
- 毎日新聞朝刊(関西版)で「DESIGNS永野護デザイン展」の記事が掲載
- 1月25日
- 読売新聞夕刊(関西版のみ)で「DESIGNS永野護デザイン展」の記事が掲載。ただし本人の写真やコメントはなし
- 1月17日
- グランフロント大阪にて「DESIGNS 永野護デザイン展」開催(2月11日まで)
- 1月10日
- 2月2日開催予定の「永野護トークイベント(グランフロント大阪北館4階ナレッジシアター)」のチケットがローソンチケットにて先着順で販売(1回あたり339席)。販売開始後、数分で完売となった
- 1月2日
- TOHOシネマズ府中(東京/150名)、TOHOシネマズ流山おおたかの森(千葉/125名)、TOHOシネマズ川崎(神奈川/140名)、TOHOシネマズ海老名(神奈川/145名)、TOHOシネマズひたちなか(茨城/106名)、TOHOシネマズ木曽川(愛知/161名)、TOHOシネマズモレラ岐阜(岐阜/189名)、TOHOシネマズファボーレ富山(富山/155名)、TOHOシネマズ橿原(奈良/141名)、TOHOシネマズ西宮OS(兵庫/147名)、TOHOシネマズ岡南(岡山/138名)、TOHOシネマズ高知(高知/181名)、TOHOシネマズららぽーと福岡(福岡/131名)、TOHOシネマズ熊本サクラマチ(熊本/139名)にて18時30分よりドリパス主催で「花の詩女
ゴティックメード」復活上映
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- ▼2024年---
- 12月29日
- TOHOシネマズすすきの(北海道/228名+プレミアシート7名+ワイドコンフォートシート26名)、TOHOシネマズ仙台(宮城/248名+プレミアシート11名+ワイドコンフォートシート24名)、TOHOシネマズ柏(千葉/306名)、TOHOシネマズららぽーと船橋(千葉/403名)、TOHOシネマズ池袋(東京/298名+プレミアボックスシート9名)、TOHOシネマズ新宿(東京/450名+プレミアボックスシート18名+プレミアラグジュアリーシート14名+フロントリクライニングシート15名)、TOHOシネマズららぽーと富士見(埼玉/329名+プレミアシート12名+ワイドコンフォートシート13名)、TOHOシネマズ赤池(愛知/312名+プレミアボックスシート9名)、TOHOシネマズ梅田本館(大阪/709名+プレミアボックスシート20名)、TOHOシネマズくずはモール(大阪/374名)、TOHOシネマズららぽーと門真(大阪/217名+プレミアシート13名)、TOHOシネマズおおいた(大分/352名+プレミアボックスシート8名)にて18時30分よりドリパス主催で「花の詩女
ゴティックメード9.1ch特別編」復活上映
- 12月28日
- スクウェア・エニックスのYoutubeチャンネル『FFXI番組コラボSPもぎたてヴァナ・ディール+A.M.A.N.とLIVE!』に永野氏がゲスト出演
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2025(令和7)年7月号
表紙=ウマ娘 シンデレラグレイ(オグリキャップ&タマモクロス) 作画=福元陽介 定価900円 |
The Five Star Stories |
第6話 時の詩女(とわのうため)
The Majestic Stand = Towa no Utame
Act6-1 "TRAFFICS ~TERMINAL" Both 3073
アクト6-1 トラフィックス最終回
TRAFFICS BOTH 2989-3073 トラフィックス 終わり
=エピローグ
【ストーリー】単行本19巻pp.-
●ヨーンはエストをパートナーとする。星団暦3074年、アマテラスはアイシャのもつつべての役職や地位、特権を剥奪した。
【扉絵】アイシャ・コーダンテ
●「なんかアタシ 後半出番なかったんだケドさ――…」というフキダシと、アイシャのキャラシート(初出)。また「模型の楽しみ方」について永野氏による見解も書かれている。
【単行本化による変更点】
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豆知識 |
●通常の連載は扉絵を含め15ページだが、今号は2ページ少ない13ページ。 |
その他の関連記事 |
●表紙にF.S.S.のロゴが掲載。
●目次にF.S.S.のロゴが掲載(p.11)。
●次号予告に「好評連載中」としてF.S.S.のロゴが掲載(p.166)。「from STAFF ROOM」で角清人編集長は「(2025年5月9日夜8時からBS11でオンエアされた「アニゲー☆イレブン!」という番組にゲスト出演したが)F.S.S.の話などはがっつりカットされており」、「言い訳しておきます」とコメントしている。 |
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●なし |
その他 |
●サンライズロボット研究所のサイトで、以下のような記事があった。
(2025年6月6日)「指南講座 サンライズロボット研究報告:コックピット編 第4回「ビュイ(後編)」(『重戦機エルガイム』より)◆ビュイにあってフリッカにないもの
実は、ビュイにはあってフリッカにない機能というものが存在する。それが、ビュイの後方にある機体とつながるデータシールドの接続装置である。パイロットの操作や思考(サイコミュ的なものだろうか)を電気信号として伝達するための太いケーブルが、ビュイとエルガイムMk-Ⅱを接続しているのだ。この接続装置はフリッカにはなく、その後部にはカウル後端と推進器のようなディテールがあるだけである。
つまり、ビュイはエルガイムにも使えるが、フリッカはエルガイムMk-Ⅱに使えないという最大の理由は、その搭載されている機能の違いによるものだったのである。簡単に言えばiPhoneの充電ケーブルがライトニングからUSBタイプCになったのと似たような理屈だ(ちょっと違うが)。フロッサーのサイズ差は関係ないし、何ならビュイもそのままのカタチでエルガイムの首の下に収まる(仮に脚の先っぽが機体内部にぶっ刺さっていても問題ないだろう?)ハズなのだ。何しろデザイナーがそこに言及していないのだから。ということはつまり、現在主流となっているサイズが原因で互換性がないという説は間違いなのである!余談だが、『重戦機エルガイム
40th オフィシャルブック ドリーマーズ・アゲン』に掲載された最終話の絵コンテ(このページは富野由悠季氏によるもの)を見ると、このエルガイムへの乗り換えシーンでビュイがエルガイムに入るのかどうかを疑うメモが書かれていた。メカデザインやその設定について慎重なことで知られる富野監督をして不安になったのだから、我々凡人が疑問に思っても致し方ない。だが結論として映像を見ている限りはそんな些細な問題については気にならないし、先にも述べたとおり先っぽが多少干渉してもストーリーの腰を折るよりはそのままスルーするのがあの場合の正解であることは、今さらここで述べるまでもない明白な事実である。◆ビュイの初期設定
フリッカの後継機としてデザインされたビュイは、当初のデザイン案ではパイロットを覆うカウルがなかった。全周囲360度の視覚を確保したエルガイムMk-Ⅱではカウル状のモニターは不要であるとの判断だったようだが、やはり補助的な表示機能は必要ということでカウル形状のモニターがデザインされた。また固定武装も搭載され、フリッカよりも戦闘力が向上している点も見逃せない。この研究報告書では初期デザイン案を一部掲載しているが、40周年記念で発刊された『40th
オフィシャルブック』では永野護氏による初期設定デザイン資料が余すことなく掲載されているので、ご購入された方は改めてそちらも参照してほしい。◆スパイラルフロー
ビュイのデジタル色見本 スパイラルフロー フリッカと同様に、ビュイも現在のデジタル彩色見本を掲載しておく。機体のベースカラーはオレンジとなり、白と赤が基調となっていたフリッカとは大きく印象が異なる。ここで注意したのはオレンジとグレーに濃度の異なる二色が使われていることで、特にシート周辺や機体裏面の塗分けは見落としがちだ。キャノピーも航空機のような窓枠はなく、全面が透明のガラスとなっている点も特徴である。◆スパイラルフロー
ビュイ、総括 ロボットアニメがかつてほど作られなくなって久しいが、ここまで見てきたように主人公が乗るバイク的な乗物がそのままロボットのコックピットになるという発想は良くできたデザインとギミックであると再認識できる。かつてはマシンを操るのにバイクの操縦技術は流用できるという謎の共通認識があって、それは『マジンガーZ』の主人公、兜甲児から始まる伝統であるが、それは異世界転生モノの先駆けである『聖戦士ダンバイン』の主人公ショウ・ザマを経てダバ・マイロードにも受け継がれている。
またその一方で、永野護氏によるデザインだと思っていたフリッカが北爪宏幸氏によるクリンナップであったことから、純粋な永野デザインとなるスパイラルフローはビュイの方だったというのは衝撃的である。集団作業の成果であるアニメーション作品においてはよくあることだが、現在期間限定発売中の「重戦機エルガイム
ドリーマーズ Blu-ray BOX」表紙イラストで、久しぶりに永野護氏によって描き下ろされたのがビュイだったのはそういう理由もあってのことなのだろう。『重戦機エルガイム』という作品の魅力と言えばもちろんその多くはヘビーメタルのデザインやその戦闘アクションであったろうが、40周年という今の目で見ると、スパイラルフローや艦船など周辺のメカデザインにもかなりの魅力があることにも気づかされる。
いわば最新版の永野メカを見ることができたわけだが、この現在のディテールを踏まえた最新版スパイラルフロー ビュイとダバ・マイロード(その他のキャラも)は今こそ立体化すべきアイテムではないのか。フリッカと同スケールでの展開を切に望むところだ。」
(2025年5月16日)「指南講座 サンライスロボット研究報告:コックピット編 第3回「ビュイ(前編)」(『重戦機エルガイム』より) 第3回 スパイラルフロー「ビュイ」(前編)◆ヤーマンとポセイダルの技術が融合したスパイラルフローの完成形「ビュイ」
それ自体が独立したフロッサー(※エアバイク的な乗物)として機能するヘビーメタルのコックピット、スパイラルフロー・システム。ヤーマン族独自の技術としてエルガイムに採用されたそれは周囲270度の視界を誇り、耐衝撃、耐Gにも優れたものであった。しかし、ダバ・マイロードやミラウー・キャオが求める理想形には程遠く、彼らは周囲360度すべての視界を確保できる完璧なスパイラルフロー・システムの完成を目指していた。
が、反乱軍に参加したことで何かと忙しかったダバとキャオは、エルガイムのスパイラルフローであるフリッカを改良するヒマがなく、完璧なシステムの実現は先送りになっていたのだった。破損したアモンデュール「スタック」の鹵獲はまさに幸運であり、しかもそれ以前にキャオが偶然発掘していた「ブラッド・テンプル」の頭部を流用することでエルガイムMk-Ⅱの開発時間が大幅に短縮できていなければ、スパイラルフロー・システムの完成形である「ビュイ」が開発されることはなかったかもしれない。そう考えると、天才であっても多忙すぎると発明は後回しになってしまうわけで、それではもはや凡人と同じと言っても過言ではない。つまり、忙しすぎる日々を送るのは危険というわけである。
話を戻そう。 スパイラルフロー ビュイはダバとキャオにとっての理想形であり、それは次世代ヘビーメタルのコックピットとしても画期的な新技術となったのである。◆ビュイの特徴
先行型となるフリッカはエルガイムに格納される際に変形をしていたが、ビュイにはそのような特殊機構は備わっていない。また、エルガイムと異なりエルガイムMk-Ⅱの胸部格納スペース内は全周モニターで覆われているため、ビュイのキャノピーは各種情報などのモードディスプレイとして使用される。
フリッカのようにフロッサー(※エアバイク)として日常生活で使われるシーンも少なく、移動手段としてはさほど活用されてはいなかったようだ。ビュイが使われ始めた時期からは戦場は宇宙空間へと移行していた頃であり、宇宙空間での使用が多かったことからも、ダバの個人的な移動手段というよりも脱出コックピットや簡易的な宇宙船としての使用例が多かったように見える。これはビュイの機動性がフリッカよりも高かったことにも起因すると考えられるが、ダバやキャオたち若い世代と、ダバ・ハッサーのような古い世代とのセンスの差、あるいはものの考え方への柔軟性の違いによるのかもしれない。バイクは地上で使うモノであるという固定概念がフリッカを生んだとするなら、バイク的な形をしているだけの宇宙でもどこでも使える乗物というビュイでの認識の差が、フリッカとビュイの性能の外観的特徴の大きな違いにもつながっているのではないだろうか。◆ビュイとエルガイムMk-Ⅱとのドッキング
エルガイムのように頭部が上方へとせり上がり、フリッカを格納するような特徴的なギミックを持たないエルガイムMk-Ⅱでは、胸部前面のハッチが開き、ビュイを格納するだけのシンプルなシステムとなっている。ビュイは正面から胸部へと侵入し、機体内部で180度回頭することでドッキングは完了する。ビュイは胸部内の中心で宙に浮いた状態を保っている。フリッカは床面に固定されていたことから下部の視界確保が難しかったが、ビュイは浮遊することでそれをクリアしているわけだ。
エルガイムに比べると非常にシンプルで簡潔な合体シークエンスとなるが、これはシステムの完成度の高さからくるものであると同時に、主役メカへの搭乗シークエンスを見せ場として用意するだけの尺が足りないという作劇場の事情もあるのだろう。シリーズも中盤を過ぎれば物語も立て込んできている頃合いであり、テンポ良くストーリーを進めるためにはいちいち搭乗シークエンスを見せている場合ではないというのも、40年経過した今なら理解はできる。しかし、やはりビュイとエルガイムMk-Ⅱとの合体シーンはもう少しねちっこく見せて欲しかったというのが熱烈ファンの正直な要望でもあるのだが……。◆エルガイムとの互換性、その真説とは⁉
ビュイとフリッカ、このスパイラルフロー・システムにおいて最も印象的なシーンと言えば、もちろん「最終話のエルガイムMk-Ⅱからエルガイムへの乗り換え」である。
大破したエルガイムMk-Ⅱを捨て、ビュイに乗ったままエルガイムへと乗り込むダバ。それを迎え入れ、ダバとキスをして入れ替わるアム。かつての主役メカに立ち戻り、最後の敵を打ち倒すこのシーンに感動しない者などいるだろうか、いやいまい。
だが、研究者としてここに疑問が残るのもまた事実である。それはエルガイムの首の下にある格納スペースに、ビュイが入るのかどうかという点だ。設定画を見比べて欲しいのだが、永野ファンの贔屓目をもってして必死こいて薄目で見ても、ビュイの方が大きく見える。これがエルガイムの首下格納スペースにそのまま入るとは到底思えないのである。
システム的に見ても無理がある。フリッカはカウル(の内側のモニター)がパイロットを覆うことで広い視界を確保したが、ビュイは細っそいキャノピーに補助的に情報が映し出されるだけだ。デザイナーであり設定画をクリンナップした永野護氏の注意書きにあるとおり、そのままエルガイムに使用した場合、その視界は極端に限られてしまう。そもそもエルガイムへの使用を想定してないとは言え、スパイラルフローの完成形であるビュイがエルガイムには使えない、あるいはその逆にフリッカがエルガイムMk-Ⅱでは使えないというのは納得がいかない部分も多い。
これはどうしたものか。この大問題に結論は出せるのか。」
●2025年6月26日、電ファミニコゲーマーのXで、以下のような投稿があった。「イラストレーター・いのまたむつみは「ド級の伝説」がありすぎる!
パワフルだけど泣き虫で、とにかく絵を描くことが好きだった "むっち" を親友たちが偲ぶ【一周忌座談会】 https://news.denfaminicogamer.jp/interview/250626a
永野護×川村万梨阿×橋本正枝 プライベートで夜な夜な送り合った直筆イラストと共に思い出を振り返る」(※電ファミニコゲーマーのサイトで以下のような記事が配信された)
「イラストレーター・いのまたむつみには「ド級の伝説」がありすぎる! パワフルだけど泣き虫で、とにかく絵を描くことが好きだった “むっち” を親友たちが偲ぶ【一周忌座談会】永野護×川村万梨阿×橋本正枝/2024年3月10日。いのまたむつみ氏逝去の報は、多くのファンに衝撃を与えた。
いのまた氏は、アニメ『ブレンパワード』や『テイルズ オブ』シリーズのキャラクターデザインなどで知られるアニメーター・イラストレーターだ。1980年代、高校生のころにアニメ業界でキャリアをスタートしたいのまた氏の、繊細でありながら一目で印象に残る独特な絵柄や色使いは数多くの人々を魅了してきた。アニメ業界や出版業界、もちろんゲーム業界の中にも、彼女のファンを公言する人は少なくない。弊誌・電ファミニコゲーマーの編集長であるTAITAIも、そんな氏の絵柄に魅了されたひとりである。
そこで電ファミでは、いのまた氏の追悼、そして恩返しのためにも、「いのまた氏を直接知る人々」「憧れ・影響を受けたクリエイター陣」「評論家・コラムニスト」による多角的なインタビュー、座談会、コラムなどを展開する特集を、緩やかにやっていきたいと思っている。
今回は、その特集を飾る第1弾として彼女のことを深く知る3名の関係者による座談会を企画した。ひとり目は、『ファイブスター物語』(KADOKAWA刊)などで知られるデザイナー・漫画家の永野護氏。
永野氏は、『ブレンパワード』のデザイナーとしていのまた氏とタッグを組んだことで知られるが、ふたりは公私にわたる友人で、チームを組んで格闘ゲームの大会に参加するなど、お互いを「むっち(いのまた氏)」「クリス(永野氏)」という愛称で呼び合う仲だ。
ふたり目は、永野氏の妻で、声優の川村万梨阿氏。川村氏もいのまた氏とは夜な夜な長電話したり、ファックスを送り合ったりするような仲で、夫妻でそろっていのまた氏の家に遊びに行くなど、関係は深い。
そして3人目は、漫画家・イラストレーターの橋本正枝氏。いのまた氏とは高校時代からの友人で、永野氏からは「一緒に住んでいたようなもの」と言わしめるほどの仲。同時代を生きた盟友とも言える存在だ。
今回はそんなお三方にお集まりいただき、“夜な夜な送り合った” というプライベートな直筆イラストや当時の書籍とともに思い出を存分に語っていただいた。多忙を極める当時のアニメ業界で激務をこなしつつ、メーカーから直接購入した格闘ゲームの筐体で夜な夜なゲームに没頭したり、ときには宿も決めずにイタリア旅行をしたり、プロレス観戦のためにアメリカに遠征したり。
付き合いの深い “戦友” だからこそ知っているド級の「いのまたむつみ伝説」の数々をうかがうことができた。 とにかく絵を描くことが好きで、好きなことには全力で向き合う行動力があり、奔放で、なおかつ周囲に愛される人物だった、いのまた氏の人柄をひも解いていく。
また、本稿にも登場する「いのまたむつみ画集MIA」は、現在販売中だ。本書内ではいのまた氏が好んだ「猫と少女」のオリジナルイラストを中心に、画集では初登場となる比較的新しい年代のオリジナルイラスト・版権イラストが収録されている。
聞き手/TAITAI、豊田恵吾 文/なからい 編集/柳本マリエ カメラマン/松本祐亮
いのまた氏との出会いは? 香港旅行で目の当たりにした “パワフル” な第一印象/──本日はいのまた先生をよく知るみなさんにお集まりいただきました。生前のいのまた先生のお人柄など、パーソナルな部分も含めてぜひ語っていただければと思います。そもそものお話になりますが、みなさんはどういった経緯でいのまた先生とお知り合いになったのでしょうか?
橋本正枝氏(以下、橋本氏): 私はむっちゃんと通っている高校が同じだったので、そこからの付き合いですね。 その後、むっちゃんがアニメーターの仕事をするようになり、私も漫画家デビューが決まったあと『月刊ニュータイプ』【※】で連載することになったので、そこでも一緒でした。
※月刊ニュータイプ KADOKAWA(当時は角川書店)から発行されているアニメ雑誌。 川村万梨阿氏(以下、川村氏): 私も『月刊ニュータイプ』でご挨拶したり、お話をしたのがきっかけですね。当時、『月刊ニュータイプ』のメンバーで香港旅行に行ったことがあって、そこで同じテーブルになったんですよ。
永野護氏(以下、永野氏): そうそう、編集部から「香港に行くんだけどお前らも行くか」と誘われたんです。 川村氏: 出渕さん【※1】もいらしたよね。橋本氏:
美樹本さん【※2】もいましたね。 ※1 出渕裕 1958年生まれのメカニックデザイナー、キャラクターデザイナー、アニメ監督、イラストレーター、漫画家。『機動警察パトレイバー』のメカデザインや『宇宙戦艦ヤマト2199』の総監督などで知られる。
※2 美樹本晴彦 1959年生まれのイラストレーター、キャラクターデザイナー、漫画家。『超時空要塞マクロス』のキャラクターデザインで知られる。他にも『トップをねらえ!』、『甲鉄城のカバネリ』のキャラクター原案など。
──その香港旅行に橋本さんといのまた先生も参加されていたということですね。 川村氏: はい。現地でおふたりがすごく仲良く盛り上がっていたんですよ。
「自由時間になにをしていたか」という話題になったのですが、私たちが有名な飲茶のお店に行ったという話をしたら、おふたりは裏通りのお店に行って骨董品を買ったらしくて。「すごー!」と思いました。
とにかくいつも楽しそうにされていて、ほかの人たちより100倍くらい旅行を楽しんでいるように見えました。「パワフルな作家の先生たちだな」というのが私の第一印象です。
永野氏: 旅行といえば、ふたりでホテルも決めずにイタリア旅行に行ったりもしていたよね。 ──えっ、宿を決めずにですか!? 当時はスマホなどもないので、かなり大変だったのでは。
永野氏: むっちの話によるとミラノのオペラ座に行ったとき、むっちが橋本先生の和装の着付けをしたらしくてさ。上へ下への大騒ぎだったって。 橋本氏:
うん、あのときはモテモテだったね。永野氏: それでむっちが「ひどいよ~、私なんてただの付き人だったよ~」とか言って、泣きながら話していたよね(笑)。
橋本氏: あったあった。 川村氏: ふたりともオペラがお好きで、オペラツアーのようなかたちで行かれたんですよね。そこで、私たち夫婦も「イタリアに行こう」という話になったんです。
「ユーレイルパスを使っていろいろな都市を訪ね歩くのがいいんじゃない?」と護くんに言ったら「イタリア語もできないのに、個人旅行なんかできるわけないだろう」と反論されてしまって。
それで、経験者の先生たちに聞いてみたら「えっ、ぜんぜん平気だったよ」と言うんです。 橋本氏: 私たちの話は参考にならないよ(笑)。 永野氏:
それを聞いて変な自信がついちゃって、「俺らもいけるじゃん、ホテルだけ決めて適当ツアーで行こう」みたいなね(笑)。 川村氏: でも、おふたりは到着日だけでしたけど、ホテルも決めずに行かれたんですよね(笑)。
永野氏: なんにしろ、あなたがたは豪快だったんですよ。いまの時代に「男らしい女らしい」というのは違うかもしれないけど、それは別にしても猛獣みたいだった。
橋本氏: いやいや、繊細でしたよ(笑)。 一同: (笑)。 川村氏: 私が嬉しかったのは、むっちまっち先生(いのまた氏と橋本氏)とは『空手バカ一代』【※1】みたいな昭和時代のマンガのお話を普通にできたことですね。あとは諸星大二郎先生【※2】のお話とか。
橋本氏: あとは『王家の紋章』【※3】とかね。 ※1『空手バカ一代』 梶原一騎原作の漫画。実在した空手家・大山倍達の半生を描く。 ※2 諸星大二郎
1949年生まれの漫画家。民俗学やSF、神話などを題材にした作風で知られる。代表作に手塚賞入選の『生物都市』、『妖怪ハンター』『マッドメン』など。
※3『王家の紋章』 1976年から連載が続けられている、細川智栄子あんど芙〜みんによる日本の漫画作品。古代エジプトにタイムスリップした現代の少女をめぐる物語が繰り広げられる。
川村氏: そうそうそう。永野氏: 俺に言わせれば「バカばっか」ですよ(笑)。 川村氏: 普通の同年代の友だちに「眉毛剃り落としてバカの顔だ」【※】みたいな話をしてもわかってもらえずにポカーンとされてしまうんですけど、おふたりは笑ってくださるんです。「あっ、通じてる、嬉しい」「同じ時代を生きてるんだ」と思って。全部わかってくれるんです。
※「眉毛剃り落としてバカの顔だ」 『空手バカ一代』のモデルとなった空手家・大山倍達氏のエピソード。山籠もりの修行から逃げ出せないように、片方の眉毛を剃り落として人前に出られないようにした。
永野氏: 普通は「キャラクターデザインのいのまたむつみです」と挨拶をされたら「リスペクトしよう」という気持ちが湧くものじゃないですか。それがむっちに対してはまったくなかったね(笑)。「完全なバカ」って感じでした。
川村氏: いやいやいや(笑)。「バカをやれる」という関係性だったかもしれませんね。 永野氏: そういった感じで、当時は角川書店が主催のパーティなどで、年に数回会うような仲でしたね。
夜な夜なファックスで送り合ったプライベートな直筆イラストと振り返る当時の思い出/──そんな「年に数回会う仲」だった状況から『バーチャファイター』(以下、バーチャ)をきっかけに、一緒にゲームに明け暮れるようになったとうかがいました。いのまた先生はご自宅にアーケード筐体を設置するほどハマっていらしたそうですが。 永野氏: そうそう。「すごいゲームだわ」と思って遊んでいたら、あるときむっちから急に「筐体買ったよ〜」と連絡があって。 橋本氏: 当時は筐体を買うのが流行っていたんですよ。──「ゲーム筐体を買うことが流行る」ってなかなかないことですよね(笑)。 橋本氏: むっちが筐体を買ったことを知ったクリスから、悔しさを書き連ねたファックスが届きましたね(笑)。 川村氏: それも夜中の2時とかに(笑)。 ──今日は実際にやり取りされたファックスをお持ちいただいたとのことで。永野氏: そうそうこれ。「裏切者っ、バーチャ来たんだって? いーなー、いーなー」「俺は昨日SPOT21【※】で5回対戦して、1回しか勝てんかった」「今日は渋谷で20回やって、1回しか勝ってん。弱い、弱すぎる」だって(笑)。 ※SPOT21 新宿駅西口にかつて存在したゲームセンター「GAME SPOT21」のこと。『バーチャファイター』の聖地として知られる。2021年に閉店。 橋本氏: 当時はファックスでたくさんやり取りをしていたよね。 永野氏: まだメールもない時代だから、夜中にファックスを送りまくってた。 ──イラストを描いてお互いに送り合っていたとうかがいました。永野氏: いやいや、“送り合った” というか……。この人たち(いのまた氏と橋本氏)がいくらでも描いてくるんですよ。こっちが1枚送るあいだに20枚くらい送ってくるから、もうパワーがぜんぜん違うの(笑)。 川村氏: 本当に爆速でイラストが送られてくるんですよ(笑)。 永野氏: 俺は仕事以外では絵を描きたくないタイプだから、とにかくびっくりしました。 橋本氏: 絵を描くことが好きなんだよね。永野氏: 「俺は仕事以外で絵は描きたくないのに……」とか言っていたら、ファックスがどんどん送られてくるわけですよ。こっちとしては文章で返すのがやっと(笑)。 橋本氏: むっちゃんと別の友だちにもたくさんファックスを送っていたら、「もう送ってこないで」とファックスの電源を切られたこともありました(笑)。送ってない絵がまだ残ってるのに。 一同: (爆笑)。 ──いまでいうLINEくらいの感覚でファックスを送られていたんですね。永野氏: ったく、なにやってんだこれ……(笑)。
『バーチャ2』の筐体を購入をきっかけに、いのまた氏の自宅が「たまり場」に/──実際に筐体を購入されてからは、いのまた先生のご自宅が「バーチャプレイヤーのたまり場」のようになっていたとか。
永野氏: そうですね。絶えず10人くらいの人がいて、合宿のような雰囲気でした。中には『バーチャ』の鉄人で『週刊ファミ通』のブンブン丸【※1】、新宿ジャッキー【※2】もいて「いまの技どうやったの?」という会話から、いきなりその場で攻略記事づくりが始まるんですよ(笑)。
「とりあえず来週の記事でレポートしよう」とか言ってるから「お前らここで記事作ってるのかよ」と思いましたよね(笑)。 そのうち七輪で火を焚いて肉を焼いたりして、そこにゲームをしていた連中が「腹減った~」と言いながら集まってくるわけですよ。もうやりたい放題でしたね(笑)。
橋本氏: そうして3日も4日も徹夜するんですよ。 ※1 ブンブン丸 元『週刊ファミ通』編集者の篠原元貴氏。『バーチャファイター』の強豪プレイヤーとして知られる。
※2 新宿ジャッキー 元『週刊ファミ通』編集者の羽田隆之氏。『バーチャファイター』の強豪プレイヤーとして知られる。 ──みなさんで大会にも出られていたんですよね。
永野氏: 出ていましたね。ツインスター【※】の大会は上までいって、名前が張り出されたりもしました。 【※】ツインスタージオスセガ 新宿区神楽坂のゲームセンター。現在は「GiGO神楽坂」として営業中。
──みなさんの中で「大会に出よう」と誘っていたのは永野さんなのでしょうか? 永野氏: いや、当時は全国大会に行く手前の段階に、ゲームセンター各店舗での大会があったじゃないですか。それぞれの店舗に誰を送り込むかというのを僕らが所属していた中目黒コミュニティの身内で話し合っていたんですよ。
「あそこのゲーセンは層が薄い」「町田のゲーセンはゲーメストの連中に任せよう」というふうに相談して、なるべく全員が全国大会に進出できるように作戦を練っていました。
だから、「力試しで大会に出てみようかな」という気軽なレベルの話ではなかったですね。 ──選手層なども考慮に入れながら、勝ちやすい布陣を構築していったと。本気の力の入れようですね。
橋本氏: みんな真剣だったもんね。 永野氏: 「お前らプロかよ」って感じだけどね(笑)。 ──別のゲームになりますが、みなさんが『鉄拳3』の大会に出られたときのWebページがまだ残っているんですよ。永野氏:
おお、ディレクターの原田くんもいますね。僕らって一般のゲームユーザーからしたら「ふざけんなよ」と言われるような立場にいましたから。「なんで開発者が隣にいるんだよ!」みたいな。
橋本氏: 『鉄拳』は、町田のゲームセンターにも行ったよね。 永野氏: 「アテナ杯【※】」にも出ましたよ。「中目黒軍」の代表として乗り込んで、何勝かしましたね。
※アテナ杯 「ゲームスポットアテナ町田店」で開催されていた格闘ゲーム大会。 川村氏: 荻窪とか、もう少し近所のゲームセンターにもみんなで行ったりしていましたよね。
永野氏: むっちとも「荻窪でやろうぜ」とか言って、大会に出ていましたね。そのときは「新宿ジャッキー」を名乗っていた羽田さんも来たりして。 そうしたら、やたらと強い小学生がいて、それがちび太【※】でした。羽田さんと対戦してちび太が負けたんですよ。
※ちび太 『バーチャファイター』シリーズの強豪プレイヤー。10代前半から頭角をあらわし活動を続け、「バーチャ神」とも呼ばれている。 川村氏:
そうそう。まだ子どもだったから、お父さんに連れられて来てた。 永野氏: それでちび太が「お兄ちゃんたちと対戦するにはどこに行ったらいいの」と言うから「新宿のSPOT21」と答えたんだけど、後日ちび太が本当に来て無双勝ちしてさ。懐かしい話だね。
──ちなみにいのまた先生は『バーチャ』以外のゲームはプレイされたのでしょうか。 橋本氏: ええ、むっちは『バーチャ』以前からずっとゲームをしていました。とくに『ドンキーコング』や『ロックマン』が好きだったかな。
永野氏: 俺とむっちは『バーチャ』以外のゲームはあんまり嚙み合わないんだよ。
声優の妻・川村万梨阿による「『ときメモ』藤崎詩織アフレコ」で永野護が “落ちる”/橋本氏: 『バーチャ』以外でみんなでプレイしたのは『ときめきメモリアル』(以下、ときメモ)ですね……(笑)。──えっ、『ときメモ』ですか!?
ひとり用の美少女ゲームをみんなでプレイしたというのは、どういう経緯があったのでしょう。 永野氏: 僕は最初『ときメモ』のことを「こんなギャルゲー誰がやるんだ!」とバカにしていたんですよ。
そうしたらむっちが「そんなことないよ~、おもしろいんだよ~」と言うものだから、「お前がおもしろいって言うならロクなもんじゃないだろう」と返していたんです。
橋本氏: そうそう(笑)。私たちは『バーチャ』の順番待ちのあいだに『ときメモ』をプレイしていたんですけど、ある日、万梨阿さんが声をあててくれたんです。主人公をクリスの名前にして「護くん……。」って呼んで。そしたらクリスが
“落ちた” んですよ(笑)。 一同: (笑)。 永野氏: 違う違う! みんなが隣の部屋で仮眠しているときにワイワイ盛り上がっているから「なにやってるんだお前らは」と見に行ったら、川村が僕の名前で勝手に『ときメモ』をプレイしていたんですよ。
──自分のあずかり知らぬところで『ときメモ』主人公の永野さんが誕生していたわけですか(笑)。 永野氏: あのころの『ときメモ』って、セリフの部分に音声はついていても、主人公の名前は呼んでくれないじゃないですか。そこのところを川村が「護くん」と読み上げるんですよ(笑)。
川村氏: うん、せっかくだからと思って(笑)。 橋本氏: 最初は「護くん」なんだけど、親密度が高くなったら「クリス……」に変わるんだよね(笑)。
一同: (笑)。 永野氏: 「ふざけんなよお前ら……!」みたいな感じでしたよ。 橋本氏: ふふっ、あのときのむっちゃんの「してやったり」の顔はよく覚えていますね(笑)。
川村氏: 最初は「評判のゲームだからやってみようかな」と思ってプレイを始めたんですけど、「主人公を女の子の名前にしてもな……」と思ったんです。「だったら永野護にしちゃえ」って。
そうしたら、当時の技術では名前までは読み上げてくれないことがわかったので、自分で呼んでみることにしたんです。それがそのうちだんだんおもしろくなってきちゃって(笑)。永野氏:
藤崎詩織を攻略して親密度を上げていったんですけど、失敗してしまい、最後の告白のシーンにだれも来なかったというオチ(笑)。 川村氏: そうそう、伝説の樹の下に誰も来なかった(笑)。
永野氏: みっともないエンディングになってしまって呆然としていたら、むっちが「1年半前のセーブデータからやり直そう」と言うので、そこからは僕が自分でプレイすることになったんです。
見ているむっちたちは知識があるから、「そろそろ遊園地に行きたいな~」とか言われながらプレイしました。 僕が「このパラメーターでいいかな?」と言うと、「ちょっと待って、調べる」と言って『週刊ファミ通』の編集部に直接電話をすることもありました。あれはひどかったよね(笑)。
川村氏: 寝ていた人たちもみんな起きてきて、総出でね(笑)。 永野氏: それで再チャレンジの最後、「木の下に誰かいる!」と思って見てみたら、詩織が立っていてそこでみんな大万歳。
川村氏: スタンディングオベーションみたいに立ち上がってね。 永野氏: それから「俺、家でもやるわ」と言ってソフトを買ったんだよね。 ──最初はバカにしていた『ときメモ』にハマっていくことになったわけですね。
永野氏: ちなみに『ときメモ』って、リマスター版がこの前リリースされたばかりじゃないですか。もうとっくに藤崎詩織でクリアしております(笑)。一同:
おお〜(笑)。 永野氏: さすがに一発クリアでございますよ(笑)。
『モンハン』は部位破壊やスキルの組み合わせを手書きで紙にびっしりまとめるほどの “ガチ勢”/永野氏: 俺がオンラインゲームにめちゃくちゃハマった時期があって『ディアブロ』、『ウルティマオンライン』、『ファンタシースターオンライン』、『ファイナルファンタジーⅩⅠ』など遊んでいたんですけど、そのときむっちは『モンスターハンター』(以下、モンハン)をやっていたよね?
橋本氏: ああ、『モンハン』もやってたね。 永野氏: 知り合いが「カプコンの新しいゲームがあるんですけど、やってみます?」と誘ってくれて、それをむっちと遊んだことがあったんだよ。
「原始人みたいなキャラクターを操作して、恐竜を倒して、肉を剥ぐんですよ」と言われて、「なにこれ?」と思って遊んだのが、初代『モンスターハンター』だった。
俺はそれっきりで『モンハン』はプレイしなくなっちゃったんだけど、むっちは「おもしろいじゃん」と言っていた。そこからずーっと『モンハン』をプレイしていたよね?
橋本氏: 『モンハン』のやりすぎでプレイステーション・ポータブル(以下、PSP)を5台くらい使いつぶしていましたよ。 ──えっ、5台も……?
それって、プレイのやりすぎでコントローラー部分がダメになってしまうということですか? 橋本氏: そうですね。PSPはGUCCIの保護ケースを買って、その中に大切に入れてウキウキしていました。
永野氏: 2005年くらいだったかな。喫茶店とかに行くと高校生がよくPSPで『モンスターハンター ポータブル』を遊んでいたよね。 橋本氏: そうそう。私たちもスタバでやっていたことがあって。気づいたら「閉店です!」と追い出されてしまったんですけど、「あともうちょっとなのに!」って(笑)。
一同: (笑)。 ──まさに高校生のようなエピソードですね(笑)。 橋本氏: 店外のガードレールに寄りかかって、続きをプレイしていました(笑)。──いのまた先生は『モンハン』もご自宅に人を呼んで一緒にプレイされていたのでしょうか。
橋本氏: 『モンハン』は私たちふたりでプレイすることが多かったですね。あっ、でもむっちはオンラインのマルチプレイもやっていましたよ。 ──ええーっ、いのまた先生が野良で『モンハン』を!?
永野氏: 野良なんて荒れるのによくやるよ(笑)。 橋本氏: ……そうそう、これを見ていただきたいんですけど、むっちゃんは『モンスターハンター』の部位破壊やスキルのデータを自分でまとめていました。これでもほんの一部なんです。──えーっ、スキルの組み合わせまでご自身でまとめてらっしゃったんですね。ガチすぎる……。
橋本氏: あとは『ゴースト・オブ・ツシマ』も熱心にプレイしていたね。3周くらいやってたよ。 永野氏: 3周も!? よくやったな(笑)。橋本氏:
主人公の愛馬が死んでしまうシーンで毎回驚いてた(笑)。 一同: (笑)。 永野氏: なんで!? 橋本氏: すごく没入してプレイするから、初めて見た気になるんですよ。毎回泣いてたもん。
──没入のあまり、毎回主人公になりきるわけですね(笑)。 橋本氏: 『ゴースト・オブ・ツシマ』は最初に私がやっていて、「すごくおもしろいからやってみなよ」と勧めたんです。そのときは「締め切りがあるからぜったい無理」と言ってたんだけど、ひとたび始めたら「なんでこんなにおもしろいゲームを教えたの」と怒られました(笑)。
一同: (笑)。 永野氏: まあね、傑作ゲームですよ(笑)。 川村氏: むっち先生と電話で「永野が誉れを捨てました」っていう話をして……(笑)。
一同: (笑)。 橋本氏: 『ゴースト・オブ・ツシマ』は最後の最後に、すごく重要な選択肢を選ぶ場面があるじゃないですか。あそこでも泣いていたんですよ(笑)。
川村氏: (笑)。先生は本当に熱いですよね。涙なしにゲームを終えられない。 永野氏: そこまで感情を込めるからすごいよね。 橋本氏: ストーリー重視のゲームだけじゃなくて、スマホで遊ぶようなパズルゲームってありますよね。そういうのを遊んでいても「なんでアイテムを出してこないんだよ!」って怒ってた(笑)。
──本当にゲームがお好きだったんですね。 橋本氏: 大好きでした。なんでも好きなんです。 川村氏: 『パネルでポン』でひと晩中盛り上がったこともありましたよね。
永野氏: あいつはそんじょそこらの半端なゲーマーじゃなくて、本物のゲーマーです。どこかのジャンルをメインにやるとかではなくて、おもしろそうだと思ったらなんでもやる。ゲームに関してまったく偏食がないんです。
アクションゲームも、格ゲーも、オンラインゲームも、パズルゲームも……。 橋本氏: 『ゴッドイーター』も『ボンバーマン』もやってた。あと『ゴッド・オブ・ウォー』も大好きでしたね。「いまから神のしもべになるから電話には出られないよ」とか言って(笑)。あとはやっぱり『ロックマン』(笑)。『ロックマン』と『バーチャ』は数えきれないくらいやってたから。
永野氏: うん。『ロックマン』と『モンハン』はずっとやってるよね。『バーチャ』は『3』以降はあんまり興味がなかった。 橋本氏: たぶん、自分のなかの「ジャッキー像」があったからダメなんだと思う。川村氏:
『3』のジャッキーは顔色がちょっと悪かったから、それが引っかかったんじゃないかな。 永野氏: 『4』とかも、アクセサリーシステムでどんどんカスタマイズできるから、キャラ性が弱くなってるんだよね。
橋本氏: そういえば『モンハン』のキャラをジャッキーそっくりに作ったりしてましたね(笑)。 永野氏: 最近の『モンハン』ってかなりキャラメイクの自由度が高いでしょ。
橋本氏: 自由度が高くなっても、ずっとジャッキーなんですけどね。 川村氏: それ、聞きました。せっかく一生懸命作ったのに、最初のムービーで吹き飛ばされるシーンがあって、ものすごく顔が変形して。「こんな顔に作ったつもりじゃないのに〜」と言っていて(笑)。
橋本氏: 最新作の『モンスターハンターワイルズ』ならものすごく再現度高く作れそうですけどね。いつもキャラメイクに丸々2日くらいかけてるんですよ。私は「早くゲームをやりたくならないのかな」と思っちゃう(笑)。永野氏:
『モンハン』はキャラメイクに失敗したら全部やり直しだからね。 川村氏: むっち先生は、なにをしていても楽しそうでした。夢中になれるものがあんなにたくさんあるのって、すごいと思いましたもん。
永野氏: そうだよね。「なにかおもしろいことないの」と聞くと、「いまはこれがおもしろい」って教えてくれるんだよ。 橋本氏: きっと、おもしろくないときなんてなかったと思う。
『バイオハザード』レオン役のブラッド・レンフロ等身大ポップをずぶ濡れになりながら持ち帰る/川村氏: そういえば『バイオハザード』の宣伝用の等身大ポップをおもちゃ屋さんからもらってきたことがありましたよね。 永野氏: あった……(笑)。──えっ、『バイオハザード』のポップを……? どういうことでしょうか。 永野氏: あのね、こいつらがどれだけどうしょうもないかっていうエピソードなんですけど。当時、初代『バイオハザード』をめちゃくちゃ遊んでいたんです。 その後、続編として超名作の『バイオハザード2』が出るじゃないですか。そのときカプコンのコマーシャルで、俳優のブラッド・レンフロがレオン役を演じていたんですよ。 そうしたらある日「レンフロをもらってきた」とむっちたちから電話があって。意味がわからないから「はぁ!?」となるじゃないですか。──レンフロを……もらってきた……? 永野氏: というのも、おもちゃ屋さんに置いてあった、ブラッド・レンフロの等身大ポップを店員さんに頼み込んでもらってきたらしいんです。しかもそれだけで終わらないの。「レンフロをもらってきたんだけど途中で雨が降ってきて……」と続くわけ(笑)。 もう呆れながら聞くと、むっちと橋本先生のふたりでレンフロのポップを抱えて運んでいたら、雨が降ってきたんだって。 橋本氏: そう。急に雨に降られたからコンビニで大きいゴミ袋を買って、お互いかぶって、レンフロにもかぶせて……。 川村氏: レンフロにも(笑)。 橋本氏: だってレンフロは紙だから。 永野氏: お前らどうかしてるわ、本当に(笑)。 ──レンフロはお店の人にお願いして譲ってもらったということでしょうか? 橋本氏: はい。事前に「これってどうにかなりませんか?」と相談してみたら、「じゃあポップの入れ替えのときに来てくれたらあげるよ」と言われていて。 永野氏: その経緯をわざわざ電話で教えてくるんですよ。 橋本氏: ちなみに『鉄拳3』の仁【※】のポップもあります。 ※風間仁 『鉄拳3』に登場したキャラクター。『鉄拳2』に登場した三島一八と風間準の息子。 川村氏: 遺品整理で先生のお宅に行ったときもまだレンフロがあって(笑)。「おお~、あのレンフロだ」と思いました。 永野氏: 当時もういい年したふたりがですよ、雨のなかブラッド・レンフロのポップを抱えてさ。どうかしてるでしょ(笑)。 川村氏: いやいやいや。くれるならもらわないと。もらった以上は雨に濡らしたらダメですよね(笑)。 橋本氏: そうですよ、だってレンフロは紙だから。
WWEを観戦するためアメリカへ! いのまた氏の “自作応援ボード” がテレビに映る/──いのまた先生は『バーチャ』の持ちキャラだった「ジャッキー」に並々ならぬ思いがあったとうかがっています。ジャッキーは男性キャラクターですが、それ以外には、たとえば「かわいいものが好きだった」といったような好みはあったのでしょうか?
橋本氏: やっぱりジャッキーが好きだったよね。川村氏: 綺麗なもの、かわいいもの、かっこいいもの、筋肉、どれも好きだったんですよ。 橋本氏:
あと、プロレスも好きだったね。 ──プロレスもお好きだったんですか! 永野氏: サムシング吉松くん【※】という有名なアニメーターがいるんですけど、むっちは彼とも仲がよくて。彼とはしょっちゅうプロレスを見に行っていましたね。だから、僕たちが知らない「いのまた像」があるとしたら、彼が知っていると思います。
※サムシング吉松 1965年生まれのアニメーター、キャラクターデザイナー、漫画家。本名は吉松孝博。アニメ『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』や『TRIGUN』、『十兵衛ちゃん』などでキャラクターデザインや作画監督を担当。
──現地での観戦にも足を運ばれていたんですね。 永野氏: プロレスといったら後楽園ホールじゃないですか。それで、うちのアトリエは当時、飯田橋にあったんですよ。だからいつも「クリス、いま水道橋にいるんだけど」と連絡がきてさ(笑)。
「わかったわかった、じゃあメシでも一緒に食べよう」と言って焼肉屋なんかに行っていました。川村がいるときは「私も行く~」と言って(笑)。 川村氏:
そうそう、お肉を焼きながら「神取忍がさ~」みたいな話をしましたね(笑)。 永野氏: 吉松くんとふたりで格闘技のTシャツを見せてきて「これ買ったんだよ~」と見せられて。俺、格闘技わからないのに(笑)。
橋本氏: プロレスといえば、「ガイア」というプロレス団体の「広田さくら」という選手と会える権利のオークションがあったんですよ。むっちゃんがその権利を落札して、プロレス仲間と「さくらのTシャツ」を作って会いに行っていました。その様子が番組として放送されたことがあったんですよ。
川村氏: たしか、CSかBSの有料チャンネルでしたよね。その番組のなかで、彼女と会える権利のオークションが開催されることになって。それでもう何日も前から対策を練っていたんですよ。
先生は「やっぱり最後に浴びせ倒したいんだよね」と言っていて(笑)。じわじわと有利になるように価格を上げていくんだけど、最後は一気に浴びせて……。
──戦略的に価格を釣り上げるほど本気だったと(笑)。 川村氏: 先生なら大丈夫だろうなと思っていたんですけど、本当に「落札した」と報告が来たときはさすがだなと思いました。
橋本氏: だから、『極悪女王』【※】を見せてあげたかったな。きっとあれはすごく好きだと思う。※『極悪女王』 2024年にNetflixより配信開始された連続ドラマ。ダンプ松本を始めとした女子プロレスラーたちの物語を描く。
川村氏: WWEもお好きでしたよね。 橋本氏: そう。WWEを見るために一緒にロサンゼルスまで行ったのは、私たちの勲章のひとつです。ふふっ。
むっちゃんのアトリエが現地にあるので、そこで応援ボードを作ってリングサイドで掲げたんです。そうしたら後日友だちに「昨日、正枝たちテレビに映ってたよ」と言われて。
──いのまた先生がご自身で応援ボードに絵を描かれたということですか? 橋本氏: はい。アトリエだから自分でボードに絵を描いていました。ショーン・マイケルズ【※】を描いたりして(笑)。
※ショーン・マイケルズ アメリカ合衆国の元プロレスラー。1988年から、20年以上にわたってプロレス団体「WWE」で活躍した。 川村氏: アメリカのプロレスって、推しのボードを掲げるのがセオリーだからね。
橋本氏: むっちはちょっと背が低いから、外国だとなおさら埋もれてしまうんです。だから「ボードがあれば大丈夫」って。 永野氏: まあ、あいつにリミットはなかったよね。
橋本氏: 好きなものに関して、リミットはなかったね。
なにごとにも「広く深く」向き合ういのまた氏の逸話にはいつも “泣き顔” が入ってる/──お話を聞いている感じとして、永野さんはいのまた先生とは作家仲間というよりもゲーム友だちのような側面が強かったのでしょうか。
永野氏: というか、むっちのことを作家だと認識したことがないもん(笑)。 一同: (爆笑)。 永野氏: たぶん、あいつも同じだと思います。「呼んだら都合よく車で来てくれるよ〜」みたいな。
──クリエイティブに関するお話はされなかったんですね。 永野氏: いっさいしていないですよ。 橋本氏: 唯一むっちゃんが言っていたとすれば、クリスが「俺は1億円か0円でしか仕事を請けない」と話していたことがあったみたいで。「そこはいいよね」と褒めてました。
永野氏: (笑)。でも、そんなもんでしょ。むっちと仕事の話をしたと言えば、マッキントッシュ関連の話くらいかな。当時はインターネットもなかったし、グラフィック関連でマックを使いまわしている人って本当に少なかったので。
困ったときはむっちに電話して「クラッシュしたわ」「それはもうしょうがないわ」と報告したり。それぐらいでしたね。 ──当時としては貴重なマック使いの作家同士で情報交換をされていたということですか。
永野氏: 当時、僕は音楽活動もしていたので、CDを作るためのレコーディングシステムをマックで組んでいたんですよ。 それをむっちに話したら「私もマック買うよ~」と言い出して。僕の使っていた「Macintosh
SE」は当時84万円だったと思うけど、むっちが買った「Macintosh II」は210万円くらいしたんですよ。 橋本氏: えーっ。 ──「買う~~」で210万円はなかなかできないですよね(笑)。
永野氏: それに加えて絵を出力するためのプリンターや30万円以上するグラフィックボードなんかも揃えていましたから。「いくら使ったの」と聞いたら「600万円」って言うの。
川村氏: うわあ……! 永野氏: 「それで絵を描けるの?」と聞いたら「うん、一応打ち出せる」って。「なんだこいつ!?」みたいな感じですよね。
──おそらく当時としては最新鋭の環境ですよね。永野氏: 「PC-8800」「PC-9800」などの機種が普及していた時期に「Macintosh
II」ですから。とんでもないやつですよ。 その後、新しい機種に買い替えるとき、ふたりで秋葉原に行って同じものを購入したこともありました。でもむっちは「前のマックの600万のローンがまだ残っている」と嘆いていましたけどね(笑)。
一同: (笑)。 橋本氏: おもちゃが大好きだから。 永野氏: ああ、この前みんなでむっちの遺品整理をしたときも「こいつ本当にバカだな」と思って。
川村氏: なんということを(笑)。護くん、それは漢同士の悪友に対するコメントだからね。 ──なにがあったのでしょうか? 永野氏: ふたりが「これなに?」と持ってきた段ボールの中を見たら、3Dプリントに使う紫外線硬化レジンが入っていたんですよ。
話を聞いたら、むっちは亡くなる少し前まで自分の絵を「額付き」で販売していて、その額を自分で3Dプリントしていたそうなんです。そのためのスキャナー、3Dプリンター、PCなんかを一式組み上げていたんですよ。
──3Dプリンターまでですか!「最新の環境を追い求めたい」という姿勢はずっと変わらなかったんですね。 永野氏: 「最新と言えば最新だけど、なにやってんだよ」と思いましたね(笑)。
橋本氏: そうかと思えば、すごく古いマックが残してあったりして。このあいだ雷が鳴ったときにそのマックが突然立ち上がったんですよ。「アンタどうしたの!?」と思いながら恐る恐る電源を抜いたんですけど。
一同: (笑)。 永野氏: あいつに関しての逸話はいくらでも出てくるよね。それで、その逸話のなかにはいつも泣き顔が入っている。 橋本氏: (笑)。
川村氏: 「こんなんだったんだよ~(泣)」みたいなね。かわいかったです。橋本氏: むっちゃんとはお金の話もしなかったよね。 永野氏: お金の話はしない。『バーチャ』の筐体が76万円だったってことくらいだね。ゲーセンから買うと100万円くらいするけど、セガから直接買うとそれくらいで買えるんだよ。
川村氏: 金銭的な話題はそれだけ(笑)。たしか筐体って、自宅をゲームセンターという扱いにしないと買えなかったんですよね。 永野氏: いや、それはナムコ。セガはそのまま売ってくれたんです。ナムコのときは、電話をして「『鉄拳3』を売ってくれ」と言ったら「お売りできますけど、個人宅では伝票を切れません」って。
でもうちは会社をやっていて、ゲーム系の出版をやっているという点は間違いなかったので、そこを通して売ってもらえました。 セガはそういうのがなくても売ってくれたんだよね。俺以外にも『少年マガジン』の作家の人も買ってたりしていた。
川村氏: 高河ゆんちゃん【※】も買ってたね。 ※高河ゆん 1965年生まれの漫画家。代表作に『LOVELESS』や『機動戦士ガンダム00』のキャラクターデザイン原案など。
永野氏: そうそう。高河ゆんちゃんも、セガに直接電話して買っていたね。いい時代だったかもしれないけど、そのために筐体を運ぶ巨大なトレーラーが家の前まで来ると思うと……(笑)。
橋本氏: むっちゃんの家に筐体が来たときはまだ家が建ったばかりで、周りにほかの家がなかったんです。そのとき玄関からは筐体が入らなかったので最終的に窓から入れたんですけど、いまはもう周りに家が建ってしまったから、二度と外に出せなくなってしまいました。
一同: (笑)。 永野氏: もう分解するしかないね(笑)。 橋本氏: 筐体が来た日、玄関からは入らなかったけど門の内側には置けたんですよ。延長コードで電源を引っ張ってきて、夜だから音量を低くしてひと晩中遊びました。
永野氏: というか、俺らがあれだけ騒げたのって、まだ周りに家がなかったからだよね。だから七輪を置いたりして、焼肉パーティもできたし。 橋本氏:
そうそう! 川村氏: 肉は焼くわ、ゲームはやるわ(笑)。 ──遺品整理をされたとのことでしたが、その筐体はまだ残ってらっしゃるんでしょうか?
橋本氏: まだありますよ。だって家から出せないんだもん(笑)。当時、あまりにもみんなが遊ぶものだから、途中から「100円を入れることにしよう」となって。そのお金も入ったままなので、貯金箱みたいになっています。
永野氏: 筐体の金庫ってけっこう大きかったよね。25万円分くらい入ったっけ? 橋本氏: そこからときどきみんなのごはん代を出したりして(笑)。
永野氏: そうそう、ガチャガチャ開けてさ。ひどかったのは、むっちから「クリス、クリス、大変なことになっちゃった〜」と電話が来たことがあったんだよ。理由を聞いたら「筐体の鍵を失くして開けられなくなっちゃった、どうしよう」って言うの。
筐体は、ガチャっと開けるメインキーがあって、その内側に、金庫を開けるための別の鍵があるんです。むっちはその金庫用の鍵を失くしちゃったんですよ。
橋本氏: じゃあ開かないじゃん。 永野氏: そう。だから俺が予備のキーを持って行って、ようやく開いたんだよ。「めんどくさいから持ってていいよ」と言って、それからうちも予備キーがない状態で『バーチャ』をやっていたね。
橋本氏: (笑)。クリスのところの筐体はまだあるの? 永野氏: いや、さすがにもう処分した。『バーチャ』のあとも、俺とむっちはそれぞれ別のゲーム筐体を買っていたじゃん。俺の場合は『鉄拳3』や『ソウルキャリバー』だけど……。
橋本氏: えっ、むっちゃんも『ソウルキャリバー』やってたよ。 永野氏: そうなんだ? 高河ゆんちゃんはあのあとカプコンの対戦ゲーをやっていたよね。なんだっけ、『スターなんとか』っていう……。
橋本氏: ああ、『スターグラディエイター』ね。むっちゃんもやってたよ。 永野氏: あいつは本当になんでもやってるな(笑)。 ──数々のエピソードをうかがっていると、いのまた先生は気になったことにはとことん熱中する方だったのかなと感じます。
川村氏: むっち先生はなにごとにも深く向き合う方でしたよね。 ──ひとたび「好きだ!」と思ったものに関しては、なんでもそういった感じで深くのめり込むタイプだったのでしょうか?
永野氏: あいつは「狭く深く」ではなく「広く深く」なんです(笑)。 川村氏: ひとつひとつに対して悔し泣きするほどですから。「こんなに熱い人ってほかにいない」と思います。──旅行もお好きだったそうですが。
橋本氏: 旅行も好きだったんですけど、いまみたいにオンラインで仕事ができなかったので、スケジュールが厳しいじゃないですか。だからなかなか行けなくて。
──ちなみに、いのまた先生はお酒は飲まれたんですか。 橋本氏: 前は好きだったんですけど、やっぱり体調がイマイチなときは飲めませんでしたね。日本酒が好きでした。おいしいものも好きでしたね。
あとは、山が好きだった。好きすぎて「歩荷になろうかな」とか言ってたから(笑)。 一同: (笑)。 ──ご自身で山に行くのが好きだったということですか?
橋本氏: 山と、山に挑戦する人たちが好きだったんです。きっと「ギリギリな感じ」が好きなんですよ(笑)。
多忙な仕事のかたわら徹夜でゲームに熱中したアニメーター時代/──永野さんはいのまた先生とクリエイティブの話はほとんどされなかったということでしたが、おふたりが参加された『ブレンパワード』のときも同じだったのでしょうか?
永野氏: 『ブレンパワード』のときは、富野由悠季という “知らない人” がいまして……。 一同: (笑)。 永野氏: 最初は富野さんがうちのアトリエまでやってきて、「こういう企画があるんだよ」という話をしていました。いろいろやり取りをしているうちに、どこから噂を聞きつけたのか「永野くん、『ブレンパワード』のキャラクターデザインに、いのまたさんってどうだろう?」と聞かれたんです。
なので、むっちに電話をして「富野さんから新作にむっちを使いたいって話があったんだけど、いい?」と聞いたら「え~、ちょっと怖いよ~」とか言って。
──いのまたさんからしても、富野さんは怖い人の印象があったと(笑)。 永野氏: 「とりあえず1回会ってみてよ」と説得して、それからむっちに決まりました。富野さんからは「目のでかい女は嫌いだ」とか、いろいろと注文されたみたいですが、「ムカつくことも多いと思うけど、勘弁してね」みたいなことを言ったのを覚えています。
川村氏: 私はみなさんと『バーチャ』で遊ぶようになる以前に『聖闘士星矢』の「アスガルド編」に出演してたんです。 それで、むっち先生はアスガルド編からバンクシーンなどを描いていらしたとうかがって。
永野氏: そっちでも繋がりがあるんだ(笑)。 橋本氏: たしか、「アンドロメダ星座の瞬」(アンドロメダの瞬)の動画を描いていましたよね。 川村氏:
はい。アスガルド編って、北欧神話がベースになっているアニメオリジナルの話だったんですよ。 姫野美智さん【※1】がキャラクターデザインをしていらして、むっち先生が「姫野さんから直々に作画をお願いされた」といった話をしてくださって。そのとき「私、フレア役をやっているので知っていました」というお話をしました。
堀江美都子さん【※2】が演じていらしたお姉さまのキャラクターがすごくエキセントリックで、あのあたりを先生が描いていたとおっしゃっていましたね。
そういえば、テレビアニメの『聖闘士星矢』って『北斗の拳』の終わりくらいのタイミングで放映がスタートしていましたよね? 永野氏: そうそう。 ※1
姫野美智 1956年生まれのアニメーター・キャラクターデザイナー。アニメ版『ベルサイユのばら』『聖闘士星矢』などのキャラクターデザイン・作画監督などを担当。
※2 堀江美都子 1957年生まれの歌手・声優。アニメ版『聖闘士星矢』ではアスガルド編の「ポラリスのヒルダ」役を担当。 川村氏: むっち先生はずっと『北斗の拳』に携わっていらして。それが終わって「ずっとがんばったから次はちょっと休もう」という感じで、『聖闘士星矢』はやらなかったらしいんですよ。
そうしたら、『聖闘士星矢』の第1話を見たときに「なんでおいらはこの仕事を断っちゃったんだ……」と悔し泣きされていたらしくて(笑)。 永野氏:
そうそう。あいつの本当にひどいところなんですけど、アニメ作品が出ると制作会社に電話して「原画をやらせてください」と言うんですよ。 それって普通のアニメーターからしたら「営業」なんですけど、むっちの場合は「邪心」でやっています(笑)。
一同: (笑)。 ──生活のためというよりは「この作品に関わりたい」という欲望で営業をかけていたと(笑)。 永野氏: 先方としても、いのまたむつみから「やらせてくれ」と言われたら、そりゃあ「オープニングを頼もうか」とか「バンクシーンを頼もうか」となりますよね。あいつはそれを喜々としてやっていたっていう(笑)。
橋本氏: そうそう、なんか余計な絵までいっぱい描いてました(笑)。その話で思い出したけど、『北斗の拳』のときに並行して『幻夢戦記レダ』【※】もやっていて。
そこに色男のキャラクターが出てくるんですけど、「(『北斗の拳』の影響で)その人のアゴがどうしても長くなる」と言っていました。「アゴが直んないんだよ〜」って(笑)。
※『幻夢戦記レダ』 1985年のOVA作品。いのまた氏はキャラクターデザインと作画監督を担当。──ファックスの話でもそうでしたが、いのまた先生は筆が早いほうだったのでしょうか。
橋本氏: 早いですよ。以前ほかの友だちとお絵描きチャットをしたことがあったのですが、向こうが「ちょっと待って」と言っている間に10枚くらい描いていました。
永野氏: 俺らって「筆が遅い早い」というレベルじゃないと思う。当時むっちがアニメーターをやっていた時代は「ひと月1200枚で一人前、1600枚でベテラン」と言われていたんです。いまは月に400枚で一人前でしょう。
橋本氏: へえ、そうなんだ。 永野氏: いまはアニメの絵も緻密だから昔の俺たちみたいな描き方だと通用しないようなレベルになってきたけど、当時は手が早くないと仕事が来なかった。
橋本氏: そうだよね。 ──そもそも筆が遅かったらやっていけない世界だったわけですね。 永野氏: アニメ業界なんて「すみません、このカット全部お願いします」と言われて「いつまで?」と聞くと、「明日まで」というのが当たり前だったので。
特にむっちのような作画監督とかキャラクターデザインクラスになると、夜中の12時に「明日の朝まで、あと8時間でお願いします」みたいなこともよくありましたから。
永野氏: だから「手が遅い」イコール「仕事ができない」ということで、「遅い早い」というレベルじゃなかったと思います。下絵なんか描いていたら到底間に合わないから、もう下絵なしで一発で描く。それが我々の時代のアニメーションの普通だったんですよ。──ええっ、下絵なしですか……!?
すさまじいスピード感ですね。 永野氏: 『エルガイム』にしても『Zガンダム』にしても、原画スタッフって3人くらいなんです。ひどいときは作画監督ひとりで300カットも描いて。
川村氏: ひとりで300カット……。 永野氏: でも、むっちたちもそれを平気でやっていた世代だから。 橋本氏: むっちゃんは、それと並行してほかのイラストも描いていたんですよ。「この時間までアニメをやって、そのあとにイラストを描く」って。そんな感じでした。
永野氏: でもそれって、我々の時代では普通の話なのでね。アニメの仕事をやって、『アニメディア』などの雑誌の表紙を描いて、原画をやって、頼まれたイラストもやるという。
橋本氏: そうそう、それをこなしたうえでファックスの絵を描いてね。 一同: (笑)。 永野氏: こんだけ絵を描いてるのに、なんで夜中にファックスが送られてくるんだよ!
──起きているあいだはひたすら絵を描いているような生活をされていたと。 川村氏: いちばん驚いたのは、むっち先生ご自身のキャラクターが大泣きしながら「ああ~」と倒れ込んでいるイラストが送られてきたときのことです。
「なにが起きたの!?」と思ったら、どうやら『タクティクスオウガ』をプレイしていて、“取り返しのつかないミス”をしてしまったらしくて。 永野氏:
むっちは前作の『伝説のオウガバトル』のときから「カノープス」というキャラクターが推しだったんですよ。次回作の『タクティクスオウガ』にもカノープスが出てきて、「カノプー」とあだ名をつけて呼んでいたくらいに推しで。
あのゲームはやり込み要素として「セーブ不可の100階ダンジョン」【※】があるんですけど、そのエクストラダンジョンに入って……。 ※死者の宮殿
全100階構成のやり込み要素の長編ダンジョン。ダンジョン内でのセーブはできず、途中で引き返すと再び第1階層からやり直しになってしまう。各階をクリアする度に先へ進むか全体マップまで退却するか選択できる。川村氏:
当時のむっち先生は2徹とかをしながらプレイしていたので、眠いなかで続けているうちにカノープスが死んじゃったらしいんです。でもあれって、セーブデータをさかのぼればチャラにできるじゃないですか。
──キャラクターが死亡してロストしても、それ以前のセーブ状況を読み込めばやり直しはできますよね。 川村氏: でも先生はダンジョンの外に出てセーブを上書きしてしまったらしく、気づかないままずっと進めてしまって。そのうちハッと「カノプーがいない!」と気づいたと。
それでよく見たらカノープスが死んだままセーブしてしまい、ゲーム内時間で半年分くらい取り返しのつかないまま進んでしまったそうなんです。 それに気が付いたときに絶望したらしくて、アニメーションで倒れ込むご自身のキャラクターがファックスで送られてきて……(笑)。
──(笑)。ちゃんとアニメーションで描かれていたんですか。 川村氏: はい。3人くらいの先生が徐々に倒れ込んで(笑)。「むっち先生が大変なことになっている!」と思わず電話してしまいました。
永野氏: ちゃんと3コマ打ちで中割りもしてさ(笑)。 橋本氏: 後日、『タクティクスオウガ』に詳しい人からアドバイスをもらったんですけど、そのアドバイス内容が「よく寝てからプレイしてください」でした(笑)。
永野氏: でも、しょうがないよね。昼間はちゃんと仕事をして、それ以外の時間に遊んでいるわけだから。 橋本氏: 残してあった落書きを見てみたら、カノープスの絵もたくさんありますね。カノープスがごはんを作っている絵とか。
永野氏: 本当に、あいつはいつ描いているんだ。普通だったらふてくされて寝るような場面でも、わざわざアニメーションにした絵を描いてファックスで送ってくるんですから。
橋本氏: そうなんですよ。紙と鉛筆さえあれば割り箸の袋にも落書きしちゃうんです。 永野氏: むっちもそうだけど、作家さんたちってファミレスに行ってちょっと暇があるとお手拭きの紙に描いたりするよね。
川村氏: おしゃべりよりも手が動いちゃう感じなんでしょうね。
スタジオの “棚” で寝泊り!? 当時のアニメ制作の現場を振り返る/──ここまでお話を聞いていて、いのまた先生の「周囲に好かれるお人柄」が見えてきたような気がします。年代的には、上からも下からも慕われるような方だったのでしょうか?
永野氏: 俺らの世代のアニメ業界って、突発的に頭角を現した人が多かったじゃないですか。 どうしてそこまで一気にキャラクターデザイナーや作画監督になれるかというと、「それを許してくれる環境」があったからなんだと思います。──上からかわいがられていたからこそ、すぐに重要な仕事を任せてもらえたと。
永野氏: そうですね。上に顔が売れていなければ、あそこまで急速にキャラクターデザインをすることはできなかったと思います。 川村氏: ひとつ思い出したんですけど、あのころのアニメ業界って、本当に家に帰れないくらい忙しかったじゃないですか。
私たち声優も音楽アルバムを作らせてもらえたような時代です。でも、いまほどシステム化はされていないから、手作り感満載で。昼間はアフレコの仕事をして、夜にレコーディングをして、さらにそこからアフレコに行って……。という感じで、家に帰れないんです。
それでむっち先生に「アイドルソングみたいな曲を歌っているのにミキシング卓の下に毛布を敷いてもらって、そこで寝てるんですよ……」と愚痴ったら、先生が「おいらもさ……」って(笑)。
──いのまた先生も忙しすぎて家に帰れていなかったというわけですか。 川村氏: むっち先生は女性だったから「カット棚の一角を空けてあるからそこで寝るといいよ」と言われたらしいんです。
永野氏: 当時は原画、動画、背景を1話ごとにまとめて保管する「カット棚」というものがあって、棚のいちばん下が空いていれば、そこは寝てもいい場所だったんですよ。二段目や三段目に人が乗るとさすがに潰れてしまうから、いちばん下が空いていると都合がいいんです。
一同: (笑)。 永野氏: むっちは女性だったから、そこをわざわざ空けてもらったんだろうな。ちなみにほかの人はどうしたかというと、椅子を並べてその上で寝ているというね。
川村氏: そうそう。電話で「おいらもしょっちゅうそこで寝てたよ〜」って。「えーっ、じゃあおんなじですね」と共感したんです(笑)。 ──当時のアニメ業界では、仕事場で寝るというのはそれくらい当たり前だったのでしょうか?
橋本氏: 仕事で会った人に「この間サンライズに行ったら信じられないことに机の下で人が寝てるんですよ!」と言われたことがあって。「えっ、当たり前じゃん」「なんで驚いてるんだろう」と思ったことがありました(笑)。
永野氏: サンライズでもそんなのは普通だったじゃん。みんなそうやって寝てたんだから。業界全体がそうだった。 当時のアニメスタジオは辺鄙な場所にあったし、中途半端な時間に来ても終電がないから、みんな夜中の10時ごろに来て朝に帰るようなことをしていたんです。
橋本氏: アニメーターはいいかもしれないけど、声優さんはそんなところで寝たら声がガラガラになりませんか? 川村氏: だんだんボロボロになっていきますね。朝10時から仕事が入っているのに、直前になってもまだ録り終えていなかったりして。「終わったら戻ってきます」と中断して、アフレコの仕事をこなしてからまた戻ってくるようなことをやっていました。
──それは体力勝負ですね。時代柄もあるとはいえ、かなり大変だったのではないでしょうか。 川村氏: 若かったからできたと思いますね。でもその件でむっち先生と意気投合して。「おいらも、おいらも」と話していましたね。
マイケル・ジャクソンからじきじきの “ご指名” で対面──そのとき周囲の反応は?/──みなさんは、いのまた先生が仕事をされている場面をご覧になったことはあるのでしょうか?
川村氏: 先生のアトリエで先生が絵を描いているところを見せてもらったことがあるんですけど、1枚の絵がすごく大きいんです。 永野氏: すげえ、俺は見たことないな。
川村氏: ああ、そうだよね。男の人は仕事場まで上がっていかないもんね。 永野氏: そう、一応遠慮はしていたんですよ。1階の『バーチャ』が置いてある部屋と、その隣の仮眠室ではぎゃあぎゃあ騒いでいたけど、2階から上はむっちの寝室もあるから、さすがに男性陣は遠慮していました。
川村氏: そうそう。 永野氏: だから僕はむっちの仕事机も見たことがなくて、遺品整理のときに初めて見たんですよ。 橋本氏: ジャッキーのポスターが張ってあるんだよね。
川村氏: むっち先生は大きな絵をずっと立ちっぱなしで描くんです。「これ、完成まで立ったまま描くんですか」と聞いたら「そうだよ」って。 そのテンションを保ったまま、体力的にもすごくハードな作業をしてらっしゃるんだと思いました。
──いのまた先生の絵といえば繊細で華やかなタッチが印象的ですが、実際の制作風景はハードな一面もあったわけですね。橋本先生から見て、いのまた先生に対して「すごいな」と思うところはどんなところでしょうか。
橋本氏: アニメーター上がりだからかもしれないですけど、特に鉛筆で描いたときの線がすごくて。 川村氏: アニメーターさんって、1発でバシっと描きますもんね。線の強弱も含めて、すごいです。
橋本氏: あとはやっぱりむっちといえばキャラクターの「瞳」ですかね。瞳の力。 川村氏: あとは色の選び方も。「これは楽園かな? 天国かな?」と感じるほどで。
もちろんシックな絵も描かれるんですけど、色をたくさん使った絵になると特に「百花繚乱とはこのことか」と思います。これだけの色数をすべて破綻しないで描けるのはすごいなって思いました。
橋本氏: あと、言葉選びが難しいのですが、ゲスなことが嫌いな人でした。人間として「これはどうなの」と感じることは大嫌いだったんです。 ──信条にもとることはしないタイプというか。
川村氏: 高潔なんですよね。 橋本氏: そう、言い方が難しいけど、高潔。 川村氏: あと、先生はオペラがすごく好きだったんですよ。以前、先生が選曲したオペラ曲のアルバムをいただいたことがあるんです。「この曲を選ばれるんだ!」という選曲ばかりで、とてもセンスがよかったです。
アルバムのジャケットに描かれている『サムソンとデリラ』【※1】もすごく素敵で。私はオペラを数回しか見たことがないんですけど、「このサムソンが出てくるなら私も劇場に通い詰める!」と感じるほど、それくらい素敵な絵を描かれていたんです。
橋本氏: ワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』【※2】が好きだったんですよ。感動的だからなのかな。 ※1『サムソンとデリラ』 カミーユ・サン=サーンスによる、旧約聖書の物語を題材にしたオペラ。
※2『トリスタンとイゾルデ』 中世を舞台にする恋愛物語を元にした、リヒャルト・ワーグナーのオペラ。 川村氏: 本当にセンスがよかったですね。
──いのまた先生といえば、『宇宙皇子』【※】の画集を見たマイケル・ジャクソンが先生のイラストを気に入り、『月刊ニュータイプ』の誌面上で対面を果たしたということがありましたよね。周囲のみなさんは当時どう受け止められていらしたのでしょう。
※『宇宙皇子』 藤川桂介氏によるライトノベル。いのまた氏は挿絵やカバーを担当。永野氏: それに関しては、もはや呆れましたけどね(笑)。 一同:
(笑)。 川村氏: 「これ、本当に!?」という感じでした。むっち先生がマイケルと一緒に写真に写っているのを見て、「これは私の妄想じゃないよね!?」と思いました(笑)。
なんでも、『宇宙皇子』のイラストを見たマイケルが「これは僕だ」みたいなことを言ったそうですよね。 橋本氏: マイケルから「僕をこういう風に描いて」と頼まれて、イラストを描いていましたよね。永野氏:
じつはこの話には前置きがありまして。それよりも前、マイケルが初来日したときに、客席の最前列にいた女の子をステージに上げてハグしたことがあり、それがニュースになったんですよ。その女の子というのが声優の富沢美智恵【※】でした。
※富沢美智恵 1961年生まれの声優。マイケル・ジャクソンの大ファンで、代表作に『美少女戦士セーラームーン』の火野レイ役など。 ──へええ、そんなことがあったんですか。富沢さんと永野さんはお知り合いだったのでしょうか。
永野氏: そう。知り合いがマイケルにハグされて驚いていたら、次はむっちがマイケルと一緒に写真に写っていたわけ。だから「このマイケル・ジャクソンという人はなにを考えてるんだ」と思いましたよ(笑)。
川村氏: 本当にびっくりしましたよね。 そういえば、10年以上経ってから伊豆に旅行に行ったんですけど、たまたま入ったレストランにマイケルが訪れたことがあったらしくて。そこに、マイケルのサインが入ったむっち先生のイラストが飾ってあったんですよ。確か。
橋本氏: えっ、なんで伊豆に……? 川村氏: だいぶ昔のことだから、よく覚えていないんですけど。でも「もう日本中の人たちが知っている出来事だったんだ」と感じました。
──それだけ話題になった出来事だったということですね。 橋本氏: マイケル・ジャクソンが主人公のゲームもありましたよね。 川村氏: あったあった。
──『マイケル・ジャクソンズ ムーンウォーカー』ですね。ゲーム好きだったマイケル本人が監修した作品です。 橋本氏: そうそう。むっちゃんはそのゲームも熱心に遊んでいましたよ。すぐ死んじゃうから「くそ~!」とか言いながら(笑)。
一同: (笑)。 ──川村さんは、いのまた先生のイラストで「これが特にお気に入り」という作品はあるのでしょうか? 川村氏: わたしは先生の作品だと『風の大陸』【※】の月の絵が好きなんです。ものすごく立体的な絵を描いてらして、展覧会の会場で見たときにとても神々しく感じました。思わずその場でボロボロと泣いてしまって……。
そうしたら「もらい泣きしたよ〜」と、むっち先生が隣に来て(笑)。 一同: (笑)。 ※『風の大陸』 竹河聖氏によるファンタジー小説。いのまた氏がイラストを担当。永野氏:
自分の絵で泣いてんのかよ(笑)。 川村氏: いやいや、私が泣いているのを見てね。そうやって、ふたりでオイオイ泣いたり、そういう熱いところもありました。
永野氏: いのまたと川村のやりとりをハタから見ていると、もう漫才なんですよ(笑)。 だいぶ前のことですけど、川村が夜中に泣きながら電話をしていたことがあって、相手はやっぱりむっちなんです。なにを話していたと思います?
「なんでふたりして泣いてるんだよ」と聞いてみたら「家の中が片付かない」っていう話題だったんですよ。 一同: (笑)。 川村氏: やめて、やめて(笑)。
永野氏: むっちが「おいら、もうこの家に火をつけたいよ」って言ってんの(笑)。ね、完全に漫才でしょ。 川村氏: む、むっち先生は他者に共感をしてくださる方だったんです!!
橋本氏: でもそれは全員に対してじゃないと思う。相手が万梨阿さんだからだよ。 川村氏: えーっ、嬉しい。 ──おふたりの間には、なにか共通する感情の波のようなものがあったんでしょうね。
川村氏: 仕事でなにもかも疲れ果てていて「家が片付かない、もうおしまいだ」と思っていたんですけど、そのときなぜかむっち先生と電話をしていて。
「先生、家が片付きません」「おいらもだよ〜」と話をしているうちに、電話の向こうで泣いている声がするものだから、私も号泣してしまったんです。 永野氏:
なんでだよ! 川村氏: 「私なんかこの世にいない方がいいんだね」「おいらも家に火をつけたい」とか、どんどん話が飛躍してしまって(笑)。ふたりでわんわん泣いて、それで最後はスッキリするという。
永野氏: おかしいでしょ。なんでその話題で号泣するかな(笑)。川村氏: でも、巨匠のいのまた先生とそんな風に電話をし合える関係だったというのは本当に嬉しかったです。
永野氏: いつもふたりで電話して泣いていたじゃん。別の話題でもそんなことがあったよね? 川村氏: ああ、それは『王家の紋章』の話ですね(笑)。
橋本氏: むっちゃんが落ち込んでいると、万梨阿さんが「『王家の紋章』の真似をしに行きます!」と言ってくれるんですよ(笑)。 川村氏: 「アリの役、得意です」とか言ってね。それで本当に「アイシスさま、おいたわしい……」みたいなことをやっていました(笑)。
一同: (笑)。
『ブレンパワード』制作裏話・自分が好きで買った服をイラストに落とし込んでいく/──いのまた先生はファッションもお好きだったそうですね。 橋本氏:
そうそう。むっちゃんは『ブレンパワード』に携わる少し前から、万梨阿さんとふたりでお洋服を見に行くのが大好きだったんです。 『ブレンパワード』のキャラクターが着ている衣装なんかも、当時購入していた服のデザインを取り入れているんですよ。
──へええ、実在のモデルが存在する衣装もあったわけですか! 川村氏: ホコモモラ【※】のウレタンコートを買ったんですが、それが『ブレンパワード』のヒロインである宇都宮
比瑪(うつみや ひめ)ちゃんのスーツになったんですよね。※ホコモモラ スペインのデザイナー・シビラがプロデュースするファッションブランド。 永野氏:
『ブレンパワード』はキャラクターデザインをむっちが担当したんですが、富野さんに「戦闘スーツだけは永野がやれ」と言われていたんです。 なので、戦闘服のデザインに関しては富野さんより先にいのまたにファックスで送り、「かわいい、いいと思うよ」「じゃあこれで仕上げちゃうね」というやりとりをしました。
お互いの仕事には干渉しないと言いましたが、一緒にやったことと言えば本当にそれくらいですかね。 川村氏: バーゲンにもよく行きましたね。私はSFアニメへのキャスティングが多くて、関連するイベントへの出演も多かったんです。それに合うような少しエキセントリックなデザインの服って、なかなか買う人がいないから安く買えるんです。
永野氏: そうそう、それでこいつらが「これクリスに似合うと思う」と言って買ってきたのが、ひざ下まであるヘビ皮のロングコートだったんですよ。「なにがクリスに似合うだ、ふざけんなバカ野郎!」って(笑)。
一同: (笑)。 川村氏: えーっ、だってまだ音楽ライブとかにも出ていたころだったから、大丈夫かと思って。3人で「この強烈なデザインでこの値段だから買いましょうよ!」と盛り上がっていました(笑)。
永野氏: そのほかにも、ブルーのラメがついたスーツとかさ。それを着るのは演歌歌手か、吉本新喜劇の漫才師しかいないだろ! 橋本氏: あとは「永野護」とかね(笑)。川村氏:
当時はジャン=ポール・ゴルチエのショーで使ったアヴァンギャルドなデザインの服とかもけっこう出回っていたんですよね。たぶん、むっち先生の家にはヘンテコな洋服がたくさん眠っていると思います。
橋本氏: いっぱいありますよ。 川村氏: ファッションがすごくお好きでしたからね。ゴルチエ、ドルチェ&ガッバーナ、シャネルなど、最先端のものをたくさん買ってらして、そういうものをイラストに反映させるんです。
橋本氏: 『テイルズ オブ デスティニー2』のリアラちゃんが着ているような服も、実際にあるんです。 ──「絵の資料のために服を買う」というよりは「自分が好きで買った服がイラストに落とし込まれていく」といった感じなのでしょうか?
橋本氏: そうそう。 川村氏: 「これかわいい!」と言って即決で買われるんです。両手にてんこもりの服を持って帰ってくることもしょっちゅうでした。
橋本氏: お洋服ブームが去ったあとは、『ロックマン』ブームでした。『ロックマン』のカードが段ボール4箱くらいにファイルしてあって、いまも片付けをしていると「また『ロックマン』がある……」と。自分で勝手に作った設定資料集なんかもあったりして(笑)。
──へええ、そういった二次創作のようなものも作られていたのですね。 橋本氏: 『沙羅曼蛇』というゲームがあったじゃないですか。むっちはあのゲームにも没頭していたんです。あのゲームがアニメになったとき、美樹本さんがキャラクターデザインを担当されていたと思うんですけど、「ゲームにはいるのにアニメには出てこないキャラクター」がいたんですよ。
「なんで出てこないんだろうね」などと言っていたら、むっちゃんが勝手に創作したキャラクターだったということがあって(笑)。 ──ゲームにのめり込みすぎて、原作と脳内の区別がつかなくなっていたという(笑)。
橋本氏: 美樹本さんに「ミッキー、どうしてこのキャラクターは描かないの」と聞いたら「そんなキャラクター知らないよ」と言われました(笑)。 一同:
(笑)。 永野氏: むっちの追悼企画のはずなのに、あいつがどれだけダメ女だったかを暴露する会になってる(笑)。 川村氏: なんということを!(笑)。
永野氏: むっちってある意味「サブカルクイーン」だよね。これだけひどいやつってほかにいるのかな。 川村氏: でも、いくつ脳があるんだろうというくらい、いろいろなものに精通されていましたよね。
橋本氏: きっと、おもしろいものならなんでも好きなんですよ。 川村氏: 『王家の紋章』とかね。我々の年代って『王家の紋章』が好きな人が多いんですけど、先生は特にお好きだったんです。私が電話で「先生、またキャロルが攫われましたよ!」と教えると「おいらも新刊買う!」みたいな(笑)。
永野氏: 『王家の紋章』に反応するかどうかで、そいつのオタク度合いが測れるよね。当時はオタクを自認しているやつでも、『王家の紋章』を知らなかったら偽物扱いされていた。
橋本氏: 『鎌倉ものがたり』【※】も好きで、『鎌倉ものがたり』ふうに描いた『テイルズ オブ』シリーズのキャラクターのイラストもあったりして……(笑)。
一同: (笑)。 ※鎌倉ものがたり 西岸良平による漫画作品。鎌倉を舞台に、推理作家の主人公とその妻が繰り広げるミステリー&ファンタジー。 川村氏:
そういえばご自宅の照明も自分で装飾されているんですよね。 橋本氏: うん。自分でシャンデリアを作ってるんですよ。 ──えっ……シャンデリアを……?
橋本氏: いろいろなグッズを集めて、ツタを絡めたり、蝶々やお花をくっつけたりして飾って、そういうのを3つくらい作っているんです。 あとはデコパージュ【※】にもハマっていて、材料に紙ナプキンを使うんですよ。あるとき、メルカリから大きな箱が届いたから、「これなあに」と聞いたら、買い集めた大量の素材で。そんなのばっかり(笑)。
※デコパージュ 柄のついた紙ナプキンなど、イラストが印刷された紙を無地の日用品などに張り付けて装飾する手芸のこと。 ──本当に、ハマるととことん深くまで突き詰める方だったんですね。
川村氏: 手芸もお好きでしたよね。バーゲンで買ったお洋服のサイズがちょっと合わなかったときも「自分で直すからいいんだよ~」と言って。 橋本氏:
編み物だけが苦手だったけど、手芸は好きでしたね。 ──こちらの指輪も先生のデザインなんですよね?橋本氏: うん、むっちゃんのデザインです。大きいのが作りたかったんですよ。
いのまた氏の高校時代は? 親友・橋本氏との出会いは美術部/──いのまた先生は、特定のジャンルのお仕事のときにテンション高く臨まれるようなことはあったのでしょうか?
たとえば、ゲームのお仕事の場合は気分が上がったり。 橋本氏: とくにそんなことはなくて、満遍なくですね。ただ、『テイルズ オブ イノセンス』の依頼があったとき、仕事がたくさん重なっていたのでお断りをしないといけない状況だったんです。でも、主人公のルカ役の声優・木村亜希子さんが、アニメでロックマン役をやっていたと聞いて「じゃあやる!」と引き受けていました(笑)。
──「女性を描くほうが好き」だったり、あるいは逆に「男性を描くほうが好き」といった好みもなく、オールマイティな感じだったのでしょうか。 橋本氏:
筋肉もかわいいものも好きで、なんでも好きだと思います。 永野氏: 極端な話、アニメーターの仕事って自分のタイプではないキャラクターもメカもひたすら描かなければならなくて。そこから作画監督やキャラクターデザインを担当するようになったわけだから、それまでの蓄積がすごいんだと思います。そりゃなんでも描けるわけだ。──先生はゲーム以外にも、アニメや映画もかなり観られていたのでしょうか?
橋本氏: けっこう観てますよ。最近では「『ウマ娘』がおもしろい」と言っていました。 川村氏: 私がむっち先生をすごいと思ったのは、先生のお宅に行ったとき直木賞を受賞した小説が置いてあったんです。「どんな作品でした?」と手に取って開いたら、ほぼすべてのページの余白に先生の絵が描いてありました。
「どんどん描けちゃうんだよ〜」とおっしゃっていて「文章を読んでも頭の中ですべて視覚化されているんだ」とびっくりしました。 ──すごい……。小説を読んで浮かんだ情景を、つぎつぎその余白部分に描かれていったわけですか。
永野氏: でもそれって、絵描きにとっては当然かもしれません。 僕とむっちが好きな漫画家で、花輪和一先生【※】という方がいるのですが、彼は銃刀法違反で刑務所に収監されていたことがあるんです。
出所後に、獄中での経験を描いた『刑務所の中』という漫画を出すのですが、鉄格子のボルトの数から、ネジの大きさまですべて克明に描かれているんですよ。刑務所のなかはもちろん撮影禁止ですが、カメラも不要なくらい鮮明に、刑務所の風景を記憶している。絵描きはそういうものなんですよね。
※花輪和一 1947年生まれのイラストレーター、漫画家。ガンマニアとして知られる。1995年に銃砲刀剣類不法所持と火薬類取締法違反で実刑判決を受け服役。出所後、自らの獄中体験をエッセイ漫画『刑務所の中』に残している。崔洋一監督によって映画化もされた。
橋本氏: 私とむっちゃんは花輪先生の大ファンで、『ジュネ』という雑誌の編集部に頼み込んで花輪先生のお宅に遊びに行かせてもらったことがあるんです。「これをあげるよ」と言われて、数枚の絵をいただきました。──いのまた先生は、高校時代からマキプロダクションでアニメのお仕事をされていたんですよね。
橋本氏: 彩色のアルバイトをしていました。でも当時、1枚塗ってもらえるお金ってすごく安かったんです。 永野氏: めちゃくちゃ安いね。さっき「ひと月1200枚で一人前」と言いましたけど、元請けが1枚100円で出しても、下請けに来るころには60円になってしまう。それを1200枚描いたところで、月給にすると6、7万円でしたから。
──それって、1枚がどれだけ精密なものでも、おおざっぱなシーンであっても同じ金額なのでしょうか。 永野氏: それに関しては、たとえばいちばん大変なところだと「メカ動画」があるじゃないですか。メカ動画を担当した人は、そのあとしばらく目や口がパチパチするだけのカットを請けるんです。そうしたシーンなら一瞬で描けますから、そういうバランスの取り方をしていましたね。
──なるほど。単価は一緒だけど、複雑なカットのあとは簡単なカットを回してもらっていたと。 永野氏: でも、なかには「メカだけやりたい」という奇特な人もいて、そういう人が大抵有名になるんですよ。仲くんとか大張くんですね。むっちもそんなようなことを全部やっていたと思う。──ちなみに、高校時代のいのまた先生はどんな方だったんでしょうか?
橋本氏: 普通に、絵が好きなおもしろい人でした(笑)。高校生のころから川崎に行って仕事をもらったりしていたくらいですから。 そういえば当時、原付で山道を走っていたときに、ガソリンがなくなってしまったことがあったんです。困っていたら暴走族が来て「俺たちがガソリンを取ってきてやるよ」と言われたんですけど、私は「暴走族、怖いじゃん」と思っていたのに対して、むっちゃんはまったく物怖じせずに落ち着いていました。
──当時から物怖じしないタイプだったんですね。 橋本氏: そうそう。そのあとお巡りさんが来て、それを見た暴走族は逃げていったんですけど。 永野氏:
当時の女子高生って、とんでもなく行動力があったよね。とんでもないパワーでアニメ業界を盛り上げてくれたじゃん。 いまこんな話をしても「嘘つけ」と言われるかもしれませんが、ファンクラブを作ったり、アニメスタジオに突撃して出待ちをするのってみんな女子高生だった。
──失礼ながら、いまの感覚だと声優さんはともかく、作画スタッフの方にそうした高校生のファンがつくことは想像しづらいですよね。 橋本氏: 私も杉野さんのところに行って、絵を描いてもらった。
永野氏: そうそう。当時東京ムービーでコンビを組んでいた杉野さんと出﨑さん【※1】のところにも、絶えず女子高生のファンが来ていたのも有名な話ですよね。
サンライズだと、『コン・バトラーV』『ボルテスV』のキャラクターデザインをやった金山さん【※2】も『重戦機エルガイム』のとき女性ファンがよくスタジオに来ていて、「すげー」とか思ってました。
本当に、学生服のまま訪れているような感じで、とにかくパワーがすごかった。 ※1 杉野昭夫、出﨑統 アニメーター、アニメ監督。『あしたのジョー』『エースをねらえ!』など、複数のアニメ作品でタッグを組んだ。
※2 金山明博 アニメーター、キャラクターデザイナー。『超電磁ロボ コン・バトラーV』『超電磁マシーン ボルテスV』『闘将ダイモス』などでキャラクターデザインや作画監督を務めた。──いのまた先生は、高校生のころから絵はお上手だったのでしょうか?
橋本氏: 上手かったです。アトリエに通っていたので、油絵とかも描いていたんですよ。むっちとは美術部で一緒だったのですが、彼女の絵を見て「絶対にこの人と友だちになりたい」と思いました。
──へええ、絵を見ただけでそう思わせるほどの力があったと。絵柄なども当時から変わらず、昨今の先生のような画風だったのでしょうか。 橋本氏: 当時の絵柄だと……。なんだろう、『巨人の星』寄りかな(笑)。
一同: (笑)。 ──いのまた先生のイメージといえば「細さ」だったり「柔らかさ」のような印象ですが、当時はけっこう太めの感じだったのですか。
橋本氏: 『宇宙戦艦ヤマト』が好きだったから。デスラー総統のイメージがありますね(笑)。 永野氏: あの時代の女子高生が好きだったのって、まかり間違っても少女漫画の系統ではないんですよ。ごついおっさんとか男のキャラクターとか、そういうのばかり描いてました。
川村氏: 『ポーの一族』【※】も描いたんじゃないの。 橋本氏: うん、『ポーの一族』も描いてます。 ※『ポーの一族』 萩尾望都による漫画作品。永遠の時を生きる吸血鬼の一族を描いた物語。
永野氏: ああいった人たちって、自分の趣味に合う絵を描いているんじゃなくて、「絵としておもしろいもの」を描く姿勢なんですよ。そういった資質がないと、アニメーターにはなれませんから。
──アニメーターはメカでも人でも、なんでも描くお仕事だとおっしゃっていましたね。 永野氏: 反対に「自分の理想の絵を描きたい」という人はアニメーターには向いていないですね。
一周忌を経て、いのまた氏との思い出を振り返る/──ちなみに、細かいところになってしまいますが、いのまた先生の一人称は「おいら」ですか? 永野氏: そうですね。「おいら」です。 ──永野さんはいのまた先生を「むっち」と呼ばれてらっしゃいますが、同年代の方はみなさんその愛称で呼ばれているんでしょうか? 永野氏: 80年代から一緒に仕事をやっていたような人たちはそうですけど、それ以外の人たちは「いのまた先生」とか「いのまたさん」ですよね。 アニメ業界って、立場的な上下関係はなくても、1年2年の差がすごく大きいんです。それくらいでも離れた人だったら永久に「さん」付けになりますね。 ──いのまた先生が永野さんを「クリス」と呼ぶようになったのも、最初からなのでしょうか。 永野氏: そうですね。もしかしたらいちばん最初は「永野さん」と呼んでいたかもしれませんが、その次に会ったくらいから「クリス」と「むっち」でした。 ──先生は口癖であったり、そういったものはおありだったのでしょうか。 川村氏: 先生は語尾を伸ばすクセがおありでしたよね。「万梨阿さ~ん、聞いてくれよーう」といった感じで、ちょっと語尾を伸ばす独特の甘い声が耳に残っています。 橋本氏: 「ねこ言葉」も使っていましたね。「にゃあにゃあ!」と怒っていました。 ──いのまた先生は、猫もお好きだったとうかがいました。猫に関するエッセイ漫画も描かれていますよね。 川村氏: そうですね、むっち先生の家に行くと、いつも猫ちゃんがいました。だから先生の家には猫とゲームとおいしいもの、「これさえあれば生きていける!」というものが揃っていたんです。帰りたくなくなっちゃう。 永野氏: 『バーチャ』の筐体があった隣の部屋に、俺らが寝るための万年床が敷いてあってさ。めちゃくちゃだよね、あいつの家をなんだと思ってたんだろう(笑)。 川村氏: 先生のお宅の猫さんたちはすごく賢くて、ぜったいに我々の邪魔をしないんですよ。でも、遊び疲れてそのへんに座り込んでいると、寄り添ってきてくれるんです。 橋本氏: ハチワレの「クロちゃん」は特に頭がよかったですよね。 川村氏: クロちゃんは、先生のイラストにもけっこう登場しますよね。 橋本氏: 「MIA」というむっちの新しい画集にも猫のイラストがすごくたくさん入っているんですよ。──お話を聞いている感じでは、先生はおおらかで、穏やかにされていることが多かったような印象です。 永野氏: い、いや……(笑)。 橋本氏: うん、怒りっぽいところもあったね(笑)。 永野氏: そこは作家ですからね。 川村氏: なるほど。私の前ではまったくそんなことはなかったです。 永野氏: あんたとむっちは変なシンパシーがあったから(笑)。 川村氏: 常に大笑いして、かと思えばガーガー泣いたりして。情緒がジェットコースターみたいになっていました(笑)。永野氏: もちろんお互いリスペクトはしているんだろうけど、むっちがしょっちゅう泣きついたりしていたよね。 川村氏: たぶん、私が作家じゃないからだと思う。ぶつかる要素がひとつもないし、会話の題材も「『王家の紋章』が……」とか「諸星大二郎先生の新作が……」とかだから(笑)。 永野氏: 趣味が合ってるんだ。 橋本氏: 諸星先生の漫画のなかでは、特にコドワ【※】が好きだったの。コドワとか、『ゼルダの伝説』シリーズのリンクとか、ひとりで一生懸命やっている孤高の人みたいなタイプが好きだったね。だから歩荷になって、山に行きたかったのかも。 ※コドワ 諸星大二郎氏の漫画『マッドメン』に登場するキャラクター。パプアニューギニアの少数民族出身でありながら、現代日本の文明にも精通しているという、特殊な立ち位置の人物として描かれる。 川村氏: でも、先生は高所恐怖症なんですよね(笑)。 橋本氏: そうそう(笑)。高いところにある駐車場に行ったら「ダメだ、ここですら怖い」って。 『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』って空を飛べるじゃないですか。あれも「怖いよ~」と言いながらやってました。雪山をちょっと歩くだけで死んじゃって。──残念ながら、そろそろお時間が近づいてきました。最後に本日の感想や、いのまた先生との思い出を振り返ってひと言いただければと思います。 川村氏: あっ。では、締めは橋本先生で。 永野氏: 我々もむっちとは親しかったけど、橋本先生は桁違いだから。ほとんど一緒に暮らしていたようなものでしょう。 橋本氏: 一緒には住んでいないけどね。 川村氏: でも、ソウルメイトと言っていいくらいのご関係でしたから。 ──では、永野先生からお願いします。 永野氏: うーん、あんまりこうした話をするのは嫌なんですが……。 今日はバカな話ばかりしてきましたけど、話した以上にもっと、いろいろなことがありました。ここでは言えないようなこともたくさんあるくらい、我々は近かった。 僕ですらそうなんだから、橋本先生はなおさらです。だから、「過去形では言いたくない」というのが正直なところです。 橋本氏: ……うん。 川村氏: 今日はあまりにも爆笑してしまったけど……。 永野氏: あいつの話はそんなんばっかりだから。 川村氏: ひと言か……ひと言……。なんだろう。むっち先生、今晩にも……また、またファックス、送ってきてくれないかな……? 電話、鳴らないかな……? 橋本氏: …………。 永野氏: …………。 川村氏: ……またいっぱい、アホアホな絵をっ……送ってきてほしいです。 橋本氏: ……うん。 川村氏: 先生はいつも、一瞬で、絵をパッと描いて送ってきてくれましたから。 橋本氏: たくさん送ったね。 川村氏: それが本当に楽しくて、いつもいつも爆笑してしまうんですけど。ふふっ……だから「先生、またファックス送って」と思います。 永野氏: …………。 川村氏: …………。 橋本氏: わ、私は……ちょっと……えっと、すみません。ごめんなさい。 川村氏: ……。 橋本氏: ……私は、いまだに……いまだに留守番を、しているような……感覚で。 永野氏: …………。 橋本氏: だから……だから、なにかおもしろいことがあるたびに……っ。 川村氏: ……。 橋本氏: おもしろいことがあると、「むっちゃん……あっ、いま出かけてるな……」って。 川村氏: うん。 橋本氏: むっちゃんは……。うっ、むっちゃんに対しては……。 永野氏: …………。 橋本氏: また……「また会えるのを待ってるね」って。 橋本氏: そう……思います…………。 一同: …………。 永野氏: ……そういえばさ、みんなでむっちの遺品整理で集まったとき、笑いしか起こらなかったよね。「いのまたのやつ、ばーかばーか」って(笑)。 橋本氏: ふふっ、うん、そうだった。 川村氏: ずっとみんなで笑っていましたね。 橋本氏: 友人たちが9人くらいで掃除をしに来てくれたんですよ。なのにクリスはオープンカーに乗ってきて。掃除するときの車じゃないじゃん(笑)。 永野氏: でも、トランクの中には掃除用具しか入っていなかったでしょ? 橋本氏: それは、万梨阿さんのやつでしょう。万梨阿さんだけは一生懸命掃除してくれたんですけど、あとの人たちは笑っているばかりで、ぜんぜん片付かなくて(笑)。 川村氏: 私はなにかにとりつかれたように掃除をしてしまいました(笑)。 遺品整理に行く前は「号泣しちゃったらどうしよう」と思っていたんです。でも、お家の門をくぐってすぐに、楽しかったことばかりが思い出されて。みんなの顔を見たら爆笑してばかりで、最後の最後までお腹がよじれるほど笑っていました。 永野氏: 荷物を開けるたびに、掘れば掘るほど「なにこれ~!」ってね。 川村氏: 「レンフロ出ましたー!」とか(笑)。 永野氏: なんだかよくわからないものが出てくると、誰かしらがちゃんと説明してくれるんだよ。 橋本氏: クリスの送ってくれた豪華本がまだ梱包も解かずに置いてあって、「俺の本が……」とショック受けたりね(笑)。 一同: (笑)。 永野氏: あのとき俺は初めてむっちの私室にあがらせてもらったんだけど、「バカじゃねえの、ジャッキーなんかもう25年くらいここに飾り続けてるだろ」と思ったね(笑)。 橋本氏: 手作りのジャッキーのお面もあるからね。 川村氏: これまで過ごした日々を全部「これもあるよ、これもあるよ」と見せてもらっているような感じでした。 普通そういう思い出の品物が出てきたら泣き崩れると思うじゃないですか。でもみんなで大爆笑しちゃって。「ちょっと見て!」と語り合う、そんな1日でした。 橋本氏: そうそう。だから9人もいたのに、万梨阿さんが掃除したところ以外はほとんど片付かなかったんです(笑)。 永野氏: あいつの話をすると止まらなくなっちゃうんだよ。 川村氏: ふふっ。 橋本氏: 最後の最後にこの話でいいのかな。まあ、いいか。(了) 取材を終えた率直な感想は「こんなにも素敵な友人関係があるものなのか」ということだった。
いのまた氏の逸話にはいつも “泣き顔” が入っていたという。それは、涙も怒りも笑いも、感情すべてをさらけ出せる信頼関係があったからではないだろうか。
『バーチャ2』の筐体を購入したことをきっかけにいまのた氏の自宅が「たまり場」と化した理由は、いのまた氏の “人柄によるもの” に違いない。どんなに環境がよくても、そこにいる人が愛されていないと人は集まらない。
どこに行っても、なにをやっても、どんな環境でも楽しめる。数々のエピソードを聞いていると、まるで太陽のように周囲を明るい気持ちにさせる人物だったことがうかがえる。
だからこそ、突然のお別れが信じられない。取材を終え、より信じられなくなった。
しかしひとつ確実に言えることとして、いのまた氏はこれまでも、これからも、ずっと愛され続ける。一周忌も二周忌も三周忌もこうして「いのまたむつみ伝説」が語られていくだろう。
今回の座談会では、数十年前のできごとがまるで目の前で起きているかのようにありありと語られ、いのまた氏の人柄の一端を知ることができた。
繊細で華麗な絵柄の一方で、パワフルでどんなことにも全力だったいのまた氏。本稿がそんな氏の駆け抜けた人生を偲ぶ一助となれば幸いだ。
」 |
2025(令和7)年6月号
表紙=青山剛昌アワー(真・侍伝 YAIBA/名探偵コナン)(鉄刃&江戸川コナン) 作画=亀田祥倫 定価900円 |
The Five Star Stories |
第6話 時の詩女(とわのうため)
The Majestic Stand = Towa no Utame
Act6-1 "TRAFFICS ~TERMINAL" Both 3073
アクト6-1 トラフィックス~ターミナル 終着駅
【ストーリー】単行本19巻pp.-
●決闘終了、デコース死す。エストは次のマスターにヨーンを指名する。
【扉絵】ファティマ・エスト ブラック・ファッティース
●エストのキャラシート(カラー)と永野氏による年代表記訂正のコメント。主な内容は以下の通り。
・連載の年代表記が間違えていた。単行本18巻収録の3069年「緋色の雫」、3070年「トラフィックス4~終わりの始まり」は表記通りだが、以降が間違えていた。19巻から、「エンペラーズ・ハイランダー」Both~Kallamity:3072(3071年ダイ・グ崩御、3072年ジーク戴冠)、「トラフィックス~ターミナル」Both:3073(ヨーンのリハビリと回復、A.K.D.の宣戦布告が3073年年明け)となる。
【単行本化による変更点】
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豆知識 |
●通常の連載は扉絵を含め15ページだが、今号は2ページ少ない13ページ。
●2025年4月26日にLOFT9 Shibuya(東京)で行われた「メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史」刊行記念トークショーで永野氏は、「エストは魔性の女」、「ヨーンは人間の屑」、「あとはヨーンがエミリィに会いに行く話が残っている」といったことを述べている。 |
その他の関連記事 |
●表紙にF.S.S.のロゴが掲載。
●目次にF.S.S.のロゴと「THE FIVE STAR STORIES UPADTE REPORT」の文言が掲載(p.7)。
●「THE FIVE STAR STORIES UPDATE REPORT」と題した特集が組まれている(p.54)。主な内容は以下の通り。
・ミッドランドクリエイションによるコラボアイテム第4弾として、コーヒーカップ、ラテカップ、ハンガーがラインナップ。コーヒーカップ&ソーサー+スプーン【初回限定】9460円(税込)、コーヒーカップ&ソーサー8250円(税込)、ラテカップ&ソーサー+スプーン【初回限定】7480円(税込)、ラテカップ&ソーサー6270円(税込)、ドリッパー/ホワイト4620円(税込)、ドリッパー/ブラック6820円(税込)、ラテアートシート(5柄セット)2700円(税込)、コートハンガー巾着付き/ホワイトカラー【初回限定】1万1990円(税込)、コートハンガー8910円(税込)、シャツハンガー3960円(税込)。イメージ写真が小さく掲載。なおドリッパーの監修用サンプルを手にした永野氏は「これはちょっと使ってみたい」とコメントしたことも載っている。
・1/144”破烈の人形”リッタージェット・マーク3(アワートレジャー)予約開始。完全固定ディスプレイモデル、価格1万3970円(税込)で9月発売予定。特注ディスプレイケースとセットになったNewtype
SPパックも予約受付中、価格2万7000円(税込)。イメージ画像が小さく掲載。
・永野護デザイン展福岡巡回終了。初日前日と初日に新たに展示されたアイテムを中心に永野氏自身がチェックを行った、とのこと。1/60MGP(マルチマテリアル試作検討モデル/アワートレジャー)と一緒に写る永野氏、メッセージボードに永野氏が描いたデコース&バクスチュアルの写真が小さく掲載。
●次号予告に「好評連載中」としてF.S.S.のロゴが掲載(p.168)。「from STAFF ROOM」で角清人編集長は「デコースといえばF.S.S.1巻から登場していたがファン歴が長いほど、いろいろ思うところがあるのでは」とコメントしている。 |
広告 |
●なし |
特典 |
●カドカワストアにてNT誌定期購読申込者に、特典として「ファイブスター物語」A4クリアファイル5枚セット第6弾が同梱発送された。クリアファイルの絵柄(いずれもキャラクターシート)は以下の通り。
・フルトリム・ブリンガー フォクスライヒバイテ/アイシャ・コーダンテ&アレクトー
・ブーレイ・ロウカン/ドリュー・ゼレ&ヨーキ
・ラミアス・ステンノ/ナイアス・ブリュンヒルデ&ジゼル
・賽星 アストラガルス/ジャコー・クォン・ハッシュ&ヴィン・ティン
・ディー・カイゼリン/デプレ・カイエン&コンコード
なおオモテ面はF.S.S.のロゴ入り、ウラ面はNTのロゴと「月刊ニュータイプ定期購読特典 NOT FOR SALE」と書かれている。 |
その他 |
●2025年4月27日、川村万梨阿☆公式情報のXで、以下のような投稿があった。
「昨日は元角川書店社長・井上伸一郎氏のトークショーへ永野と共にゲスト出演して参りました。 我々の年代の根幹にある共通体験的な話をするという事でしたが、居酒屋漫才に終始しちゃった。ハンナ・バーベラアニメとか。古い話でごめんなさい。
告知のタイミングで完売だったので事後報告すみません🙇♂️(※3ショット写真つき)」
●2025年5月26日、電ファミニコゲーマーのXで以下のような投稿があった。
「元KADOKAWA副社長・井上伸一郎、『ファイブスター物語』永野護らが語る、1980年代おたくの“ガチすぎる”思い出 https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/250526b
・当時アニメのセル画は「捨てる場所に困っていた」 ・約100kgの『バーチャファイター』の筐体を金庫代わりに ・通学路にあるタツノコプロに寄ってセル画をもらう」(※井上氏や永野氏の写真、井上氏著書の写真つき)
●2025年5月26日、電ファミニコゲーマーのサイトで以下のような記事が配信された。
「元KADOKAWA副社長・井上伸一郎、『ファイブスター物語』永野護らが語る、1980年代おたくの“ガチすぎる”思い出。『バーチャファイター』の筐体を金庫代わりに、通学路にあるタツノコプロでセル画をもらう──など驚きのエピソードが飛び出す/今年の3月に刊行された、井上伸一郎氏による新書『メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史』。 それを記念したトークイベント「井上伸一郎『メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史』刊行記念トークショー」が、4月26日に東京・渋谷にあるLOFT9で開催された。今回のトークイベントは2部制になっており、第1部には井上伸一郎氏に加えて、数々のアニメを手掛けてきたデザイナーの永野護氏と声優・歌手の川村万梨阿氏が登場。 第2部では、井上氏のほか星海社の太田克史氏とゲーム雑誌『コンプティーク』の元編集長としても知られる佐藤辰男氏、弊誌編集長の平信一、評論家の宇野常寛氏が登壇し、「KADOKAWAとサブカルチャー」をテーマにトークが行われた。 第1部は昼からの開催だったのだが、開場前にはすでに多くのファンが入り口付近に集結。 また、会場内では『メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史』の販売が行われていたほか、井上氏のサイン会もあわせて実施されていた。こちらでは当日行われたトークショーの中から、一部を抜粋してご紹介していく。/日本のアニメ・特撮にくわえて「ハンナ・バーベラ」作品やディズニーも観て育つ幼少期/昔ながらの仲良しということもあってか、ここ2~3年はこの3人でトークショーを行っていることが多いという、井上伸一郎氏と永野護氏、川村万梨阿氏。今回は特にテーマを決めずフリートークというスタイルで行われていった。 今回のイベントが開催されるきっかけになった、書籍『メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史』には、井上氏が子どもの頃から見てきたアニメや映画や読んできた本などに関することが導入部分に記されている。 世代的には、ちょうど幼稚園の頃に『鉄腕アトム』や『鉄人28号』、『エイトマン』が始まったということもあり、テレビアニメの定期番組が登場したころからアニメを見続けることができたため「1959年生まれはラッキー」だと井上氏は語る。 アニメだけではなく、人形劇の『チロリン村とくるみの木』や『ひょっこりひょうたん島』なども視聴していた世代であり、同時に『コンバット』など大人向けの海外ドラマも観て育っていったという。「俺らの時代って、アニメって全然多くなかったんですよ」と語る永野氏。アニメは週に2本ぐらいしかなく、その合間に『マグマ大使』や『ウルトラマン』などの特撮が放送されていた。そのため、特撮とアニメをほぼ同じくらい見ていたのだが、それらの作品数を足した数よりもたくさん観ていたのがハンナ・バーベラやディズニーのアニメであった。ハンナ・バーベラ作品が放映されていた頃は、まだ声優という職業が確立されるかどうかという時期でもあった。そのため、関敬六氏のような芸人が活躍していたのだが、井上氏によるとなかでも大活躍していたのが羽佐間道夫氏であった。 羽佐間氏は『宇宙怪人ゴースト』の声を担当していたのだが、かなりアドリブが入れられていたとのこと。例えば、腕に付けている6つのボタンを押して光線が出る仕組みなのだが、同じボタンを押しても出る光線の名前が回によって違っていたのである。 永野氏は、「ハンナ・バーベラ作品って、ほとんど原作がなくて、ほとんどその場の制作のアテレコだったんでしょ?」と、当時の制作の現場を予想した。同プロダクションの作品は、オープニングやエンディング曲も、日本側ですべて制作して放送していたのだ。 また、川村氏は同年代の仲間とハンナ・バーベラの「日本語の主題歌をどれだけ歌えるか選手権」をやってみたところ、めちゃくちゃ盛り上がったという思い出を語った。メインストリームのアニメとは少し異なるものの、「多くの人の脳の領域に染みこんでいる」ことに驚いていた。一方、永野氏は幼少期に『仮面ライダー』を観ていなかったとのこと。 だいたい小学6年までは同じような番組を観て育つという共通の話題がありつつも、中学生になると子どもたちは部活など別のことを始めて、趣味も広がっていく。 そのため、永野氏の弟の世代は『ゴレンジャー』や『仮面ライダー』に夢中になっていたが、自らはそこから距離を置いてブルース・リーにハマリ、学校にヌンチャクを持っていって遊んでいたという。そのブルース・リーと同じ頃に流行ったのが、梶原一騎氏原作・つのだじろう氏作画(後に影丸譲也氏)によるマンガ『空手バカ一代』だ。本作に関連して、川村氏が「バカの顔」に関する自身のエピソードを語った。大人になってから眉毛を剃るときに、手元が狂って片方をバッサリと剃ってしまったことがあったという。そのときに川村氏が思ったのが、「バカの顔だ!」という言葉であった。 『空手バカ一代』の主人公の大山倍達は実在する人物だが、同氏が山ごもりをしているときに里に帰りたくなったときに、その心を抑えるために片方の眉を切り落とすというシーンが登場する。それを水面に映った自分の顔を見て、「バカだ、バカの顔だっ」といいながら自分で笑うというのが元ネタだ。 川村氏は、「そういうセリフって染み付いていて、何かとポッと出てきますよね」とそのときの出来事を振り返っていた。当時のアニメのセル画は、捨てる場所に困っていた?/井上氏が、先日実家の模様変えをするので整理していたときにサルベージしてきたというセル画を披露。こちらはなんと『重戦機エルガイム』のオープニングで使われていた「ガウ・ハ・レッシイ」のカットだった。同キャラクターは、川村氏が声優を務めている。 さらに川村氏によると、こうした綺麗なセルやいいシーンのセルは、後から使うかもしれないということからストックされており、すべての番組が終了したときの打ち上げの時に、声優陣などに配っていたのだという。ちなみに、撮影が終わったセルは廃棄品であったため、捨てる場所に困っていたそうだ。あまり捨てると怒られてしまうため、とあるプロダクションは裏庭に穴を掘って埋めていたという。 また、都立府中高校に通っていた井上氏は、通学路にタツノコプロがあり、時々寄ってセル画をもらったことがあるという思い出を披露。自身は『キャシャーン』のルナが好きだったものの、たいていもらえるのは『けろっこデメタン』だったそうだ。 さらに、永野氏のキャラクターの原点のひとつは、間違いなくタツノコプロの吉田竜夫氏だという。『ガッチャマン』だとリアルになりすぎるため、『紅三四郎』の主人公や『ポールのミラクル大作戦』が好みだと語った。 これは、吉田竜夫氏自身がハイファッションだったからというのも理由とのこと。『紅三四郎』は、当時のモッズのパンツに襟の短い靴。『ガッチャマン』は、パンタロンとロン毛にナンバーTシャツ。『キャシャーン』は、1960年代のマリー・クヮント系のキャラであった。『ファイブスター物語』トラフィックスは完結へ/井上氏が初代編集担当を務めた、永野氏によるマンガ『ファイブスター物語』(KADOKAWA刊)。本作は2026年3月で連載開始40周年を迎える。連載が始まってすぐにカラーページでヨーン・バインツェルが主人公っぽく前に出てきたが、彼のセル画をもらってから39年が経ち、「ようやく主人公らしくなってきた」と感想を述べていた。 永野氏によると、『ファイブスター物語』に関しては現在「黒いエスト」をドールで出そうとしているものの、ものすごい手間とコストが掛かってしまっているという。洋服の型紙のパーツが100近くなってしまっており、それをすべてミシンで細かくシルエットを出しているため、技術料も必要になってくるという、珠玉の仕上がりを目指しているようだ。 『ファイブスター物語』のストーリーについては、掲載誌『月刊ニュータイプ』7月号で、「トラフィックス」のエピソードが完結を迎える。「プロムナード」という大事なストーリーがまだ残っているものの、今夏にはベイジ解放戦に突入する予定だ。さらに、『重戦機エルガイム』40周年を記念したBlu-rayのリマスターボックスが2月に発売され、今回登壇している3人のトークもブックレットに収録されている。実際に映像を観た井上氏は、第1話がかなり動いていることに、あらためて驚いたという。 永野氏によると、この『重戦機エルガイム』の1話には8000枚ぐらいセル画が使用されていた。当時の東映の平均は2500~3000枚程度だったということを考えると、かなり多い枚数であることがわかる。 また、『機動戦士Ζガンダム』の1話では、さらに枚数が多い1万2800枚も使用されていた。当時大手ではなかったサンライズが、ロボットモノのアニメにこれだけの枚数を使っていたというのだから、そのこだわりが垣間見える。キックにも動じない、約100kgの『バーチャファイター』筐体を金庫代わりに使用/生粋のゲーマーだという永野氏。先日応募があったNintendo Switch 2に関しては、『ドラクエ』をプレイしていたということもあり、オンラインの加入期間が5年3ヵ月もあったため、すっかり当たるものだと思って応募したものの、残念ながら外れてしまったとのこと。
まだそのショックからは立ち直れていないようだったが、これだけ当落を世界中に注目されていることに感心している様子であった。
中でも永野氏がガッツリとハマっていたのが、『バーチャファイター』だ。
徹夜で原稿を書き上げてからゲーセンに行き、そこで英気を養った後で帰ってからネームを切るというルーティーンだったという。そんなときに、友人のいのまたむつみ氏が自宅用に筐体を買ったことを知る。その当時メーカーとも付き合いがあったことから、SEGAのAM2研に電話したところ、巨大な12トンのトレーラーで送られてくることになったのだ。
そのころ、いのまた氏の自宅は一軒家を建てたばかり。玄関からは入れることができずに、窓を全部外してから入れることになった。永野氏も同様に『バーチャファイター』の筐体を購入したのだが、そのときは開発者自身が一緒に付いてきて、設定なども行ってもらえたそうだ。
この筐体はかなり頑丈な作りになっており、5ミリぐらいの鉄板が使われている。渋谷にあったゲーセンなどでは、リアルファイト真っ青の筐体を蹴りまくるような人もいたが、それでもビクともしない作りだ。そこで、永野氏がこの筐体で活用したのが、中に預金通帳と現金をいれておくということだった。
そもそも筐体自体が100キロぐらいあるため、持ち去られる心配はほとんどない。また、電子キーを使った特殊な方法でしか開けられないため、まさに金庫としてうってつけであったのである。しかし、いのまた氏は、最初の頃は面白がって100円玉を入れて遊んでいたそうで、単なる貯金箱となっていたというエピソードを披露していた。」
●2025年5月10日、いのまたむつみさんのXで、以下のような投稿があった。
「月命日 『いのまたむつみ画集MIA(ミア)』 発売に向け むっちゃん愛で 完成へと頑張っています 永野護(クリス)さま、川村万梨阿さま、 まさえで帯のコメント
書かせてもらいました また むっちゃん愛の方々から コメントいただけます 皆に愛されている、むっちゃん 喜んでくれるよね まさえ」※オビ付き画集の写真つき。
●サンライズロボット研究所のサイトで、以下のような記事があった。
(2025年5月2日)「サンライズロボット研究報告:コックピット編 第2回「フリッカ(後編)」(『重戦機エルガイム』より)/第2回 スパイラルフロー
「フリッカ」(後編)/◆なぜ「ドッキングセンサー!」と叫ぶのか エルガイムの搭乗シーンで思い出されるのが、ダバ・マイロードの「ドッキングセンサー!」の掛け声である。あとあの最高のBGMも(♪BGM集Vol.1
❝進撃エルガイム❞)。 それはさておき、なぜダバは毎回「ドッキングセンサー!」と叫ぶのだろうか。安易な発想で考えるならば、システムの発動に必要なキーとなっているというのが浮かぶが、それが個人を特定する声紋分析であった場合はファンネリア・アムがエルガイムのパイロットになれないという矛盾が生じてしまう。つまり、ヤーマン王家に関係する人物にしか操縦できないようにするという理由からの声紋認識機能はないと考えられる。
単なるダバの搭乗ルーティーンという説も捨てがたい説得力があるが、ここでは敢えてエルガイムとフリッカの変形合体システムを起動させるキーになっている説を推したい。先に声紋認識は否定しておいてそれを採用するのはなぜか。
まず変形の実行キーであるフリッカの逆三角形ボタンがデカすぎる。しかもメインコンソールの中央部にあるため、間違って押す可能性が非常に大きい。これを押すたびにフリッカが変形してしまっては面倒だし、そもそも危険だ。つまり安全装置が必要で、それが「ドッキングセンサー!」の合言葉(=音声認識によるシステムの起動は今やHeysiriやOKGoogleでも存在する)なのではないか。と、考えればファンネリア・アムでもガウ・ハ・レッシィでも、それこそミラウー・キャオでも、はたまたセムージュ・シャトの玄田哲章ボイス(第29話)であってさえエルガイムとの合体システムの発動は可能であり、しかしそれを知らない人間には起動できないというセキュリティ機能も持たせることができるのだ。◆エルガイムのコックピット、初期設定
フリッカのデザイン初期設定では、すでにバイク的な乗物がコックピットになるというアイデアが採用されていたことがわかるが、その形状は決定稿とは大きく異なる。乗物というよりは簡易的な脱出装置のようでもあるし、むしろ耐G機能や視界の確保に重点を置いたデザインとなっている。初期稿にはパイロットの脊椎から情報を伝達する機能もあるネックバンドも描かれており、ヘビーメタルが単なるマシーンというより有機的な部分も持つ存在であるという発想を垣間見ることができて非常に興味深い。
パイロットの頭部をモニターで覆うことで視界を確保するという永野護氏のアイデアはこの時点ですでにあったようだが、これをフリッカの変形という決定稿デザインにまで落とし込んだのはクリンナップを担当した北爪宏幸氏であると言われている。◆スパイラルフロー
フリッカのデジタル色見本 40年前の色指定表では当時のセル絵の具の品番で色が指定されているわけだが、現在のデジタル彩色でそれを同じように再現するには、かなりの微調整が必要となる。現時点での決定稿であるデジタル彩色見本を公開するので、彩色の際の参考にしてほしい(※一部は当時のセル彩色の色見本)。注目点としてはエンジン部分の両端にグリーンの差し色が入っているところだ。翼端灯(車幅灯?)の機能があるのか、あるいはウィンカーなのかは不明だが、フロントカウル両端にも同様の色が入っていることから、何らかの機能を持つと考えられる。細かい部分だし過去の彩色見本では再現されていない場合もあるため、新たな塗り起こしによるこの点は見逃さないようにしてほしい。◆スパイラルフロー
フリッカ、総括 スパイラルフロー・システムとして初の実用化を果たしたフリッカであるが、そのデザイン、変形機構などは初登場から40年以上が経過した今でも色褪せない魅力を放っている。いわゆるエアバイク(※車輪を持たないバイク)と言えば『戦闘メカ
ザブングル』におけるホバギー(※扇風機に乗っているようなものなので、エアバイクというよりはヘリに近いが)や、左腕に銃を持つ宇宙海賊の作品や、星の入った竜神の球を7個集める物語に登場するメカなどが有名であるが、それに比肩する代表的な存在としてこのフリッカも挙げられるだろう。
主人公が乗るロボット以外の乗物でこれほど存在感のあるメカも珍しく、この第二の主役メカとも言える存在がこれまでほとんど立体化されていないのはとても残念だ。昨今のホビー業界では各関節がフル可動する美少女プラモデルやそれに付随するメカも数多くキット化されていることだし、同スケール(つまりかなり大きなサイズ)での完全変形フリッカがそろそろ実現してもいい頃合いではないだろうか。
この優れたデザインを理解するには、立体物を手に取るのが最も効果的であろうから……。」
(2025年4月18日)「サンライズロボット研究報告:コックピット編 第1回「フリッカ(前編)」(『重戦機エルガイム』より )/サンライズロボット研究所内で行われている研究成果をお届けするこの指南講座、今回からはサンライズロボットアニメに登場するのロボットの『コックピット』に着眼点を置いた研究レポートをお届けします!
第1回は『重戦機エルガイム』より、主人公メカ「へービーメタル エルガイム」にドッキングするスパイラルフロー 「フリッカ」(前編)のレポートを新規描き下ろしイラストとともにお楽しみください!◆ヤーマン族の独自技術、スパイラルフロー・システムの謎
ヘビーメタルのコックピットとなる操縦席には、その多くの場合において脱出装置としての機能が備えられている。しかしそれはあくまでも簡易的なもので、破壊された機体からパイロットの座るシートだけが脱出できればいいという程度のものでしかない。
その一方で、ヤーマン族が独自技術として開発していたのがこのスパイラルフロー・システムである。これは脱出コックピットというよりは耐G、耐衝撃機能、広い周囲視界の確保などを追求した結果生まれたようなもので、ヘビーメタルの操縦機能を持たせたエアバイク(=フロッサー)を機体と合体することでコックピットとなる。独立した乗物であるエアバイクを機体内部で半ば浮遊した状態にすることで、想定していた耐G性能などを満たすことに成功したというシステムであるとも言える。
だがその一方で、ヤーマン族が開発したヘビーメタル「ガイラム」にはこのスパイラルフロー・システムは搭載されておらず、どうしてエルガイムに搭載されたこれがヤーマン族独自の技術なのかは不明のままであるが、ほかにこれを採用した例がないことからヤーマン族独自技術ということなのだとも考えられる。ただ、ガイラムに大幅な改良(量産化のためのデチューンも含め)を加えたダバ・ハッサーによるものだと仮定した場合、それが本当にヤーマン族独自技術と言えるのかどうかについては、やや疑問が残るのも事実だ。◆フリッカの特徴
スパイラルフロー フリッカは、フロッサー形態から変形することでエルガイムのコックピットとなる。このシステムの最大の特徴は、日常生活においてはエアバイクとして活用できる点であり、実際、主な搭乗者であるダバ・マイロードは移動手段として利用しているシーンが多く見られる。もちろん、緊急時における脱出コックピットとしての機能もあり、普段使いに便利なバイクなだけではないのは言うまでもない。
ヘビーメタルでの戦闘は有視界戦闘が主となるため、従来の機体のようにモニター表示を採用したコックピットの場合、それが非常に限られたものになるのが欠点でもあった。スパイラルフロー・システムではその視界を周囲270度まで広げることに成功しており、それはフリッカ(=コックピット)の上面をパイロットの頭部ごとモニターで覆うという奇抜な発想から生まれている。
多くの場合で誤解されているが、エルガイム本体側に全天周囲モニターが搭載されているのではなく、本体には前面のモニターしか装備されていない。パイロットの視界により近い距離にあるフリッカのモニターに多くの情報が表示されることで操縦者と機体の一体感が増すだけでなく、視界から得られる情報量も増えるというのが最大の特徴となっているのだ。◆フリッカの変形
フリッカの変形過程で注目すべきは、シート位置がバイク形態とコックピット形態で高さが変化する点と、バイク操縦用のグリップは格納されて、エルガイム操縦用のグリップ類が別に展開する点にある。特にサイドから補助グリップが出現し、フットペダルは位置を変えてそのまま機能を維持するところに合理性を感じる。
また、天面をコンソールが覆うことで表示できる視界が広くなるという画期的なシステムは、なるほどこれがヤーマン族の独自技術なのかと感心させられる斬新な発想である。」
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2025(令和7)年5月号
表紙=機動戦士Gundam GQuuuuuuX(アマテ・ユズリハ&ジークアクス) 作画=金世俊(メカニカル)、池田由美(キャラクター) 定価900円 |
The Five Star Stories |
第6話 時の詩女(とわのうため)
The Majestic Stand = Towa no Utame
Act6-1 "TRAFFICS ~TERMINAL" Both 3070
アクト6-1 トラフィックス~ターミナル 終着駅
【ストーリー】単行本19巻pp.-
●決着。
【扉絵】Fatima EST Ceremony Suits 3075
●セレモニー・スーツを着たエストのキャラシート(カラー)。解説等はなし。
【単行本化による変更点】
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豆知識 |
●通常の連載は扉絵を含め15ページだが、今号は2ページ少ない13ページ。 |
その他の関連記事 |
●表紙にF.S.S.のロゴが掲載。
●目次にF.S.S.のロゴと「THE FIVE STAR STORIES UPADTE REPORT」の文言が掲載(p.7)。
●「DESIGNS 永野護デザイン展」福岡会場について「THE FIVE STAR STORIES UPDATE REPORT」と題した特集が組まれている(p.68)。主な内容は以下の通り。
・福岡会場では単行本18巻のカバーイラスト原画が展示されている。タイトルは「Twist」、横515mm、縦625mm。イラストがカラーで小さく掲載。
・「重戦機エルガイム ドリーマーズBlu-ray BOX」のイラストもB2サイズに出力したものが展示されている。
・立体物では1/60帝騎マグナパレス(アワートレジャー)、1/72フルトリム・ブリンガー フォクスライヒバイテ(ボークス)、ボルドックス(ボークス)が初展示。ボークスの1/72フルトリム・ブリンガーと1/72グリット・ブリンガー、アワートレジャーの1/144破烈の人形、1/100スピード・ブリンガーの完成写真が掲載。
●2025年3月15日から20日まで開催された第3回新潟国際アニメーション映画祭の特集記事があり、その中にNT40周年記念トークショーについても触れられている(p.91)。それによると登壇した井上伸一郎氏は、「花の詩女
ゴティックメード」は当時の角川書店社内に専用スタジオをつくって制作したぜいたくな作品で、予定の制作期間(2年)を過ぎても完成せず、永野監督のこだわりの強さを実感した、などと述べたとしている。
●「今月のアニメ瞬間風速」のコーナーで、「Q.あなたが初めてNTを買ったときの表紙作品は?」の回答第1位に「ファイブスター物語」がランクインし、永野氏による1986年9月号(KOG)と2013年4月号(MGP)が小さくカラーで掲載(p.110)。
●次号予告に「好評連載中」としてF.S.S.のロゴが掲載(p.160)。 |
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●1/72 HSGK「フルトリム・ブリンガー フォクスライヒバイテ」5月5日第2期抽選申込締切(ボークス/p.54)。キット完成写真が掲載。価格110,000円(税込)。ボークスF.S.S.シリーズ展ミニキャラバンin福岡SR
2025春、5月55日まで開催。
●Nwetype定期購読第6弾特典発表(p.69/KADOKAWA)。特典は「ファイブスター物語」A4クリアファイル5枚セット、年間購読料は10000円。クリアファイルのイメージとして、ディー・カイゼリン/ブーレイ・ロウカン/ラミアス・ステンノ/賽星・アストラガルス/フルトリム・ブリンガー
フォクスライヒバイテ/アイシャ&アレクトーが小さくカラーで載っている。
●DESIGNS 永野護デザイン展、4月5日(土)~5月4日(日・祝)午前10時~午後6時/福岡三越9階三越ギャラリー(p.70)。キービジュアルのZ.A.P.とLEDミラージュが掲載。 |
その他 |
●2025年4月5日、ARTNE(アルトネ)のサイトで以下のような記事があった(※デザイン展キービジュアル及びピクチャーチケットの画像、会場内の写真つき)。
「『重戦機エルガイム』『ファイブスター物語』『機動戦士 Z ガンダム』。SF漫画・アニメーション界におけるメカデザイン、キャラクターデザインの巨人・永野護、初の大型展覧会が九州初上陸!
4/5から福岡三越にて。
1983 年の活動開始から今日に至るまで、SFアニメーションや漫画において、独創的、かつ革新的なデザインを生み出し続けている永野護氏の制作活動の全貌に迫る大型展覧会が、4月5日から福岡三越9階「三越ギャラリー」で開幕します(5月4日まで)。
1984 年から 1985 年にかけて放送されたテレビアニメ「重戦機エルガイム」(制作:サンライズ)では、活動開始から間もない永野氏が、ロボットをはじめとするほぼすべてのメカとキャラクターデザインの両方を担当、さらには、ロボットの内部構造や可動性までを考慮した緻密なデザイン、キャラクターの多彩なファッション等で観るものを魅了。独自のSFの世界を体現する唯一無二のデザイナーとして、40年以上、第一線で活躍し続けています。
展示では、商業作デビュー前の作品や『重戦機エルガイム』『機動戦士 Z ガンダム』『ブレンパワード』『シェルブリット』『ファイブスター物語』『花の詩女
ゴティックメード』などこれまでの制作物のなかから、原画やイラスト、設定画、ラフスケッチ等、様々な展示物が一堂に揃います。
福岡会場では、3月10日に発売された「ファイブスター物語」コミックス第18巻のカバー原画の展示も特別公開。
来場者には入場特典として、チケット1枚につきピクチャーチケット1枚を進呈するほか(ランダム配布、数量限定、なくなり次第終了)、永野氏の妻であり声優の川村万梨阿氏が手がける音声ガイド(有料)、本展のオリジナルグッズの販売等、ファン必見の展覧会になりそうです。
福岡会場の様子をこちらにご紹介します。
重戦機エルガイム ドリーマーズBlu-ray BOXイラスト(写真左下)は同作40周年を記念しBlu-ray BOX用に描き起こされた作品。福岡会場初公開の作品となります。
立体作品を展示したコーナーでひときわ異彩を放つのは「1/60帝騎マグナパレス ザ・ナイト・オブ・ゴールド」試作モデル。汎用プラスチックに比べ耐熱性や機械的強度が高い素材(スーパーエンジニアリングプラスチック)を用い、粉末造形という技法を用いられており、その風合いは強い印象を抱かせます。
今回、福岡会場に来場されていた永野護氏に福岡会場の印象と見どころを伺うことができました。
「会場となる福岡三越は主要駅に隣接してとにかく立地が良いし、天井も高いので作品をゆったりと見せる事ができた。僕の作品はデザインと立体の両面で完成するので、福岡展はその両方がバランスよく展示できている。九州では初開催となるし、立体物も含めると福岡会場からの追加展示作品も数多くある。ぜひ足を運んでほしい」と語っていただきました。
唯一無二の永野護ワールドを堪能できるこの機会、ぜひお見逃しなく!
DESIGNS 永野護デザイン展/日時:2025年4月5日(土) ~ 2025年5月4日(日·祝)/午前10時~午後6時/※最終日午後5時終了/※ご入場は各日終了の30分前まで/会場:福岡三越9階
三越ギャラリー(福岡市中央区天神2-1-1)/料金:一般(小学生以上)2,100円(1,800円)/※( )は前売料金/※未就学児無料(保護者1名につき未就学児2名までご入場可。/ただし、保護者(18歳以上)同伴必須)/主催:DESIGNS
永野護デザイン展 福岡実行委員会/特別協力:株式会社エディット/特別協賛:にしてつグループ/問い合わせ: 福岡三越 TEL 092-724-3111(大代表)(10:00~18:00)
福岡会場公式HPはこちら」
●2025年4月5日、GUNDAM.INFOのサイトで以下のような記事があった(※デザイン展キービジュアル及びピクチャーチケットの画像、会場内の写真つき)。
「福岡会場から初公開される展示物も!「DESIGNS 永野護デザイン展」本日より福岡・三越ギャラリーで開催! 招待券や公式図録が抽選で当たるキャンペーンも実施中!/「DESIGNS
永野護デザイン展」の巡回展が、本日4月5日(土)より福岡・三越ギャラリーにて開催される。会期は5月4日(日・祝)まで。 「DESIGNS 永野護デザイン展」は、1983年の活動開始以来、独創的で革新的なデザインを第一線で生み出し続けているデザイナー・永野
護さん初となる大規模展覧会。商業作デビュー前の作品や『重戦機エルガイム』『機動戦士Ζガンダム』『ブレンパワード』「シェルブリット」「ファイブスター物語」『花の詩女
ゴティックメード』といった作品から、原画やイラスト、設定画、ラフスケッチなどを厳選して展示する。 福岡会場からの新規展示物やグッズの新商品も追加されているので、ぜひチェックしてみよう。なお、三越伊勢丹アプリ会員限定で、本展の招待券や公式図録が抽選で当たるキャンペーンも実施中。申込期間は4月6日(日)23:59までとなっているので、この機会をお見逃しなく。
※ところざわ会場、大阪会場より規模を縮小しての開催となります。/「DESIGNS 永野護デザイン展」福岡会場 開催概要【会期】
2025年4月5日(土)~5月4日(日・祝)
【開催時間】
10:00~18:00(最終日は17:00まで)
※入場は終了の30分前まで
【会場】
福岡三越9階 三越ギャラリー
(福岡市中央区天神2-1-1)
【チケット情報】
購入方法:ローソンチケット(Lコード:83314)と会場にて販売
販売期間:
・ローソンチケット … 2025年4月5日(土)0:00~5月4日(日・祝)16:00
・福岡三越 9階 三越ギャラリー … 開催期間中各日10:00~17:00 ※最終日は16:30まで
価格:一般(小学生以上) 2,100円(税込)
※未就学児無料(ただし、ご入場の際は必ず保護者[18歳以上]同伴でご入場ください。保護者1名につき未就学児2名までご入場いただけます。)入場者特典展覧会入場者に、ピクチャーチケットをチケット1枚につきランダムで1枚プレゼント。「ファイブスター物語リブート」1巻から7巻の表紙絵のファティマがデザインされている。
入場者特典は配布数に限りがあるので、お見逃しなく。
※特典は数に限りがございます。配布予定枚数に達し次第、配布終了いたします。
※ランダムのためデザインはお選びいただけません。交換は致しかねます。
※有料入場者のみ対象。有料入場チケット1枚につき、特典1枚のプレゼント。音声ガイド手持ちのスマートフォンとイヤフォンを使って、「DESIGNS 永野護デザイン展」をより深く楽しむことができる音声ガイドが登場。
【利用料金】
900円(税込)
【ナレーション】
川村万梨阿
【販売場所】
福岡三越9階 三越ギャラリーチケット・公式図録プレゼントキャンペーン
【申込期間】
受付中~2025年4月6日(日)23:59
【当選発表】
2025年4月9日(水)~4月12日(土)頃
※当選者へ特別オファーを配信いたします。
【内容】
三越伊勢丹アプリ会員限定で
・「DESIGNS永野護デザイン展」福岡会場ご招待券(15組30枚)
・「DESIGNS永野護デザイン展」公式図録(1名)
を抽選でプレゼント【条件】
①三越伊勢丹アプリに福岡三越をお気に入り登録
②配信中のクーポン「DESIGNS永野護デザイン展 チケットプレゼントキャンペーン」または「DESIGNS永野護デザイン展 公式図録プレゼントキャンペーン」をスワイプでエントリー
※条件1~2をすべて期間内に完了した方が対象です。
※キャンペーン(プレゼント)内容により対象クーポンが異なります。
詳細はキャンペーンページをご確認ください。」
●2025年4月7日、川村万梨阿☆公式情報のXで、以下のような投稿があった。
(投稿1回目)「『#永野護デザイン展』in福岡❣️ 前日内覧会と初日に行って参りました。 思いがけず大濠公園でお花見も出来て嬉しかったです🌸🌸5/4まで、どうぞよろしくお願いいたします🌸🌸(※永野氏や万梨阿さんの写真付き)」
(投稿2回目)「✨『#永野護デザイン展』✨今回の音声ガイドもスマートフォンにダウンロードしてお聞きいただく仕様です。その際イヤフォンもお持ちくださいね。
チェックインから4時間お聞きいただけますので会場を出てからもお楽しみいただけます! どうぞよろしくお願いいたします💕」
(投稿3回目)「長浜ラーメンと博多うどんは食べそこなったものの、濃厚な水炊きをご馳走になりました!! 驚きの美味さ。ポタージュスープのよう。
ばくだん岩みたいなでっかい唐揚げもド迫力でした。 ・・・そして空港で見たデジタルサイネージが強烈だったです・・・ Thank you,福岡❣️🌸🫶」
●2025年4月5日、『重戦機エルガイム』公式のXで、以下のような投稿があった。
「★「#DESIGNS永野護デザイン展」開催情報★ 『#重戦機エルガイム』キャラクター&メカデザインの #永野護 氏の展覧会が、本日より福岡三越
9階三越ギャラリーにて開催✨ 会場では期間限定発売中の #エルガイム BD-BOX用描き下ろしイラストも大きく展示! 40周年グッズ、数量限定で設定集の販売も💫」
●2025年4月5日、永野護デザイン展_福岡会場公式のXで、以下のような投稿があった。
「DESIGNS永野護デザイン展 先ほど福岡会場スタートいたしました。 多くのお客様がご観覧やご撮影される中 何と永野護先生と川村万梨阿さんが
ゲリラ登場されました!!! 永野先生がメッセージボードに 描きこむサプライズも✨ これから1か月、会場でお待ちしております🙂↕️」※デコースを描く永野氏、描いたデコース&バクスチュアルの前でポーズをとる永野氏&万梨阿さんの写真つき。
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2025(令和7)年4月号
表紙=ファイブスター物語(アゲハ型GTM モルフォ&バクスチュアル) 作画=永野護 価格990円 |
The Five Star Stories |
第6話 時の詩女(とわのうため)
The Majestic Stand = Towa no Utame
Act6-1 "TRAFFICS ~TERMINAL" Both 3070
アクト6-1 トラフィックス~ターミナル 終着駅
【ストーリー】単行本19巻pp.-
●決闘の行方を多くの人が見守る。
【扉絵】バクスチュアル
●表紙と同じイラストだが、ここでは膝下まで載っている。これにフキダシと作者コメントが設けられている。主な内容は以下の通り。
・第7話は「星の無い世界」で、オープニングエピソード「フル・フラジャイル」は体高200kmの最終兵器「イエッタ」と「ネイドンデーバン数式生命体」の星団戦争、ラストエピソードが3159モナーク・セイクレッド。
・第7話は交響組曲形式でいくつかのエピソードからなるが、まだ各シナリオは調整中なので前後するかもしれない。
・作品集「ジョーカー3100」からのシーンも登場するが、この本は現在入手困難なため、次の作品集に内包させようかと思っているが、新規で描き直す可能性も高い。
・第7話の構成は、「ADDLER:3100 フル・フラジャイル~壊れる世界~」、「降り続く雨 ミルクワーシュ」、「星の無い世界~ノー・スター~フル・フラジャイル」、第8話「ADDLER:3159
モナーク・セイクレッド」
・第7話最終エピソードがそのまま第8話になる。A型アフォート・ブリンガー、B型Z.A.P.、E型エンパイア・ブリンガー、J型デトネーター・ブリンガーが登場し、F.S.S.内最大級のハイライトエピソード。
・「デザインズ8 ノー・スター」は魔導大戦最終エピソード頃に第7話に先行しての発売を予定している。
・デザイン展・福岡では、単行本第18巻表紙カバーのチャンダナが展示される。
【単行本化による変更点】
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豆知識 |
●通常の連載は扉絵を含め15ページだが、今号は2ページ少ない13ページ。
●【ネリスとクラトーマ】…2025年2月1日、「DESIGNS 永野護デザイン展」大阪会場に訪れた永野氏が会場設置のメッセージボードにこの2名のイラストを描いている。「IN. OSAka2025.1th Febに来たヨ,くりす, ↓そのうちわかる2人 4100組」と当初書かれていたが、2月2日開催のトークイベント第1回と第2回の間に再度会場に訪れ、「この時点でわかった人 エライ」、「ゴメンまちがえた 4100組 3085組」と加筆修正された。
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その他の関連記事 |
●表紙は永野氏によるアゲハ型GTM モルフォ&バクスチュアル。F.S.S.のロゴと「単行本第18巻発売!巻頭特集&B2両面ポスター」、「スペシャル対談
美樹本晴彦×永野護というアオリが掲載。
ちなみに2025年4月4日より福岡三越で開催された「DESIGNS 永野護デザイン展」で初めてこのイラスト(出力されたもの)が展示された。
なお2025年2月2日にグランフロント大阪で行われた「永野護トークイベント」第1回の締めの挨拶で永野氏は「ニュータイプ表紙…マッハシャルトマです。ニュータイプ4月号の表紙は、3月10日売りは、表紙…予定ではマッハシャルトマになります、Mk-4です」「赤い破烈の人形です」と述べていた。
●巻頭の「ニュータイプ40周年ありがとうすごろく」に永野氏による表紙の画像や永野氏に関するトピックスが掲載されている(pp.5-8)。載っている号は以下の通り。なおこのすごろくの画像はp.13にも載っているが、小さすぎて判別できないほど縮小されている。
・1985年12月号(ファティマ)…F.S.S.連載前にラキシスが表紙を飾った。
・1986年4月号…F.S.S.連載開始。連載早々年表を掲示。
・1988年5月号(LEDミラージュ)…F.S.S.劇場アニメ化決定。
・1992年1月号(破烈の人形)…永野氏、川村万梨阿さんのウエディングフォト掲載。
・1995年4月号…NT10周年イベント(銀座ソニービルで10日間開催)。最終日は劇場版F.S.S.上映と声優登壇イベントがあり、5月号にレポートが掲載。
・2006年5月号(ベリン、トリハロン、ラブ)…「花の詩女 ゴティックメード」の制作を発表。
・2012年11月号(カイゼリン)…2012年11月1日に公開され、10周年にあたる2022年には復活上映された。
・2013年5月号…F.S.S.連載再開。
・2015年4月号(破烈の人形)…NT30周年。
・2025年4月号(バクスチュアル&GTMモルフォ)…NT40周年。F.S.S.単行本18巻と同時発売。
●目次に表紙イラストが小さくカラーで掲載(p.11)。F.S.S.のロゴ、「付録②両面ポスター ファイブスター物語」、「LINKAGE 単行本第18巻の”つながり”にフォーカス。旧知の仲である美樹本晴彦&永野護対談も
ファイブスター物語」という文言も載っている。
●「創刊40周年プロジェクト」のコーナーに「Newtype創刊録」として永野氏と井上伸一郎氏のミニ対談が掲載(p.13)。内容はNT創刊時の出来事について。
●F.S.S.単行本18巻との同時発売にちなみ、単行本に収録されているエピソード後半に登場するヨーン、ジークボゥ、パルスエットの紹介(キャラシートあり)と解説(作中のコマあり)、及びエピソード前半でチャンダナが行ったリレーに登場するファティマのリスト(キャラシートあり)が載っている(pp.14-19)。また「DESIGNS
永野護デザイン展」福岡会場(4/5~5/4)についての告知もある。それによると、埼玉や大阪より規模はやや縮小されるが単行本18巻表紙イラストの原画など新規で展示する予定、とある。
※福岡会場で新規に展示されたイラストは、単行本18巻表紙の原画、デジタル出力された「エルガイムBD-BOX」カバーイラスト及びNT2025年4月号表紙。
●「美樹本晴彦×永野護 デザイナー対談 with 川村万梨阿」と題したページがある(pp.20-21)。内容は知り合った切っ掛けなど。永野氏に関する話題は以下の通り。なお永野氏が手がけたNT表紙(1985年12月号、1987年11月号、2002年2月号、2013年5月号)や単行本11巻表紙イラストが小さくカラーで載っている。
・バイク事故で2週間入院したとき、美樹本氏がB4用紙に「すぐ治るよ!」とミンメイの絵を描いてくれて、今でも持っている。今回の永野護デザイン展に出そうと思った。※実際には展示されていない。
・単行本18巻表紙イラストは2か月半かけて描いた手塗り。
・富野監督に、永野がすごいのは持続力だ、と褒められたことがある。
・美樹本氏が画材をマーカーから絵の具に変更することを検討していた際、後押ししてくれたのは永野氏だった。※この話題は2025年4月26日にシアターミクサ(東京/池袋)で行われた「安彦良和×美樹本晴彦トークショー」でも美樹本氏が述べている。
●「As Time Goes By...」と題したクリエイターや声優たちのインタビュー特集のトビラに今までのNT全表紙が小さく掲載され、その中に永野氏のものも含まれている(pp22-23)。
●「40年をつなぐ描き手たち」と題した、過去にNT表紙絵を描いたクリエイター数名が描いた40周年記念色紙を載せたページがあり、その中に永野氏のものも掲載されている(p.102)。色紙の絵柄はエストとバクスチュアルで「Newtypeが40thですッテ!!こっちはマヂバトル中」、「Bashic VS EAST Mamoru Nagano 2025 Feb.」と書かれている。併せてNT2020年7月号、2021年11月号、2023年4月号、2024年4月号、2025年4月号の表紙画像も添えられている。なおこの色紙は、2025年4月5-6日に開催された高知アニクリ祭の月刊ニュータイプ40周年ブース(高知県立県民体育館)で展示されている。
●「People calendar」で井上伸一郎氏は、3月18日発売の『メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史』(星海社新書)を記念したトークショーを4月26日に渋谷ロフト9で開催し、12時30分からの第一部のゲストは永野氏と川村万梨阿さん、チケットは発売中、とコメントしている(p.160)。
●「西村しのぶの神戸・元町”下山手ドレス”」で、西村さんが永野護デザイン展(大阪)に訪れたことが描かれている(p.166)。
●次号予告に「好評連載中」としてF.S.S.のロゴが掲載(p.190)。また読者プレゼントとして表紙イラストを用いたNT特製QUOカード(100名)があり、そのイメージイラストが小さく載っている。 |
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●HIGH-SPEC GARAGE KIT 1/72 グリット・ブリンガー=ボォス 3070=、2025年春イベント限定発売、税込価格82,500円(ボークス/p.58)。キット完成写真が掲載。
●DESIGNS 永野護デザイン展、4月5日(土)~5月4日(日・祝)午前10時~午後6時/福岡三越9階三越ギャラリー(p.72)。キービジュアルのZ.A.P.とLEDミラージュが掲載。 |
付録 |
●付録ポスターは「ファイブスター物語」。オモテ面は単行本18巻表紙イラスト、ウラ面はNT表紙のGTMモルフォ&バクスチュアル。 |
その他 |
●2025年3月19日、FINAL FANTASY XI/FF11のX公式アカウントで以下のような投稿があった。
「\\ #WeAreVanadiel 更新 / /
🎙️冒険者スペシャルインタビュー🎙️
ゲスト:デザイナー 永野護さん
✨・.・*・.・*《前編》・.・*・.・*✨
ビデオゲームからオンラインゲームに至るまで、数々の思い出をたっぷり伺いました🎮💫
🌐https://sqex.to/Syttw #FF11」
●2025年3月19日、ファミ通.comのサイトで以下のような記事が公開された。
「『ファイブスター物語』の永野護氏が『FF11』について熱く語る! 特設サイトにてスペシャルインタビューが公開/2025年5月16日にはサービス開始から23周年を迎える、スクウェア・エニックスのMMORPG『ファイナルファンタジーXI』(以下、『FFXI』)。同タイトルの特設サイトとして展開中の“WE
ARE VANA’DIEL”にて、2025年3月19日にスペシャルインタビュー企画が公開された。/永野護氏が自身のゲーム歴やヴァナ・ディールでの冒険を語る!/特設サイト“WE
ARE VANA’DIEL”では、ひとりの冒険者として『FFXI』をプレイしてきた、他業種のクリエイターに注目。すでに2月には作家・水野良氏へのインタビューが公開されているが、今回はデザイナー・永野護氏へのインタビューが公開となる。2024年12月に配信された“ファイナルファンタジーXI A.M.A.N.とLIVE!(アマンとライブ!)”でも、『FFXI』に関するさまざまな話題を語られていた永野氏。このインタビューでは、さらにさまざまなヴァナ・ディールでのエピソードが明らかにされている。まず3月19日公開の前編では、永野氏のビデオゲーム遍歴や、『FFXI』との出会いが語られることに。さらに3月26日公開予定の後編では、16人ものキャラクターをアイテムレベル119に育成した経緯や、永野氏から見た『FFXI』の魅力などがテーマとなっているので、『FFXI』プレイヤーのみならず、永野氏のファンの方はぜひ前後編とも見逃さずにチェックしてほしい。
おもなインタビュー内容(前編)
・ 「テレビは不要」という生活が一変した『ドラゴンクエスト』の衝撃
・ ゲームを買いにディズニーランドへ
・ 永野さんを虜にしたオンラインゲームの数々
・ ヴァナ・ディールでの海外プレイヤーとの交流の楽しさ
おもなインタビュー内容(後編)
・ 16体すべてがメインキャラクター
・ “獣使い”が好き
・ HNM狩りもデュナミスもLSで楽しんだ
・ 踊り子のAFでわかった“衣装を見せびらかす人の気持ち”
・ 『FFXI』はコンシューマゲームだからこそのよさも持っている 」
●永野護デザイン展_福岡会場公式のXで以下のような投稿があった。
(2025.03.12)「DESIGNS 永野護デザイン展 福岡会場のCM放送がスタートいたしました🎊 放送エリア外の方は こちらの動画を是非ご覧ください🤝🏻
詳細は公式HPまで!」(※動画つき)
(2025.03.10)「「ファイブスター物語」コミックス第18巻が 3月10日本日発売🎊 この最新コミックス第18巻のカバー原画が 福岡会場で展示されます!!!
その他各種新規の作品も展示予定✨ 福岡会場へのご来場、お待ちしております。 ©︎EDIT」(※18巻表紙イラストつき)
●2025年3月10日、MANTAN WEBのサイトで以下のような記事があった。
「ファイブスター物語:コミックス最新18巻発売 梅田、大手町に交通広告/永野護さんの人気マンガ「ファイブスター物語」(KADOKAWA)のコミックス最新18巻が3月10日に発売された。フィルモア帝国がナカカラ防衛戦に臨み、戦場で窮地に陥るクリスティン・Vに対して、皇帝ダイ・グが決断を下す。ヨーン・バインツェルは因縁の相手のデコース・ワイズメルとついに接触を果たす。コミックスの発売を記念して、大阪・阪急大阪梅田駅にポスター、東京・東京メトロ大手町駅にサイネージの交通広告が掲出された。「ファイブスター物語」は、ゴティックメードの操縦をサポートする人工生命体のオートマチック・フラワーズ、超人的能力を持った騎士たちの数千年の戦いを描いている。アニメ誌「月刊ニュータイプ」(同)1986年4月号から連載されている。埼玉、名古屋、大阪でも開催された永野護さんの初の大型展覧会「DESIGNS 永野護デザイン展」が4月5日から福岡三越9階 三越ギャラリー(福岡市中央区)で開催され、コミックス第18巻のカバーイラスト原画などが初公開される。5月4日まで。」
●2025年3月10日、PR TIMESのサイトで以下のような記事があった。
「『ファイブスター物語』最新コミックス第18巻が2025年3月10日(月)発売!/阪急大阪梅田駅うめばなにてポスター、東京メトロ大手町駅MCV(メトロコンコースビジョン)にてサイネージ掲出!/株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、取締役 代表執行役社長 CEO:夏野剛、以下KADOKAWA)は、永野護が手掛ける『ファイブスター物語』の最新コミックス第18巻を本日2025年3月10日(月)に発売いたします。また、発売を記念して本日より、阪急大阪梅田駅にてポスター、東京メトロ大手町駅にサイネージの交通広告を掲出いたします。/<第18巻あらすじ> 互いを想い合う皇帝と騎士。呼応するファティマたちが見せた奇跡 ナカカラ防衛戦に臨むフィルモア帝国。戦場で窮地に陥るクリスティン・Vに対して、皇帝ダイ・グが下した決断とは? そして、ヨーン・バインツェルは因縁の相手、デコース・ワイズメルとついに接触を果たす……!/■コミックス第18巻発売記念! ポスターとサイネージを掲出中!阪急うめばなにてポスター、東京メトロ大手町MCV(メトロコンコースビジョン)にてサイネージを掲出中!うめばな 掲出駅:阪急大阪梅田駅 掲出場所:中央コンコース紀伊国屋書店入口前 掲出期間:2025年3月10日(月)~2025年3月16日(日)大手町MCV(メトロコンコースビジョン) 掲出駅:東京メトロ大手町駅 掲出場所:MCV 大手町全エリア (千代田線エリア・半蔵門線エリア・丸ノ内線エリア・東西線エリア) 柱46本/153面(55・60・65インチ) 掲出期間:2025年3月10日(月)~2025年3月16日(日)お近くにお立ち寄りの際は、ぜひチェックしてみてください! ※駅及び駅員へのお問い合わせはご遠慮ください。 ※お問い合わせは下記リンク先よりお願いいたします。 お問い合わせフォーム:https://kdq.jp/kdbook/■「DESIGNS 永野護デザイン展」福岡巡回
デザイナー・永野護初の大型展覧会「DESIGNS 永野護デザイン展」が4月から福岡でスタート。埼玉、名古屋、大阪に続き4会場目となる福岡会場では『ファイブスター物語』第18巻のカバーイラスト原画などを初公開します。
※福岡会場は、埼玉会場や大阪会場より規模を縮小して開催します。・イベントタイトル:DESIGNS 永野護デザイン展
・会期:2025年4月5日(土)~2025年5月4日(日・祝)
・開催時間:午前10時〜午後6時まで(最終日は午後5時まで)
※ご入場は終了の30分前まで
・会場:福岡三越9階 三越ギャラリー(福岡市中央区天神2-1-1)
・チケット
[前売券]一般:1,800円(税込)※小学生以上
販売場所:ローソンチケット
[当日券]一般:2,100円(税込)※小学生以上
販売場所(1):ローソンチケット
販売場所(2):福岡三越9階 三越ギャラリー
※未就学児無料(ただし、ご入場の際は必ず保護者(18歳以上)同伴でご入場ください。保護者1名につき未就学児2名までご入場いただけます。
※展示会に関するお問い合わせは、各チケット発売サイト、店舗までお願いいたします。
・ローソンチケット
https://l-tike.com/event/mevent/?mid=745232
・福岡会場公式X
@naganoexfukuoka
・福岡会場公式HP
https://www.iwataya-mitsukoshi.mistore.jp/mitsukoshi/event_calendar/naganomamorudesigns.html■同日発売『月刊ニュータイプ 2025年4月号』で『ファイブスター物語』を特集
本書と同日に発売される、アニメ誌『月刊ニュータイプ 2025年4月号』の巻頭特集は『ファイブスター物語』。表紙イラストは、永野護による描き下ろしです。この表紙のイラストと第18巻のカバーイラストが、両面B2ポスターとして付録展開されます。また巻頭特集では、美樹本晴彦と永野護の対談が実現。同世代のデザイナー同士で、旧知の仲である2人が、貴重なエピソードを語り合います。『月刊ニュータイプ 2025年4月号』
創刊40周年記念特大号
発売⽇:2025年3⽉10⽇(月)
価格:990円(本体900円+税)
KADOKAWAオフィシャル書誌詳細ページ>>■著者プロフィール
永野 護(ながの まもる)
1960年生まれ。京都・舞鶴出身。デザイナー。
1983年に日本サンライズ(現バンダイナムコフィルムワークス)に入社。翌年放送のTVアニメ『重戦機エルガイム』で、キャラクターとメカのデザインを担当し、注目を集める。その後も、TVアニメ『機動戦士Zガンダム』などに参加。1986年より角川書店(現KADOKAWA)発行のアニメ誌『月刊ニュータイプ』にて、漫画『ファイブスター物語』(読:ファイブスターストーリーズ)の連載をスタート。単行本は2025年3月10日(月)に最新第18巻が刊行(続刊中)され、関連書籍を含めたシリーズ累計の発行部数は1000万部を超える。2012年には、自身で監督や脚本を手がけた、劇場アニメーション『花の詩女 ゴティックメード』を公開。デザイナーとして、オリジナリティあふれる唯一無二のデザイン(ロボット、キャラクターほか)を発表しつづけており、今なお多くのファンを魅了している。
永野護作品公式Xアカウント:@naganomamoru■書誌情報『ファイブスター物語 18』
著者:永野護
発売⽇:2025年3⽉10⽇(月)
定価:1,540円(本体1,400円+税)
サイズ:210mm×166mm
商品形態:コミック
ページ数:248ページ
ISBN:978-4-04-115810-4
発⾏:株式会社KADOKAWA
KADOKAWAオフィシャル書誌詳細ページ>>」
●2025年3月10日、河合宏之氏(ライター)のXで以下のような投稿があった。
「本日発売!】ニュータイプ2025年4月号にて、美樹本晴彦さん、永野護さんの対談を担当させていただきました。また40周年特集で河森正治監督のインタビューも担当させていただきました。(取材には収録できない話題ですが、永野さんによる88NSRのインプレをちょこっとお聞きできたのはよかったです…)」
●2025年3月7日、槻城ゆう子*漫画新作準備中のXで以下のような投稿があった。
(投稿1回目)「思いがけず永野護師匠にTheFiveStarStories18巻を頂きました。せっかくなのでダイ・グと悩んでジーク描いて貰いました、念のため一人称がネタバレかなと思ったので左肩側を隠してます。3月10日発売デス。 見所満載ファティマリンクリレー、とにかくカッコいいダイ・グ、可哀想なヨーンくん等々。 #FSS」(※18巻及びジークのイラストの写真つき)
(投稿2回目)「後ろの解説ページ、懐かしいラキシス達のイラストが載ってます。解説はこれから読みます。だから物量…」
(投稿3回目)「このジーク描いていただく際に「こいつ…!諸星大二郎のサイン持ってやがるのはらたつー!」とお褒め頂いたのが恐悦至極でございました(笑)あちらもたまたまだったのですが皆様におかれましては有り難いことでございます。」
●『重戦機エルガイム』公式のXで以下のような投稿があった。
(2025.03.05)★#エルガイム 40thオフィシャルブック制作裏話★ ご購入された皆様、 「Mk-Ⅰ」170ページ右上のリーリンとアムの設定の間に注目👀
制作当時バイク事故で入院されていた #永野護 氏の状況がイラスト付きで報告されています! 小さくなってしまいましたが面白かったので掲載させていただきました✨
(2025.02.17)★#重戦機エルガイム『複製原画』2次受注中★
日本サンライズカレンダー1985年度版
#永野護 氏によるこちらのイラストは、本編でまだMk-Ⅱが登場していない1984年の夏ごろに描かれた作品✨
入手できる最後のチャンスは21日(金)まで💫
お買い逃しのないように!
●永野護作品公式アカウントのXで以下のような投稿があった。
(2025.03.04)「Newtype4月号の表紙が発表されました。
以下、永野護より……
▼
4月号表紙解禁でーす。大阪のトークイベントで表紙はMk4デス!とか言っていましたが、バクスチュアルお姉様の巨大なヘッドクリスタルに押され、モルフォとなりました。お許しを〜〜〜。」
●2025年2月26日、ホビージャパンウェブのサイトで以下のような記事があった。
「「重戦機エルガイム ドリーマーズ Blu-ray BOX」本日発売!豪華仕様の商品内容を見てみよう!!/『重戦機エルガイム』40周年を記念したBlu-ray BOX、「重戦機エルガイム ドリーマーズ Blu-ray BOX」が本日2月26日(水)に発売!本商品は『エルガイム』初のBlu-ray商品。マスターネガスキャンからのHDリマスターにより、作品史上最高の高画質でペンタゴナ・ワールドの物語を鑑賞可能になりました!!そんなファン待望アイテムの中身を見てみましょう!!/BOX&内容一覧/まずチェックしたいのはBOXアート。こちらはキャラクターデザイン・永野護氏の描き下ろし! コレクションアイテムとしてのバリューも満点です。/BOXの中身は3つのケースとブックレットで構成。Blu-rayにはTVシリーズ全54話+TV編集版全2話+OVA全3話が収録されており、『エルガイム』のすべてを振り返ることができます!/さらに注目すべきは計6枚にわたる特典CD。TVシリーズはもちろん、OVA『フルメタルソルジャー』を含めた全BGM集を網羅。うち2枚は「重戦機エルガイム・スペシャル」を収録。スペシャルにはイメージ・アルバム「ODYSSEY」と「ODYSSEY2」の内容が収録されており、音楽面でも『エルガイム』の世界をお楽しみいただけます。/ブックレットも超豪華・メモリアルな内容で読み応え抜群! 富野由悠季総監督やダバ・マイロード役の平松広和氏をはじめとしたスタッフ&キャストインタビューや永野護氏×川村万梨阿氏×井上伸一郎氏の特別座談会など、超充実の読み物で作品視聴が捗ること間違いなしです。/・新規インタビュー/富野由悠季(原作・総監督)、北爪宏幸(作画監督)、渡邉由自(シリーズ構成)、藤野貞義(録音監督)、古林一太&奥井敦(撮影)、平松広和(ダバ・マイロード役)、大塚芳忠(ミラウー・キャオ役)、速水奨(ギャブレット・ギャブレー役)、島津冴子(ミヤマ・リーリン/オルドナ・ポセイダル役)、若草恵(音楽) ・特別対談/永野護(キャラクターデザイン)×杉島邦久(設定制作)、MIQ(前期OP&EDテーマ担当)×鮎川麻弥(後期OPテーマ担当)、本多知恵子(ファンネリア・アム役)×川村万梨阿(リリス・ファウ/ガウ・ハ・レッシィ役)【再録】 ・特別座談会/永野護×川村万梨阿×井上伸一郎/「重戦機エルガイム ドリーマーズ Blu-ray BOX」は本日2月26日(水)発売!
購入店舗に応じた法人特典もございますので、 詳しくは公式サイトにてご確認ください。」
※なおBD-BOXの法人特典は店舗ごとに異なり、以下のようなものがあった。
・(A-on STORE)永野護描き下ろしBOXイラスト使用 A4アクリルパネル。
Blu-ray BOX & オフィシャルブック連動購入特典:「重戦機エルガイム」カセット版復刻CD
・(アニメイト)B2タペストリー(イラストは永野氏によるエルガイムとスパイラルフローに跨がるダバ)
・(Amazon.co.jp)A4キャラファイングラフ(エルガイムMk-II)
・(amiamiオンラインショップ)アクリルキャラクタープレート(A5サイズ)(イラストはエルガイムと永野氏によるダバの左肩に顔を寄せているアム)
・(HMV)ステッカー2枚セット(各約100×100mm)(イラストは①エルガイム②ダバ、キャオ、アム)
・(Joshin)色紙(イラストはレッシィ&ヌーベル・ディザード)
・(ソフマップ)キャンパスアート(イラストはバッシュとカルバリー・テンプルの頭部)
・(楽天ブックス)A5キャラファイングラフ(シリアルナンバー入り)(イラストは永野氏によるエルガイム)
・(ヨドバシカメラ)ポストカードセット(イラストは①キャオ②オリビー③スパイラルフローとダバ&アム)
・【A-on STORE・プレミアムバンダイ限定「重戦機エルガイム ドリーマーズ Blu-ray BOX」+「重戦機エルガイム40thオフィシャルブック
ドリーマーズ アゲン」連動特典】A-on STORE・プレミアムバンダイ限定で上記2点の予約購入者に「重戦機エルガイム カセット版復刻CD」がプレゼント
●2025年2月19日、ビー・ストレージのサイト内にある「名作ヒストリー」のコーナーで『重戦機エルガイム』が以下のように紹介された。
「「名作ヒストリー」重戦機エルガイム[特集サイト「プレイバックエモーション」]/富野由悠季監督作の『機動戦士ガンダム』が大ヒットを記録し、それに続く形で高橋良輔監督作の『太陽の牙ダグラム』がスタートしたことで本格化した「リアルロボットアニメ」というムーブメントは、作品を描く緻密な世界観設定とより機械としてのリアリティを持ったロボットの設定を深化させていく流れを生んでいた。
そんな中で、富野監督は1982年に放送を開始した『戦闘メカ ザブングル』では、西部劇をモチーフに、砂漠化によって居住環境が悪化した未来の地球を舞台に、作業用重機のような存在であるウォーカーマシンを活躍させた。続く1983年放送の『聖戦士ダンバイン』では、ファンタジー的な世界観である異世界バイストン・ウェル
を舞台に、バイストンウェルに生息する巨獣の外殻や筋肉を用いたオーラ・バトラー の姿を描いている。 そして、『戦闘メカ ザブングル』、『聖戦士ダンバイン』に続く形で富野監督が手掛けたリアルロボットアニメが、1984年から放送がスタートした『重戦機エルガイム』だった。
異例とも言える、同じ番組枠内で、同じ監督による3年連続でのリアルロボットアニメの制作という状況は、3年目という流れの中にあったからこその新たな試みがなされ、作品としての強い個性となっていくことになった。その最大の特徴と言えるのが、当時23歳だった新人デザイナーの永野護の抜擢だった。前2作において、作品の顔である劇中で活躍するメカのデザインは、『戦闘メカ
ザブングル』では大河原邦男が、『聖戦士ダンバイン』ではスタジオぬえの宮武一貴という安定感のあるデザイナーがメインを務め、それをサポートする形で当時注目を集めていた若手の出渕裕が加わるという図式だった。また、キャラクターデザインも『伝説巨神イデオン』から引き続く形で、『戦闘メカ
ザブングル』、『聖戦士ダンバイン』の両作品では、富野作品の常連とも言える手練れのアニメーターである湖川友謙が手掛けている。メカデザイン、キャラクターデザインは、作品のイメージを決定づけるために重要な存在であり、名前の知れた安定感のあるスタッフが関わることによって、作品は始まる前から一定以上のクオリティを保障されると言える。さらにスポンサー側も有名なデザイナーが手掛けるのであれば、その実績から安心して作品を任せることができるが、ここで実力のわからない新人がデザインを手掛けるとなれば、それは大きな不安へと変わる。そういう意味では、新人デザイナーの永野護がキャラクターデザインとメカデザインの両方を担うとなれば、それは前代未聞の試みだと言えただろう。しかし、『機動戦士ガンダム』をヒットさせ、前2作のリアルロボットアニメを成功へと導いた富野由悠季は、3作目だからこそのチャレンジとして、永野護のクリエイティブ能力に賭ける選択をする。とは言え、いきなり永野護が大抜擢されたわけではなく、企画成立までの特殊な経緯があっての決定だった。『重戦機エルガイム』の企画は、永野護側が進めていた企画と富野由悠季の企画が合流する形で成立するという流れとなっている。
当時の永野護は『銀河漂流バイファム』のデザインに参加し、その後番組となる作品の企画に携わっていた。メカデザイナーとして採用され、ミリタリーや重機の構造などに詳しい永野護は、新たなロボットのデザインとして、関節や各部の形状が人体に近いように動く構造を持ちデザインとしても破綻しないリアルさを追求するものを考えていた。そのメカが活躍することを踏まえ、ストーリーや世界観設定なども自身で考え、『重戦機エルガイム』の基礎となる企画が生まれる。その企画は、その後『聖戦士ダンバイン』の後番組となる形へと移行し、富野由悠季が監督する作品として引き継がれることになる。永野護が手掛けていた企画に、富野由悠季はかつて自身が考えていた別企画の内容を加えることで、より完成度の高い作品として仕上げていった。その企画とは、富野由悠季が『機動戦士ガンダム』を手掛けていた1979年12月に書いた『ムゲン・スター』と名付けられたものだった。2019年から2021年にかけて開催された巡回展『富野由悠季の世界』にて展示された、『ムゲン・スター』のイメージボードには、二重太陽サンズを中心とした5つの星系の風景、ライバルとなるギャブレット・ギャブレー、ヒロインのファンネリア・アム、運命の女性であるクワサン・オリビーなどの姿も描かれており、『重戦機エルガイム』の設定や世界観が大きく重なる部分も多かった。
『重戦機エルガイム』の企画は、若い永野護による新たな感性と、富野由悠季の『機動戦士ガンダム』の次なるステップを模索しながらも成就しなかった企画が合致することで生まれることになったのだ。
さらに驚くべきは、メカデザインだけでなく、キャラクターデザインも永野護に任されたことだ。永野護が描く緻密なメカにマッチするキャラクターデザインができる人間を選定できない状況において、永野護自身がキャラクターも描くことができるということを富野由悠季が知り、そのデザイン画を見て採用に踏み切る。永野護は、ロックバンドのステージ衣装などにも精通し、ファッションデザインも学んでいたことから、そのセンスを見出されることとなったのだ。その結果、『重戦機エルガイム』という作品に関わることで、永野護は企画、メカデザイン、キャラクターデザインを手掛けることができるマルチクリエイターとして認知され、アニメ業界に現れた新たな才能の持ち主として注目を浴びることになる。実際のところ、メカデザインとキャラクターデザインの両方を新人デザイナーに任せることに対しては、会社的に反対意見もあったという。事実、作品のメインデザインを担当したことがない新人デザイナーが、キャラクターデザインとメカデザインという番組の顔を担うというのは、まさに前代未聞の事件だった。しかし、この無謀とも言える決断は、新たなスタークリエイターの誕生と共に作品の価値を大きく高める結果となった。
一方、アニメーション本編においても、湖川友謙が率いる作画スタジオ・ビーボォーに所属する北爪宏幸や大森英敏、恩田尚之などの永野護と同世代の若手アニメーターが作画面でのメインスタッフとして起用され、作画監督を務めつつ、永野護の描く設定をアニメ作画用にクリンナップし、生き生きとしたキャラクターとして作画が行われることで、映像的にも新たな可能性が見出されることとなった。さらに彼らはアニメ誌の版権イラストなどを通じて、アニメ業界の新たな才能として注目されるようになっていく。
永野護をはじめとした若いスタッフたちは、『機動戦士ガンダム』の影響を受けてアニメ業界に入った世代である。新たな世代のデザイナーやアニメーターの台頭に関しては、1982年に放送された『超時空要塞マクロス』が有名だが、それと対になるように巨匠・富野由悠季や湖川友謙に影響を受けた世代のクリエイターたちが、彼らのもとで自分たちの影響の受けた作品を進化させるように取り組んだのが『重戦機エルガイム』という作品なのだ。
時代は、OVA(オリジナルビデオアニメ)が、新たなアニメーションの表現媒体となっていく中で、『重戦機エルガイム』で活躍したアニメーターたちがそこでのメインストリームとなっていったことからもその存在意義は大きい。また、メカニックとしての設定の緻密さや考え方という点においても、『重戦機エルガイム』で描かれたヘビーメタルは、リアルロボットのひとつの到達点になり、その後のメカデザインの在り方に大きな影響を与えることになった。そういった意味では、『重戦機エルガイム』は、進化し続け、さまざまな表現方法を模索したリアルロボットアニメのターニングポイントとなった作品だと言えるだろう。」
●2025年3月11日、川村万梨阿☆公式情報のXで、以下のような投稿があった。
(投稿1回目)「昨日、いのまたむつみ先生の一周忌に参列して参りました。 ご家族と先生の会社関連のみの会に混ぜていただき有り難かったです。 しんみりしていたところに橋本正枝先生から、いきなり仕事場から発掘された過去ゲーム雑誌掲載の、お二人のイラスト原画を渡されて、またもや泣き笑い・・・(※イラスト2点の写真付き)」
(投稿2回目)「バーチャとバイパーズ・・・もう懐かしくて爆笑! のち涙・・・永野似てる(笑)」 |
2025(令和7)年3月号
表紙=劇場アニメ『ベルサイユのばら』(オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ&マリー・アントワネット) 作画=杜野都 価格900円 |
The Five Star Stories |
第6話 時の詩女(とわのうため)
The Majestic Stand = Towa no Utame
Act6-1 "TRAFFICS ~TERMINAL" Both 3070
アクト6-1 トラフィックス~ターミナル 終着駅
【ストーリー】単行本19巻pp.-
●ヨーンとデコースの決闘が始まった。
【扉絵】マウザー教授のGTM特別講座
●マウザーによる戦車の装甲とGTMの装甲についての解説。
【単行本化による変更点】
- |
豆知識 |
●通常の連載は扉絵を含め15ページだが、今号は2ページ少ない13ページ。 |
その他の関連記事 |
●表紙に「連載再開&第18巻カバーイラスト公開」というアオリとF.S.S.のロゴが掲載。
●目次にF.S.S.のロゴが掲載(p.7)。
●「People Calendar」で井上伸一郎氏は、3/19発売の「メディアミックスの悪魔―井上伸一郎のおたく文化史―」はNTやF.S.S.の秘話などについて私見を述べ、帯は永野氏である、とコメントしている(p.142)。
●次号予告に「表紙&巻頭特集&B2ポスター」、「単行本第18巻発売」としてF.S.S.のロゴとGTMモルフォが掲載(p.168)。 |
広告 |
●1/72 HSGK フルトリム・ブリンガー・フォクスライヒバイテ 2.22~3.9 第1期抽選申込期間(ボークス)。価格110,000(税込)。キット完成写真が掲載(p.54)。
●The Five Star Stories 単行本第18巻3月10日(月)発売(KADOKAWA/p.169)。「互いを想い合うフィルモア皇帝と騎士 星々を結ぶファティマの驚異的な力」というアオリと表紙イラストが掲載。 |
その他 |
●合同会社ENJYU(エンジュ)のインスタグラムで以下のような投稿があった。
(2025年2月7日)「井上の回顧録「メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史」(星海社新書)の書影が公開になりました。 装画はCLAMPさんです。
「初代ウルトラマン」「仮面ライダー新1号」「機動戦士ガンダム(RX‐78‐2)」がひとつの画面に納まった構図は、業界に詳しい方ほど驚かれると思います。
CLAMPさんの貴重な装画と、永野護さんからいただいた帯の文が付いたこの新書。ぜひご予約ください。 星海社新書 『メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史』
著/井上伸一郎 装画/CLAMP 定価:1500円(税別) 発売日:2025年3月18日 #clamp #永野護 #星海社新書 #ウルトラマン
#仮面ライダー #機動戦士ガンダム #メディアミックスの悪魔 #井上伸一郎 #おたく #文化史」(※表紙画像つき)
(2025年2月4日)「昨日(2月3日)、グランフロント大阪北館B1Fイベントラボにて開催中の「DESIGNS 永野護デザイン展」を記念して、グランフロント大阪ナレッジシアターにてトークショーを行いました。
登壇者は永野護先生、声優・歌手の川村万梨阿さん、井上の3名です。 12時の回と15時の回の2回トークショーを行いましたが、各回微妙に内容を変えています。
「ファイブスター物語」や、「重戦機エルガイム」など永野先生のデビュー当時の秘話が飛び出し、オーディエンスの皆様にもご満足いただける内容になったかと思います。
永野護デザイン展は2月11日まで開催中です。 大阪で初公開される画稿もありますので、ぜひ足をお運びください。 「DESIGNS 永野護デザイン展」公式サイト
https://naganomamoru-osaka-exhibition.com/ #永野護デザイン展 #永野護 #川村万梨阿 #ファイブスター物語
#月刊ニュータイプ #重戦機エルガイム #井上伸一郎」※永野氏、川村万梨阿さん、井上伸一郎氏の3ショット写真付き(※2月3日に永野護作品公式アカウントのXで投稿された写真とは別バージョン)
●2025年2月11日、電撃オンラインのサイトで以下のような記事があった。
「『ファイブスター物語』チャンダナが描かれた18巻のカバーイメージが公開。豪華アイテムがセットになったSPパックの二次受注も受付中【FSS】/3月10日発売予定の『ファイブスター物語』(著:永野護)コミックス18巻のカバーイメージが公開されました。またカドスト内“Newtype
Anime Market”では、18巻と豪華アイテムがセットになったスペシャルパックの二次受注が受付中です。『ファイブスター物語 18』3月18日発売!18巻内容紹介
互いを想い合う皇帝と騎士。呼応するファティマたちが見せた奇跡 ナカカラ防衛戦に臨むフィルモア帝国。戦場で窮地に陥るクリスティン・Vに対して、皇帝ダイ・グが下した決断とは? そして、ヨーン・バインツェルは因縁の相手、デコース・ワイズメルとついに接触を果たす……!永野護『ファイブスター物語』コミックス18巻SPパックはGTMゲートシオン
マーク2をテーマに展開! カドスト内“Newtype Anime Market”限定で二次受注予約受付中GTMゲートシオン マーク2をテーマにしたOctober
Beast特製ロングTシャツ(2色展開)とアクリルフィギュア、ツバンツヒ缶バッジ、ポストカード3枚組を詰め合わせた“Newtype Anime
Market SPパック”は、好評につき二次受注が受付中。二次受注分は3月下旬のお届け予定となっています。■商品内容 ファイブスター物語 18 Newtype
Anime Market SPパック(白黒2色、各M・L・XLの3サイズ) 価格:各8,800円(税込) 発売日:2025年3月10日(※二次受注分は3月下旬のお届け予定)下記5点のNewtype
Anime Market限定セット商品となります。■ファイブスター物語 18 ■October Beast「Z.A.P.空間高速移動ユニット
ルナ・アインハルト&GTMゲートシオン マーク2 スピード・ブリンガー ロングTシャツ」(白黒2色・全3サイズ) ■GTMゲートシオン マーク2
スピード・ブリンガー アクリルフィギュア ■ツバンツヒ缶バッジ ■ポストカード3枚組 また、『ファイブスター物語』18巻発売を記念した新作ラバープレイマット3種(GTMマグナパレス・破烈の人形・ダッカス)も予約受付中です。こちらもぜひチェックしてください。」
●2025年2月19日、川村万梨阿☆公式情報のXで、以下のような投稿があった。
(投稿1回目)「新宿の小田急デパートで開催中の『ねこ展』に行って参りました。 いのまたむつみ先生&はしもとまさえ先生の描く可愛いネコちゃんの絵やグッズがいっぱいでした!
永野先生と私もキュートなアクリルブロックとトートバッグをお迎えしました~🐱💕」
(投稿2回目)「昨日の2/18は『ねこ展』へ出掛けたり、懐かしい写真を眺めて過ごしました。」 |
2025(令和7)年2月号
表紙=Re:ゼロから始める異世界生活 3rd seazon(エミリア&ナツキ・スバル) 作画=佐川遙 価格900円 |
The Five Star Stories |
休載
【ストーリー】
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【扉絵】ブラック・エスト
●今月は休載で、単行本18巻は発売までもう少しお待ちください、と述べている。また「表紙おわ~た~」と脱力する永野犬と後ろから見るチャンダナのイラストも載っている。更に「最近の話」として映画「ヘヴィ・トリップ」についてコメントをしている。
【単行本化による変更点】
- |
その他の関連記事 |
●表紙に「DESIGNS永野護デザイン展」、「特別付録/ファイブスター物語クリアファイル」のアオリとクリアファイルの画像(エスト)が掲載。
●目次に「付録①クリアファイル/ファイブスター物語」と掲載(p.7)。
●「NEW ENCOUNTER」と題した「DESIGNS 永野護デザイン展」大阪会場について特集が組まれている(pp.56-59)。主な内容は以下の通り。
・大阪会場で追加展示されるイラスト…「企画版オーラ・バトラー」、「日本サンライズ カレンダー1985年度版イラスト」、「ファイア・ウィッチ」、「無題」の4点と各々の説明が書かれている。カレンダーのイラストを除く3点は初出。
・「DESIGNS永野護デザイン展」1月17日~2月11日、朝10:00~夜7:00、会場はグランフロント大阪北館B1イベントラボ、前売券は1月16日まで発売、一般2000円(当日券2300円)。キービジュアルが小さく掲載。
・永野護トークイベント…2月2日、昼0:00~、昼3:00~(2回開催)。チケットは1月10日より発売予定。出演は永野氏、川村万梨阿さん、井上伸一郎氏。永野氏と万梨阿さんの写真が小さく掲載。※12時回のチケット(各回339席)は1月10日10時発売開始後数分で、15時回も約1時間で完売した。
・ラテアートで再現!カフェコラボ…大阪会場入り口に隣接する「CAFE Lab.(カフェラボ)」にてコラボカプチーノ販売。カフェアートの絵柄は「リブート」表紙のファティマ全7種で、うち4点の写真が小さく掲載。1品につきオリジナルステッカー(全8種)がランダムにもらえる。※ステッカーの絵柄はデザイン展で販売された缶バッジ(全8種)と同じ。
・MODELING…大阪会場で追加展示されるボークスのGTMフルトリム・ブリンガー(フォクスライヒバイテ)とアワートレジャーのハイファ・ブリンガー、ペットワークスのカスタムドール「ブラック・エスト」。各々の写真が掲載。
・GOODS…大阪会場から新規投入されるグッズ紹介。アクリルキーホルダー(全12種)、ビッグアクリルスタンド(4種)、ピンバッジ(全4種)、スマロイドチェキサイズ(全17種/大阪会場限定)、ファブリックポスター(全2種/大阪会場限定)、木製ポストカード(5種)、コーチジャケット(大阪会場限定)、バスタオル、メタリッククリアファイル(2種)。各々の写真が掲載。
●「People Calendar」で井上伸一郎氏は、「DESIGNS 永野護デザイン展」大阪でトークショーに参加する旨コメントしている(p.127)。
●次号予告に「好評連載中」としてF.S.S.のロゴが掲載(p.152)。また「from STAFF ROOM」で角清人編集長は、永野護デザイン展大阪会場では本邦初公開の原画などは必見、F.S.S.最新刊の情報は1月中にお伝えできる予定、などとコメントしている。 |
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●「DESIGNS 永野護デザイン展」会期:2025年1月17日(金)~2月11日(火・祝)、会場:グランフロント大阪北館B1Fイベントラボ(p.153)。キービジュアルのLEDとZAPが掲載。 |
付録 |
●付録はクリアファイル。オモテ面はエスト(NT2013年5月号p.61/1コマ目※フキダシと2コマ目挿入のないイラスト)、ウラ面はモルフォとダッカスのキャラシート、ヨーン(NT2023年11月号p.60/2コマ目とセリフ)、デコース(NT2023年7月号p.57/1コマ目とセリフ) |
その他 |
●永野護作品公式アカウントのXで、以下のような投稿があった。
(2025年2月3日)
投稿1回目「「永野護デザイン展」のトークイベントにご参加いただいた皆様、ありがとうございました! 大阪会場も残りあとわずか。2月11日までです。ぜひご来場ください。」(※永野氏、川村万梨阿さん、井上伸一郎氏の3ショット写真つき)
投稿2回目「永野です。大阪での永野護デザイン展、トークショーに多くの方々に来ていただきありがとうございました。遠くからもたくさんの方が見えられたようです。本当にありがとう。イベントに来られた方々だけの情報とか公平じゃないのでここで言うと……(続く)」
投稿3回目「18巻の表紙はチャンダナとか、追加の落書きがすんげー怪しい2人とか、19巻ももう用意を始めてるとか、3月売りのNewtypeでは久しぶりの「誰これ?」「聞いてない!」が飛び交うぞとか、そーゆーことをしゃべっておりました。
……あと阪神タイガースネタでわけわからなかった、とかね(続く)」
投稿4回目「会期も残り1週間となりました。この機会にお近くの方はぜひいらしてください。梅田の駅から北にすぐのよい場所です。新大阪駅のたこ焼き「道頓堀くるる」は昔ながらのふっくらたこ焼きでお土産にいいぞ、とかね(続く)」(※「くくる」が正しい)
投稿5回目「その次は福岡です。情報解禁ももうすぐだと思います。 つーことで、Newtype買って!! いじょ。3月売りは表紙GTMでございます。」
(2025年1月21日)
投稿1回目「僕の誕生日へのお言葉、お祝い、ありがとうございます。 大阪の永野護デザイン展も順調のようです。新しくお目見えした絵に加えて、見所も多いかと思います。大阪駅を出てすぐという好立地もあり、何かのついでに見に来てくだされば嬉しいです(永野護/続く)」
投稿2回目「2月発売のNewtypeでは、ついにモルフォとダッカスのガチンコの戦いが始まります。超巨大なモルフォと軽快なダッカスの差も見所ですね。ヨーンとデコースの様々な想いが交差するF.S.S.史上最長のロボット戦となります。ご期待くださいませ!(永野護)
#ファイブスター物語」
(2025年1月17日)
「永野護デザイン展・大阪、開幕しました。 30年前の同じ日、阪神・淡路大震災という災害があり、弟や知り合いが当時、神戸で被災しています。 その記憶は消したくともなかなか消えるものではないでしょう。
亡くなられた方々に心より哀悼の意を表します。」
(2025年1月9日)
「「ファイブスター物語」単行本第18巻の発売日が、2025年3月10日に決定しました。ただいま、鋭意作成中です! #ファイブスター物語」(※原稿の写真付き)
●『重戦機エルガイム』公式アカウントのXで、以下のような投稿があった。
(2025年2月4日)
「トークショーお疲れ様でした! #エルガイム BD-BOX用の新規描き下ろしイラストや弊社保管のイラスト4点のお話もありがとうございます✨
その内の2枚のイラストは、ずっと「作品不明」とされていたのですが、今回ご本人より「入社前のスケッチ」であると確認できた時は社内でもびっくりでした!!」(※BOXの画像つき)
(2025年1月13日)
「★#エルガイム ドリーマーズ Blu-ray BOX★ 掲載クリエイターインタビュー #富野由悠季(総監督) #渡邉由自(シリーズ構成)
#北爪宏幸(作画監督) #藤野貞義(音響監督) #古林一太 #奥井敦(撮影) #若草惠(音楽) #永野護(デザイン)×#杉島邦久 (設定)対談
ご予約締切はあと4日✨」(※文字・デザイン補正用紙の写真付き)
(2025年1月11日)
「★「#エルガイム ドリーマーズ Blu-ray BOX)」★ 鋭意制作中のパッケージの現物見本をご覧ください✨ TV本編54話+OVA3本、映像特典をBD10枚に
全BGM集をCD6枚に収録 そして60Pの作品解説書を封入! 作品史上最高画質の映像をぜひお手元に⚡️ ご予約は残り6日 詳細は👇 https://l-gaim.net/products01.html」(※BOXの写真つき)
●2025年1月29日、美術手帖 ウェブ版で以下のような記事があった。
「DESIGNS 永野護デザイン展 グランフロント大阪 北館B1階 ナレッジキャピタル イベントラボ 2025.01.17 - 02.11/グランフロント大阪 北館B1階 ナレッジキャピタル イベントラボで「DESIGNS 永野護デザイン展」が開催されている。
代表作『ファイブスター物語』をはじめ、テレビアニメのメカニックデザイン、キャラクターデザインなど唯一無二の世界を創造するデザイナー・永野護の初の大型展覧会が開催。
永野護は、1983年の活動開始以来、独創的で革新的なデザインを第一線で生み出し続けている。1984年から1985年にかけて放送されたテレビアニメ『重戦機エルガイム』(制作:サンライズ)では、ロボットをはじめとするすべてのメカとすべてのキャラクターをデザインし、話題となった。同作に登場するロボットの多重関節によるフレーム構造やキャラクターの多彩なファッションなどは、以降のアニメ作品に影響を及ぼした。1986年に『月刊ニュータイプ』で連載を開始し、現在も連載中の『ファイブスター物語』においても継承され進化を遂げた新たなデザインを創造している。
本展では、商業作デビュー前の作品や『重戦機エルガイム』『機動戦士Zガンダム』『ブレンパワード』『シェルブリット』『ファイブスター物語』『花の詩女 ゴティックメード』など、これまでの制作物のなかから原画やイラスト、設定画、ラフスケッチなど約380点を選んで展示。オリジナルグッズも販売している。」
●2025年1月22日、サンライズワールドのサイトで以下のような記事があった。
「「DESIGNS 永野護デザイン展」大阪会場開幕! 唯一無二の世界を創造するデザイナー・永野護さんの初の大型展覧会「DESIGNS 永野護デザイン展」第三会場である大阪会場のグランフロント大阪にて、1月17日(金)よりスタートしました。永野さんのデビュー前の作品から、『銀河漂流バイファム』、『巨神ゴーグ』、『聖戦士ダンバイン』などのメカデザインやアイデアスケッチ、『重戦機エルガイム』以降の『機動戦士Ζガンダム』、『機動戦士ガンダムΖΖ』、『機動戦士ガンダム
逆襲のシャア』、『ブレンパワード』の設定画や準備稿、メカのラフスケッチ、その他秘蔵イラストも展示されています。大阪会場では1985年の「日本サンライズカレンダー」に掲載されたテレビアニメ『重戦機エルガイム』の原画や「企画版・オーラバトラー」のイラストなど数点が初展示となっています。展覧会の記念商品や『重戦機エルガイム』40周年の商品などが並ぶ、物販コーナーの手前には『ファイブスター物語』の最新デザインの大型パネルがあります。記念のフォトスポットとしていかがでしょうか。【大阪会場概要】
■会期:2025年1月17日(金)~2025年2月11日(火) ※休館日無し ■開催時間 10:00~19:00 (※最終入場18:30) ■会場
:グランフロント大阪 北館B1F ナレッジキャピタル イベントラボ (〒530-0011大阪府大阪市北区大深町3−1) ■主催:「DESIGNS永野護デザイン展」大阪実行委員会
■会場協力:一般社団法人ナレッジキャピタル ■大阪会場公式X : @nagano_ex_osaka ■大阪会場公式HP : https://naganomamoru-osaka-exhibition.com
■当日券 ・一般:2,300円(税込) ・大学・専門・高校生:2,100円(税込) ・中・小学生:1,000円(税込) 販売場所:グランフロント大阪
北館 1階 カフェラボ横特設会 ●入場特典 期間中展覧会入場者の方に、ピクチャーチケットをチケット1枚につきランダムで1枚プレゼント。「ファイブスター物語リブート」1巻〜7巻の表紙絵のファティマをデザイン。
入場特典は配布数に限りがございます。」(※会場内写真と入場者特典の写真付き)
●川村万梨阿☆公式情報のXで、以下のような投稿があった。
(2025年2月2日)
「来たぞ大阪❣️ 久しぶり💖 梅田、変わったねビックリ‼️ 今日はよろしくです‼️ #永野護デザイン展」(※永野氏、川村万梨阿さん、井上伸一郎氏の写真付き)
(2025年2月7日投稿1回目)「2/2大阪グランフロントでのトークイベントからあっという間に一週間近く過ぎてしまいました。 ご来場いただいた皆様ありがとうございました。タイガースネタ多めでしたね!
会期も残り4日となり、2/11まで走り抜けたいと思います。 #永野護デザイン展」(※メッセージボードにネリス&クラトーマを描く永野氏、キービジュアル・パネルの前に立つ永野氏の写真付き)
(2025年2月7日投稿2回目)「自分の写真は撮り忘れてしまったので! コラボカプチーノの写真で失礼します🙀 楽屋に届けていただきました! 飲みやすくてコーヒーの苦手な私でも美味しくいただけました☕️ あとは展示されていたドールのお写真で・・・すみませんー
#永野護デザイン展 #momokodoll」(※カプチーノ、momokodollの写真付き)
(2025年2月7日投稿3回目)「永野護デザイン展、自分の写真は撮り忘れましたがドール写真はばっちり撮って参りました。
ダイ・グカスタムドールの正装の下に隠されていたコスチュームです。ブーツの紋章はパンチングに重ね布での表現が秀逸!
匠の技が光ってます。2/11まで。
#六分の一男子男子図鑑 #petworks #永野護デザイン展」(※ダイ・グのDOLLの写真付き)
●2025年1月21日、月刊ニュータイプのnote.comに以下のような記事があった。
前編「「ファイブスター物語」第18巻刊行決定!永野護カバーイラスト解説(第1~6巻)/デザイナー・永野護さんが「月刊ニュータイプ」で連載中の漫画「ファイブスター物語」の単行本最新第18巻の発売が、2025年3月10日に決定しました。また、現在、大阪にある「グランフロント大阪」では、永野護さん初の大型展覧会「DESIGNS
永野護デザイン展」が開催中(2025年2月11日まで)。同展覧会には、「ファイブスター物語」の単行本の顔であるカバーイラストの原画17点が展示されています。これらを記念して「月刊ニュータイプ」2024年4月号に永野護さん自身が寄稿したカバーイラスト解説を、全3回に分けて特別公開!最新刊への期待を高めてもらうとともに、これからデザイン展に参加される方は、その予習を兼ねてお楽しみください。前編(第1~6巻)をお届けします。
第1巻 DANCE/K.O.G.とラキシス/タイトルのダンスはラキシスの動きから。これを描いた後、何作かこのダンスをモチーフに描かれているが、最終的な絵にはならず、このころはシリーズ化しようと思っていたようだ。画材はアクリル絵の具で、主線がインクで描かれているが、第2巻からは黒インクによる主線も入れなくなった。また、エアブラシを使った最後の絵でもある。これ以降はすべて筆による彩色である。
第2巻 Mirage Girl/クローソーとジュノーン/タイトルはそのまま。ジュノーンの白の塗り重ねにとてつもない時間がかかり、完全乾燥させてからでないと上に重ね塗りができず(半乾きで上塗りすると塗った白が剥がれて下地が出てその修正に膨大な時間がかかる)、2か月半くらいかかって完成させた記憶がある。自己満足かもしれないが、膨大な時間をかけて重ね塗りされた絵はそれだけの説得力があると思う。
第3巻 THE BABY SITTER/コーラス3、ラキシスとクローソー、レディ・スペクター/ミイラ化したコーラスを見守るラキシスとクローソー。コクピットをゆりかごに見立て、子守りをモチーフとした絵。コクピットの下にいるサイボーグはレディ・スペクターの原型デザイン。会場で原画をご覧になった方に「よくこのピンクが40年過ぎても発色してるね」と言われたが……。
第4巻 JUNE STEPS/化石化した破烈の人形と静/タイトルは絵の通り梅雨の季節にステップする静。背景の破烈の人形は従来通りのアクリル絵の具の重ね塗り。静は日本画のような塗りと発色が欲しかったので、カラフルな色で塗り込まれている。が、ずっと使っていたホルベイン社のアクリル絵の具の限界もきていて、何度塗り重ねても思うようなきれいな発色ができず、自分のイメージ通りの色を出すために試行錯誤していたころであるが、静の振り袖の発色は気に入っている。
第5巻 TEARS to REDS/MMTバイナス/タイトルは赤い涙。この巻に登場したタイカ宇宙のスーパーメカ、デモンと対をなすカレンのバイナスをイメージしたもの。ついにこの絵からアクリル絵の具ではなく、「アクリルガッシュ」という不透明アクリル絵の具を使用することになった。とはいえ、背景などには従来のアクリル絵の具が使われつづけている。まだアクリルガッシュに慣れていないため、背景などが中途半端で、いつか描き足しをするつもりが、いまだに手つかずである。まあ、その時の勢いで完成させた絵に加筆するというのは考えものなので、加筆はしないだろう。
第6巻 BRIDGE/パルテノと、スペクターの上にサラマンダー&ウンディーネ/タイトルは浮遊城の橋にいるパルテノで、上部には吊り橋のようなヤクト・ミラージュの脊髄が描かれている。後ろにいるのはスペクターとその上に座るサラマンダーとウンディーネというイメージだ。パルテノの褐色の肌とアルミホイルのようなスーツがモチーフである。この第6巻の絵は、自分的にも「快作」「傑作」だと思う……。※デザイン展の開催にあたり、単行本掲載時と絵のタイトルが一部変更されているものがあります。」
中編「「ファイブスター物語」第18巻刊行決定!永野護カバーイラスト解説(第7~12巻)/デザイナー・永野護さんが「月刊ニュータイプ」で連載中の漫画「ファイブスター物語」の単行本最新第18巻の発売が、2025年3月10日に決定しました。また、現在、大阪にある「グランフロント大阪」では、永野護さん初の大型展覧会「DESIGNS 永野護デザイン展」が開催中(2025年2月11日まで)。同展覧会には、「ファイブスター物語」の単行本の顔であるカバーイラストの原画17点が展示されています。これらを記念して「月刊ニュータイプ」2024年4月号に永野護さん自身が寄稿したカバーイラスト解説を、全3回に分けて特別公開! 最新刊への期待を高めてもらうとともに、これからデザイン展に参加される方は、その予習を兼ねてお楽しみください。中編(第7~12巻)をお届けします。
第7巻 GIRL RIDES KIRIN DRAGON/キリンに乗る京/この絵はサイズが小さく今までの半分のB3サイズである。このサイズの絵は習作を描くときの大きさなのだが、とにかく従来のサイズでは時間がかかりすぎることと、第6巻でアクリルガッシュを使い慣れたこともあり、別の塗り表現でやってみたかったのだろう。この絵はアクリルですらなく、「透明水彩絵の具」によって描かれている。もっともすべて透明水彩で描かれているわけではなく、部分的に従来のアクリル絵の具が使ってある。また、印刷には絶対に出ない「金色」も使ってある。このメタリックカラーの絵の具だけは原画を見ないとわからない。
第8巻 GROSS SISTER/マリオネット・フォーカスライトと朽ちたL.E.D.ミラージュ/見ての通りグロスフェイスのフォーカスライト。実はこの絵は2枚目で、ほぼ同じレイアウトで赤い背景バージョンがあったのだが、完成目前に気に入らなくてぶっ壊した。厚いイラストボードを真っ二つにして捨ててしまった。妻からは「なんてコトするの!」と怒鳴られたが、気に入らないものを完成させるわけにもいかず、超特急でこの青いバージョンを描き倒した。赤いバージョンはフォーカスライトがはりつけになっている構図だったのだが、操り人形のようにワイヤーでぶら下がっている絵となった。表紙のなかでも、2枚描かれたのはこの第8巻だけである。
第9話 PUZZLED RIB/L.E.D.ミラージュとアレクトー(プラスチック・スタイル)/アレクトーはプラスチック・スタイルのボディが素っ裸であらわになっているが、本当はファティマらしく肋骨バリバリの下絵であった。しかし肋骨がほぼむき出しだとあまりに猟奇的過ぎるので普通の胸にしたのであった。タイトルは複雑なあばら骨という意味で、迷ったすえの胸表現ということなのだろう。バックのL.E.D.ミラージュは半透明装甲にするために内部をほぼ描いた後、白のハイライトで消しまくるという何とも無駄な作業を施した。サイズがB1で、縦1m超えということもあり、この絵は4か月以上かかったはずである。
第10巻 CROSSING DECOY/エスト(プラスチック・スタイル)/X形のパネルに座っているエスト。このパネルはその後延々と表紙絵に使われるモチーフとなっている。エストのオレンジカラーと背景の色が同系列の色なので巴紋が目立ちにくくなっているが、原画でははっきりと見えるはずである。またすべての表紙絵に言えるが、表紙絵と本編に登場するキャラクターの顔がまったく違うのは永野が「絵と漫画ではまったく違うもの」と思っているからである。3女神にしてもこのエストにしても「絵のための顔」にしているのだ。第11巻 Twin Bar/バクスチュアルとヒュートラン、MHファントム/絵としてはとても気に入っている一枚。バクスチュアルもヒュートランもパンチで穴を開けられたスーツを着ているため、ものすごく時間がかかった絵である。ディテールを継ぎ足していくのはとても簡単なのだが、下の肌を生かしながらメッシュや格子を入れていくのは、毎日毎日、ちまちまちまちまと色を塗り重ねていく作業で、たぶんこういうことをするのが本当に好きなのだろう。
第12巻 Christine & Emperor's Bansheeca/クリスティン・VとGTMバンシーカ/単行本巻末のこの絵のタイトルを読まれた方はわかっていたと思うが、クリスが持っている剣は「ガット・ブロウ」、そして崩壊するプロトン城から崩れ落ちるのは「MHではなくGTM」である。その名も「バンシーカ」で、そう「花の詩女
ゴティックメード」の「メロウラ」のことである。この格好いい「バンシーカ」という名称を使わなかったのは、当時似たような名前で登場した別作品のロボットがあり、公開がそちらのほうが早かったために、泣く泣く別の名前にせざるを得なかったのである。ただGTMとは言ってもまだ「Vサイレン」と変わらないデザインで、ツインスイングも使われていない。これは新名称だけ先に考えていた弊害でもある。ネタバレしたので……メロウラとナキメーカは次回登場時には「GTMバンシーカ」として描かれます! バンシーカより格好いい名前ないもん!! また、単行本のスタッフリストでこの第12巻が「V2」となっているのは、「V1」が存在していることを示唆している。つまり初版の時点で第12巻はバージョン2で、発売が遅れたのはこの単行本の作り直しがあったからでもある。※デザイン展の開催にあたり、単行本掲載時と絵のタイトルが一部変更されているものがあります。」
後編「「ファイブスター物語」第18巻刊行決定!永野護カバーイラスト解説(第13~17巻)/デザイナー・永野護さんが「月刊ニュータイプ」で連載中の漫画「ファイブスター物語」の単行本最新第18巻の発売が、2025年3月10日に決定しました。また、現在、大阪にある「グランフロント大阪」では、永野護さん初の大型展覧会「DESIGNS
永野護デザイン展」が開催中(2025年2月11日まで)。同展覧会には、「ファイブスター物語」の単行本の顔であるカバーイラストの原画17点が展示されています。これらを記念して「月刊ニュータイプ」2024年4月号に永野護さん自身が寄稿したカバーイラスト解説を、全3回に分けて特別公開! 最新刊への期待を高めてもらうとともに、これからデザイン展に参加される方は、その予習を兼ねてお楽しみください。後編(第13~17巻)をお届けします。
第13巻 SNOWFLAKES/町(アシリア・セパレート)、GTMカイゼリン/タイトルは、氷の女王カイゼリンの周りで強制冷却された粉雪という意味だ。が、紫の水晶になってしまっている。これは下絵の段階で先に考えていたイメージのタイトルと完成したらなんか変わっちゃった、という例である。とほほ。長い休載を経てようやくGTMとなった「ファイブスター物語」。やりたいことはこれじゃボケ!と言わんばかりのフルパワーで描かれた第13巻の表紙絵は、その勢いもあって2か月かからないで仕上げられた。ファティマ・町はさらに細くなり、ファティマの体型も異次元化している。展覧会に来られた方は最後のスペースに置いてある実物大カレンの2メートルを超える身長よりも人間の太ももよりも細い胴体にびっくりされたと思うが、あれがファティマ体型である。
第14巻 White Morpho/セントリー・ショウメとモルフォイメージ/タイトルは「白い蝶」のままである。GTMモルフォの初期イメージ。色はこのころからウルトラマリンブルーを入れることを決めてあったのだが、あくまで蝶々のイメージである。ショウメはイメージ通りだがあえて本編のデザインとは変えてある。第10巻エストのところでも述べたが、「絵はあくまで独立した別作品」と思っているためこのモルフォも未完成デザインなどではなく、絵としてのモルフォである。
第15巻 Praying Marble/セントリー・ブリッツとオーロラ/祈るオーロラ。珍しく物語の主役からはちょっと離れたオーロラがモチーフとなっている。オーロラはともかく服が「絵のモチーフ」として魅力的で、黄色と水色の斜めストライプが好きでその色を生かすために描かれたものだ。
第16巻 Anchor For/女魔帝ゴリリダルリハとヴォージュ・トー/タイトル(Forは4にもかかっている)とレイアウトの通り「デス・アンカー」の4作目のシリーズである。ゴリリの斜めに切れ込んだ眼球を破綻なく頭蓋骨に納めるために「眼球は楕円」ということにして骨から肉を付けていった。このレイアウト自体は「アンカー3」の別タイトルをもつ第3巻のコーラスと同じである(アンカー2はエルガイムマーク2のイラスト)。
第17巻 Silurian period Woods/アウクソーとドアランディア/タイトルは「シルル紀の森」。シルル紀、初めて海から陸地に進出した植物をイメージにした絵。なのだが赤い葉が落ちている。というのも、光合成する植物には海藻を見てわかる通り、葉が緑とは限らない。赤い光合成色素をもつものがいて、葉緑体が赤の植物である。ちなみに海藻は「植物ではなく藻類」である。最近植物から分離された。第14巻あたりからは連載と同時進行で表紙カバーを制作しており、連載を休止して描いていた時代より若干塗りが甘くなってしまっている。これは猛省し、次巻からはさらに手間をかけて描く予定である。第18巻は誰がカバーを飾るのだろうか? ※デザイン展の開催にあたり、単行本掲載時と絵のタイトルが一部変更されているものがあります。」
●2025年1月9日、カドストのXで、以下のような投稿があった。
(投稿1回目)「【予約開始】 「ファイブスター物語」ラバープレイマット 全3種 \永野護「ファイブスター物語」⑱発売決定記念、GTMマグナパレス&破烈の人形&ダッカス!!/
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#ファイブスター物語」(※商品のイメージ画像付き)
(投稿2回目)「【予約開始】 「ファイブスター物語」18 Newtype Anime Market SPパック Black ルナ&GTMゲートシオン
マーク2のOctober Beast特製ロングT、アクリルフィギュア・缶バッジ・ポストカードとコミックス18巻をセットで受注開始! 詳細はコチラ👇
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#ファイブスター物語」(※グッズのイメージ画像付き)
●2025年1月16日、プロウンカクテルのサイトで以下のような記事があった。
「【内覧会レポ】「DESIGNS 永野護デザイン展」2025年1月17日(金)~2025年2月11日(火祝)までグランフロント大阪 北館B1F ナレッジキャピタル イベントラボにて開催/2025年1月17日(金)~2025年2月11日(火祝)の期間、グランフロント大阪 北館B1F ナレッジキャピタル イベントラボにて「DESIGNS 永野護デザイン展」が開催されます。/「DESIGNS永野護デザイン展」について/代表作「ファイブスター物語」やテレビアニメのメカニックデザイン、キャラクターデザインなど唯一無二の世界を創造するデザイナー・永野護の初の大型展覧会。永野護は1983年の活動開始以来、独創的で革新的なデザインを第一線で生み出し続けています。1984年から1985年にかけて放送されたテレビアニメ「重戦機エルガイム」(制作:サンライズ)では、ロボットをはじめとするほぼすべてのメカとキャラクターをデザインし大きな話題となりました。同作に登場するロボットの多重関節によるフレーム構造やキャラクターの多彩なファッションなどは以降のアニメ作品に影響を及ぼしました。1986年に「月刊ニュータイプ」で連載を開始し現在も連載中の「ファイブスター物語」においても継承され進化を遂げた新たなデザインを創造しています。「DESIGNS 永野護デザイン展」では、商業作デビュー前の作品や「重戦機エルガイム」「機動戦士Zガンダム」「ブレンパワード」「シェルブリット」「ファイブスター物語」「花の詩女 ゴティックメード」などこれまでの制作物のなかから原画やイラスト、設定画、ラフスケッチなどを厳選して展示します。本展覧会では、オリジナルグッズの販売も実施。/「DESIGNS 永野護デザイン展」 会期|2025年1月17日(金)~2025年2月11日(火祝) 会場|グランフロント大阪 北館B1F ナレッジキャピタル イベントラボ/永野 護(ながの・まもる)/1960年生まれ。京都・舞鶴出身。デザイナー。1983年に日本サンライズ(現バンダイナムコフィルムワークス)に入社。翌年放送のTVアニメ「重戦機エルガイム」で、キャラクターとメカのデザインを担当し、注目を集める。その後も、TVアニメ「機動戦士Zガンダム」などに参加。1986年より角川書店(現KADOKAWA)発行の月刊アニメ誌「Newtype」にて、漫画「ファイブスター物語」(読:ファイブスターストーリーズ)の連載をスタート。単行本は2024年の時点で17巻まで刊行(続刊中)されており、関連書籍を含めたシリーズ累計の発行部数は1000万部を超える。2012年には、自身で監督や脚本を手がけた、劇場アニメーション「花の詩女 ゴティックメード」を公開。デザイナーとして、オリジナリティあふれる唯一無二のデザイン(ロボット、キャラクターほか)を発表しつづけており、今なお多くのファンを魅了している。/オリジナルグッズもお見逃しなく!/大阪会場から登場の新商品もあります! ぜひ、お見逃しのないようチェックしてみてくださいませ。/展示会コラボカフェも開催!/グランフロント大阪北館1階「CAFE Lab.(カフェラボ)」にてコラボレーションメニュー「コラボカプチーノ」全7種 各990円(税込)が登場! 「ファイブスター物語」に登場するキャラクターが浮かび上がるイタリア・イリー社のエスプレッソ豆を使用した本格カプチーノ。お好きな柄をお選びください。寒いこの時期、温かくホッとする味わいに癒されますよ。/2025年1月17日(金)~2025年2月11日(火祝)までグランフロント大阪 北館B1F ナレッジキャピタル イベントラボにて開催!/「DESIGNS 永野護デザイン展」は、2025年1月17日(金)~2025年2月11日(火祝)までグランフロント大阪 北館B1F ナレッジキャピタル イベントラボにて開催です。オリジナリティあふれる唯一無二のデザインは、時代を問わず、スタイリッシュで大変カッコイイです!ぜひ、この機会に多くの方にご高覧いただければと存じます!/開催概要/イベント名 DESIGNS 永野護デザイン/展会期 2025年1月17日(金)~2025年2月11日(火祝) ※休館日無し/開催時間 10:00~19:00 ※最終入場18:30/会場 グランフロント大阪 北館B1F ナレッジキャピタル イベントラボ [〒530-0011大阪府大阪市北区大深町3-1]主催 DESIGNS 永野護デザイン展 大阪実行委員会/特別協力 株式会社エディット/協力 ニュータイプ編集部/会場協力 一般社団法人ナレッジキャピタル/展示協力 株式会社バンダイナムコフィルムワークス、株式会社創通、株式会社バンダイナムコエンターテインメント、ボークス株式会社、株式会社アワートレジャー、株式会社ウェーブ/イベント問合わせ先 ・ハローダイヤル (2025年2月12日(水)まで) 050-5542-8600(全日 9:00~20:00)/大阪会場公式HP https://naganomamoru-osaka-exhibition.com//大阪会場公式X @nagano_ex_osaka/イベント公式X @naganomamoru / @EJ_AnimeMuseum/イベント公式HP
https://tokorozawa-sakuratown.com/special/naganomamoru/
※チケット情報などの詳細は、大阪会場公式HPおよび公式Xをご覧くださいませ。」
●2025年1月17日、ホビージャパンウェブのサイトで以下のような記事があった。
「「DESIGNS 永野護デザイン展」が1月17日(金)より大阪でスタート!ボークスHSGK「グリット・ブリンガー」「バーガ・ハリKK」「メロウラ/バンシーカ」「ホウライ」が初公開/「DESIGNS
永野護デザイン展」が大阪で開催!/昨年2月に「ところざわさくらタウン内 EJアニメミュージアム」にて開催された「DESIGNS 永野護デザイン展」が、大阪に上陸! グランフロント大阪にて明日1月17日(金)より開催されるぞ。
本会場では『ファイブスター物語』『聖戦士ダンバイン』『機動戦士Zガンダム』など永野護氏が手掛けた数々の作品の原画などが立ち並ぶほか、ボークス「HSGK 1/72 ホウライ」「HSGK 1/72 メロウラ/バンシーカ」「HSGK 1/72 バーガ・ハリKK」「HSGK 1/72 グリット・ブリンガー」の原型も初展示!
永野護氏がこれまで携わってきた数々の作品の原画を間近で見ることのできるこの上ない機会となっているので、ぜひ会場へと足を運び永野護の世界をご堪能していただきたい。」
●永野護デザイン展_大阪会場公式のXで以下のような投稿があった。
(2025年2月2日)「【お詫び】トークイベントご入場時間変更のお知らせ
本日予定しておりますトークイベントの優先入場ですが、諸般の事情により第一回目公演は11:30より受付を開始させていただきます。
お手元にトークイベントチケットをご用意のうえご来場をお願いいたします。
お客様にはご不便をおかけし誠に申し訳ございません。ご理解、ご協力のほどお願い申し訳あげます。」
(2025年1月31日)「📢【トークイベント】入場時のお願い
2月2日(日)に開催予定の「永野護トークイベント」でのご入場のお願いです🙇当日はトークイベント会場は大変混雑が予想されます。混雑緩和を目的にトークイベントチケットに記載の列番号ごとに時間を分けて優先入場とさせていただきます。
[第1回目]12時開演のチケットをお持ちのお客様
●11:00〜11:15 I・J・K・L・M列のチケットをお持ちのお客様を優先入場
●11:15〜11:30 D・E・F・G・H列のチケットをお持ちのお客様を優先入場
●11:30〜11:45 A・B・C列のチケットをお持ちのお客様を優先入場
●11:45〜トークイベントチケットをお持ちの全てのお客様
[第2回目]15時開演のチケットをお持ちのお客様
●14:00〜14:15 I・J・K・L・M列のチケットをお持ちのお客様を優先入場
●14:15〜14:30 D・E・F・G・H列のチケットをお持ちのお客様を優先入場
●14:30〜14:45 A・B・C列のチケットをお持ちのお客様を優先入場
●14:45〜トークイベントチケットをお持ちの全てのお客様
また会場内での注意事項もございますのであらかじめ大阪会場公式HPをご覧ください👀
https://naganomamoru-osaka-exhibition.com/news0131/
皆様のご来場心よりお待ちしております🙋
#永野護デザイン展 #グランフロント大阪」
(2025年1月11日)「【DESINGS 永野護デザイン展トークイベント質問大募集!】
2月2日(日)に開催を予定している「永野護トークイベント」内で先生への質問をXで募集いたします!
こちらの投稿にどしどし質問をコメントください!
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📌投稿期日:1月21日(火) 23:59まで
この日は先生の誕生日になりますのでお祝いコメントも
お待ちしております🎂
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[注意事項🔥]
・いただきましたご質問は事前に選ばせていただきます。
・第1回目か第2回目の中で時間が許す中で先生に質問を行います。
・時間の都合上質問コーナーができない場合がございます。あらかじめご了承ください。
・先生からのお答えは抜粋のうえ後日Xにて公開いたします。
・誹謗中傷するようなコメントはお控えください。」
(2025年1月10日)「完売御礼🎉】永野護トークイベントチケット販売完売のお知らせ
2月2日(日)にグランフロント大阪北館4階ナレッジシアターで開催いたします「永野護トークイベント」のチケットは完売いたしました🎟️
予想を上回る反響のため早い時間に売り切れとなってしまい、お買求め頂けなかったお客様には心よりお詫び申し上げます。
引き続き永野護デザイン展の前売り券は16日(木)まで販売をしております。
今後とも変わらぬご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。」
(2025年1月9日)「【DESIGNS 永野護デザイン展】大阪会場から新商品販売決定🔥 代表作「ファイブスター物語」やテレビアニメのメカニックデザイン、キャラクターデザインなど唯一無二の世界を創造するデザイナー・永野護の初の大型展覧会となります。開催を記念した新商品が大阪会場から登場✨
・バスタオル ・ビッグアクリルスタンド ・ポストカード ・メタリッククリアファイル ・アクリルキーホルダー(12種) ・ピンズ(4種) ・木製ポストカード
詳細は大阪会場公式HPでも公開しておりますのでぜひご覧ください👀 https://naganomamoru-osaka-exhibition.com/goods/new-osaka/
商品をお求めの際に注意事項がございますので、ぜひご一読のうえご来場ください! また、お得な前売り券販売は1月16日(木)まで!バンドルグッズは予定数残りわずかとなります。ご来場をご予定のお客様はぜひお得な前売り券をお求めください🎫https://l-tike.com/event/mevent/?mid=736307」
(2025年1月7日) 「【永野護トークイベントチケット詳細公開🎉】 2月2日(日)にグランフロント大阪北館4階ナレッジシアターにて開催予定の「永野護トークイベント」の詳細が決まりました!
[開催日] 2025年2月2日(日) [時間] 第1回12:00〜(予定) 第2回15:00〜(予定) [会場] グランフロント大阪 北館 4階
ナレッジシアター [販売] ローソンチケットでのみ販売 https://l-tike.com/naganomamoru_osaka/ [販売日]
2025年1月10日(金)10時〜2025年1月31日(金)23時59分まで [料金] ① トークイベント入場券・展覧会入場券・参加特典付きチケット・・・6,000円(税込)
② トークイベント入場券・参加特典付きチケット・・・4,000円(税込) 参加特典はオリジナル2ポケットパスケースをプレゼント! 詳しくは大阪会場公式ページをご覧ください!
https://naganomamoru-osaka-exhibition.com/news0107/ ※特典は状況に応じて変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
[席数] 1回公演あたり339席 ※先着順での販売となります。座席の指定はできませんのでご了承ください。 長年、数々の名作や独自の世界観を上げてきた永野氏が、ここでしか聞けない制作の裏話や未来の展望についてお話します。ゲストに、声優・歌手として活躍している川村万梨阿さんと、元角川書店代表取締役社長、井上伸一郎さんをお迎えいたします。大阪会場の展示物に関する制作秘話、「ファイブスター物語」最新刊や創刊40周年を迎える掲載誌「Newtype」についてお話しいただきます。
※トークイベントのテーマは1回目・2回目ともに同一の内容になります。 この機会にぜひご参加ください🎉」
●2025年1月8日、FINAL FANTASY XI/FF11の公式Xにて以下のような投稿があった。
「☃━━❅゜ ║第𝟕回 #AMANとLIVE!║ ║ アーカイブページ追加 ║ 。❅━━☃ 12月28日(土)配信分を追加しました‼
もう一度視聴したい!見逃した~! という方もどうぞご覧ください📺✨ 🌐https://sqex.to/O2xaD #FF11」(※永野氏とスタッフの写真つき) |
2025(令和7)年1月号
表紙=<物語>シリーズ オフ&モンスターシーズン(阿良々木暦&忍野忍) 原画=渡辺明夫 価格880円 |
The Five Star Stories |
第6話 時の詩女(とわのうため)
The Majestic Stand = Towa no Utame
Act6-1 "TRAFFICS ~TERMINAL" Both 3070
アクト6-1 トラフィックス~ターミナル 終着駅
【ストーリー】単行本19巻pp.-
●決闘立会人が到着し、開始の合図が発せられた。
【扉絵】ウモス国総統騎士 ベルミ・クローゼ&ウモス国筆頭騎士 メラリア・ムックル・ダンチヒ
●ベルミ・とメラリアのキャラシート(カラー)とその解説。主な内容は、以下の通り。
・ベルミは青銅騎士団を率いる騎士だが政治家としてのほうが有名で、ムックル総統の右腕。カーマントー星の採掘権や難民の人身売買の陣頭指揮を執っているのは彼だと言われている。
・メラリアはムックル総統の孫。ウモスの筆頭騎士だったクローター・ダンチヒはバランシェのオデットを所有していたが、騎士引退とともに手放し、オデットはフィルモア女王リリのもとへ行った。クローターの妹バジャルガ・ダンチヒ(メラリアの祖母)はオーデット(蘭丸)を所有していたが、メラリアに託された。ベルミのもとで教育されている。キーヤ大陸にある「聖域」エリアで生産された最新型GTMゴウドロウビのヘッドライナー。
【単行本化による変更点】
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豆知識 |
●通常の連載は扉絵を含め15ページだが、今号は4ページ少ない11ページ。
●【アグニム】…クラーケンベール・メヨーヨ大帝の駆るGTM姫沁金剛。 |
その他の関連記事 |
●表紙にF.S.S.のロゴが掲載。
●目次にF.S.S.のロゴが掲載(p.7)。
●次号予告でこれまで掲載されていた「好評連載中」のF.S.S.ロゴがなくなり、「DESIGNS 永野護デザイン展 大阪巡回!」という文言が掲載されている(p.152)。また「from
STAFF ROOM」で角清人編集長は「ドリパス」で「花の詩女 ゴティックメード」のチケットが発売中で、12月29日と2025年1月2日がすべて上映成立すれば全国25の劇場で見られる、などとコメントしている。 |
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●なし。 |
その他 |
●2024年12月26日、川村万梨阿☆公式情報のXで、以下のような投稿があった。
「永野アトリエはコロナ明け初のクリスマスホームパーティーを催すことが出来ました! という訳でアシスタントさん達に自ら定番のミネストローネスープを作成する原作者。
今年は『永野護デザイン展』のコラボメニューで来場者の皆様に召し上がっていただいたりもしましたね。 (続く)」(※サンドウィッチやミネストローネスープのほか、四季菓子の店HIBIKA(ひびか)のケーキ「雪いちご-ノエル・フレーズ-」やカフェタナカのクッキー「レガル・ド・チヒロ ノエル缶」の写真つき)
「来年もまた、大阪、福岡にて巡回展が決まっております。 (残念ながらコラボメニューは無いのですが) 私の音声ガイドも引き続き聞けるようなので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします! 皆様楽しい年末でありますよう♥️」
「・・・そして翌日は残ったローストチキンでオムライスまで作ってました・・が・・ て き と う す ぎ る KADOKAWA食堂の皆様、丁寧に作って下さりありがとうございました🙇♀️
さあ、今年もあとわずか。どうぞ穏やかで楽しい年末をお過ごし下さいませ❣️ 川村万梨阿 拝 (ケチャップも原作者書)」(※オムライスの写真つき)
●2024年12月13日、永野護デザイン展_大阪会場公式のXで以下のような投稿があった。
「【永野護デザイン展 最新情報✨】
●2025年2月2日(日)に永野護氏トークショー🎤が決定!!
長年、数々の名作や独自の世界観を上げてきた永野氏が、ここでしか聞けない制作の裏話や未来の展望についてお話します✨ゲストに、声優・歌手として活躍している川村万梨阿さんと、元角川書店代表取締役社長、井上伸一郎さんをお迎えいたします!
詳細は後日発表となりますのでぜひお見逃しなく!
●大阪会場限定グッズ発売決定🔥
開催を記念して大阪会場でしか手に入らないグッズを公開!
商品名:スマロイドチェキサイズ(全17種類) 価格:各400円(税込)
商品名:ファブリックポスター(B2サイズ) 価格:3,300円(税込)
商品名:コーチジャケット 価格:7,800円(税込)
詳細は大阪会場公式ページでも公開いたしますのでぜひこちらもチェックしてみてください👀https://naganomamoru-osaka-exhibition.com
●音声ガイドも実施します📱
本展覧会の音声ガイドのナレーションは声優の川村万梨阿さん!
お手持ちのスマートフォンとイヤフォンを使って、「DESIGNS永野護デザイン展」をより深く楽しむこ
とができます。
●大阪会場限定!グッズ付き前売入場券も好評販売中✨
グッズ付き前売入場券(アクリルクロック):5,500円(税込)も好評発売中です!
※どの入場区分でも価格は統一とさせていただきます。
お得なチケットはローソンチケットで独占販売!
この機会にぜひお見逃しなく👀
https://l-tike.com/event/mevent/?mid=736307 ローソンチケットLコード 56079」 |
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「F.S.S.UPDATE REPORT」(コラボグッズにコメント、デザイン展写真) |
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アクト6-1トラフィックス~ターミナル 終着駅 |
「F.S.S.UPDATE REPORT」(18巻表紙イラスト)、定期購読広告(特典クリアファイル)、デザイン展広告、アニメ瞬間風速(過去のNT表紙) |
4月号 |
アクト6-1トラフィックス~ターミナル 終着駅 |
表紙、すごろく、NT創刊録、LINKAGE、デザイナー対談、40周年記念色紙、デザイン展広告、抽プレ、付録ポスター |
3月号 |
アクト6-1トラフィックス~ターミナル 終着駅 |
単行本18巻広告(表紙イラスト) |
2月号 |
休載 |
「NEW ENCOUNTER」(デザイン展追加イラスト)、クリアファイル |
1月号 |
アクト6-1トラフィックス~ターミナル 終着駅 |
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2025年年間購入費用:6,370円
累積購入費用:302,570円
2025年連載掲載率:6/7=85.7%
累積連載掲載率:292/484=60.3% |